その妖し淫らにつき -弐-
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#37 [ひえぃ]
涙が溢れる目から見えるのはエニシの乱れた髪と薄暗い天井だけだった。
…誰か
誰か…
私を
私を殺して…
:09/08/04 01:45
:SH906i
:mCl83kHU
#38 [我輩は匿名である]
はやく書いて

:09/08/06 23:12
:SO903iTV
:Y6bksBx.
#39 [ひえぃ]
御琴姫は
何度も何度も何度も
エニシに侮辱され続けた
女としての名誉を傷つけられ汚されながら
そして
小さな命を
宿した。
「祝杯だな
呪われた子だ
面倒はみなくとも良い
憎い俺の子なぞ愛せまい」
エニシは
それから御琴の前に
現れることはなかった。
:09/08/08 02:42
:SH906i
:S7ThJzdM
#40 [ひえぃ]
何も与えなくても
餓死する事もない。
ただ
無邪気に笑いながら
指を絡めてくるこの小さな蛇の子を愛することだけがどうしてもできず月日だけが流れていく。
この
憎しみの塊。
名前は
オロチ。
永遠に死なぬ
呪われた赤子。
:09/08/08 02:46
:SH906i
:S7ThJzdM
#41 [ひえぃ]
「母上!!」
疎ましい。
「母上どこですか?」
煩わしい。
「母上いないの?」
あの男に似た顔で
「返事をしてください」
あの男に似た声で
「母上!」
「やめなさい!!」
:09/08/08 02:48
:SH906i
:S7ThJzdM
#42 [ひえぃ]
御琴から見る
目の前にいる子は
とても無邪気そうで
まるで悪意や邪気も感じず素直に母親と話たいだけの男の子にしかみえなかった。
「…何故怒っているのですか…?」
男の子は
不安そうな顔で御琴に問い掛ける。
「………」
「母上?」
あなたなんか望まれてない呪われた気味の悪い子生まれてこなければよかった俊正様をかえしてわたしの幸せはあなたが奪った疎ましい子煩わしい子母上なんか呼ばないでこれ以上私を
:09/08/08 02:57
:SH906i
:S7ThJzdM
#43 [ひえぃ]
「みじめな想いに
させないで………」
止まらない。
「母…上…?」
この小さな
求めるような瞳の幼い命を私は…
御琴は近くに
置いてある小刀を手にしてオロチに近付く。
「…母上なにを…」
:09/08/08 03:04
:SH906i
:S7ThJzdM
#44 [ひえぃ]
こんな小刀じゃ
この子は死なない。
「…ふふふふ…あははははは…あーはははははははははははっ………ふふふっ……皮肉ね…」
「えっ…?」
「あなたは時の遊びに生まれ落ちた可哀相な子
馬鹿な父親を持ち哀れな母親を持った孤独な子」
「…………」
「誰にも愛されず
一人死なない体で
生きていく、人の終わる人生を幾度みようと夜はあける」
:09/08/08 03:13
:SH906i
:S7ThJzdM
#45 [ひえぃ]
「あなたなんか
気味の悪い妖怪
誰も…愛さない…」
その目はすでに
暗闇に包まれどこも
見ていなかった。
御琴の口から言葉が
でると同時にドクンッと
大きく心臓が揺れる。
「クッ…」
燃えるように熱い。
まるで無理矢理心臓を
えぐりだされるような…
:09/08/08 03:19
:SH906i
:S7ThJzdM
#46 [ひえぃ]
御琴は
着物の上から胸をおしつける。だが痛みは止むばかりかだんだんと大きくなる
「クゥッ……はぁはぁ………」
オロチは突然の御琴の
様子に驚き目を見開いている。
「…まさか……
この一族のたったひとつの消えかたが……」
憎しみの肥大。
:09/08/08 03:22
:SH906i
:S7ThJzdM
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