死に至る病
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#232 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
そっとつまみ上げ、それがネックレスだと分かったとき、僕は両手で鎖を広げてみた。

中心には、少し小ぶりの、細かい細工のほどこしてある十字架のチャームがついていた。

シンプルだけど、こった作りをしているところが、りこらしいなと思った。


全員がりこをみる。

よく見ると、彼女はすでに同じネックレスをつけていた。

⏰:09/08/18 22:40 📱:N03A 🆔:wAGIFEYA


#233 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
これは、ミステリー同好会の一員である証として、あたしからのプレゼントだから。

勝手ながら結構奮発したんだからさ、肌身離さずつけてないと、バチが当るよ。


りこの好意を、誰もぞんざいにせず受け取った。

ありがとう、ありがとうと皆に言われ、頬を赤らめる彼女は本当に幸せそうだった。

⏰:09/08/18 22:50 📱:N03A 🆔:wAGIFEYA


#234 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
僕達の首筋に、銀色が光る。

この輝きがずっと、続けばいいと、願わずにはいられなかった。


これから僕達の夏が始まる。

⏰:09/08/18 22:50 📱:N03A 🆔:wAGIFEYA


#235 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
5 Their summer!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

海風が頬を撫でる。

海猫の鳴き声。

白く霞んだ水平線はどこまでも伸び、海は青く澄んで、宝石をちりばめたみたいに煌めいていた。


僕達ミステリー同好会一向は、夏休みを活用して海に来ていた。

正確には、りこいわく同好会としての一泊二日のプチバカンス(バカンスの使い方が間違ってる気がする)。

⏰:09/08/19 00:12 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#236 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
これは暑さと宿題の多さにしびれを切らしたりこが提案したもので、僕達は喜んで同意した。

明日の夜は地元の夏祭りに参加するのだという。

市が花火をあげるらしい。


ミステリー要素が全く入ってない活動だが、あくまでもミステリー同好会の活動として、だそうだ。

そこにこだわらなくても別にかまわないと思うけど、誰も問いはしなかった。

⏰:09/08/19 00:15 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#237 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
浅瀬ではしゃぐ直央達を眺めながら、僕は汗だくになって必死に浮き輪を膨らましていた。

雑用仲間の湊は顔を真っ赤にしながら、直央の巨大なイルカさんを相手に格闘していた。


僕達は同時にため息をついた。

⏰:09/08/19 00:16 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#238 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
僕達だって泳ぎたいよね。

まったくだよ、というかなんでポンプで空気入れてこないんだ、俺らに対する嫌がらせかこれは。

目で語る、男の苦労。


水をかけあう女性陣を幻のように眺めながら、僕達はひたすら膨らました。

⏰:09/08/19 00:17 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#239 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
しばらくして、りこ達が海水浴を止めて僕達の様子を身に来た。

全員ビキニ姿だから、目のやり場に困る。


りこは濡れた髪をかきあげて、僕の膨らました浮き輪をひょいと手にとった。

しかし、すぐに放り投げた。

⏰:09/08/19 00:18 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#240 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
「まだぶよぶよしてる。もちっと最後まで空気入れなよねー」


なんて他人事な発言なんだ。

精一杯頑張ったんだぞ。

こんにゃろー高飛車ムスメが、一泡吹かせてやるからな。

⏰:09/08/19 00:18 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#241 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
堪忍袋の破れる音がした。

暑さのせいもあるかもしれない。


僕は立ち上がり、ずいっとりこに詰め寄った。

「人様に仕事押しつけておいて、そんな言い方ねーだろ! ありがとネッ助かったヨン、くらいは言えよなワガママムスメ!」

⏰:09/08/19 00:19 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


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