黒猫の唄。
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#226 [あんず]
 

温かい。


見上げると、
いつの間にか振り向き
微笑む彼の姿。

そして彼の右手は
私の頭の上にあった。



「――――…っ!!」


 

⏰:09/12/04 23:16 📱:W61K 🆔:rfEg6w7U


#227 [あんず]
 


胸が、締め付けられた。
嬉しくて、切なくて。
――――愛しくて。


彼は優しく
私の頭を撫でたあと、
再び私に背を向け、
ゆっくりと歩き始めた。


 

⏰:09/12/05 20:55 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#228 [あんず]
 

彼は私の問いかけに、
答えなかった。


でもね、
私には伝わったよ。
しっかりと、
……伝わったの。



「また逢える」って。


 

⏰:09/12/05 21:13 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#229 [あんず]
 


言葉にしなくても、
ちゃんと伝わる
貴方と私。



“またどこかで逢おう”



不意に私の頭に
その言葉が浮かんだ。

その言葉は、
不思議なくらい
懐かしく感じた。


 

⏰:09/12/05 21:40 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#230 [あんず]
 

懐かしい、
覚えのある言葉。


これは、
私、ユナがヒロくんに
対して想った言葉なのか




それとも――――…。


 

⏰:09/12/05 21:44 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#231 [あんず]
 

いつの間にか
遠く小さくなる彼の姿。

そんな彼を見届けて、
私は待っているお父さんの元へ向かう。

走ってる途中、私の
目の前に広がる星空。


冬の星空が、
切ないくらい綺麗だった


 

⏰:09/12/05 21:49 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#232 [あんず]
 


まるで星空の中を
駆け抜けるかのように、
私は空を
見つめながら走った。


夢中で走ってると、
「ユナ、」と言うお父さんの声が聞こえた。

少し上を見上げると

「前を向いて走らないと、危ないだろ?」
と微笑む、
お父さんがいた。


 

⏰:09/12/05 21:53 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#233 [あんず]
 


「ほら、お母さんが
ご飯作って待ってるぞ。
もう帰ろう?」


私の手を握り、
家に向かい歩き始めるお父さん。
私の歩幅に合わせて、
ゆっくりと歩いてくれる


「お父さんっ
今度またお星様、
捕まえに来ようね!!」

 

⏰:09/12/05 21:59 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#234 [あんず]
 


そう言うと、お父さんは優しく微笑んだ。


また、
お星様を捕まえに来て。

また、
ヒロくんに逢いに行って
お話をして、
笑いあって……。


 

⏰:09/12/05 22:07 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#235 [あんず]
 


そんな幸せなことを思い描いていると、いつの間にか目の前には自分の家。


「遅かったね、
ご飯出来たわよ。」
と笑うお母さんが、
玄関で私達を待っていた


「ただいまっ!!」


 

⏰:09/12/05 22:16 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


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