黒猫の唄。
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#143 [あんず]
 


少しでも、
少しでもいい。

彼の温もりを
感じていたいから。

少しでもいい、
彼の感覚を
頭に焼き付けたいから。



1秒でも長く、
彼の側にいたいから。

 

⏰:09/11/04 22:26 📱:W61K 🆔:jMTY8MgE


#144 [あんず]
 

ヒロ、ヒロ。

―――…ご主人様。




離れたくない。
出来ることなら、
ずっと側にいたい。

ずっと隣で、
貴方を見ていたい。


 

⏰:09/11/04 22:31 📱:W61K 🆔:jMTY8MgE


#145 [あんず]
 


でも…
それが無理なことくらい

その願いが
叶わないことくらい



私は
悲しいほど知っている。


 

⏰:09/11/04 22:34 📱:W61K 🆔:jMTY8MgE


#146 [あんず]
 

ヒロ、ヒロ。
ごめん、ごめんね。



私はきっと、


もう貴方と
一緒にいることは、

     許されない。

 

⏰:09/11/08 00:12 📱:W61K 🆔:ebN.2vsw


#147 [あんず]
 

私は強く彼を
抱き締めていた腕を離す

未だに腕に残る、
彼の温もりを感じながら
ぶらん、と腕を
下に向けた。




「……リナ?」

 

⏰:09/11/08 09:35 📱:W61K 🆔:ebN.2vsw


#148 [あんず]
 

不思議そうに
彼は私を見つめる。
でも私は目を
合わせられなかった。

合わせたら、
再び彼の温かさを
求めてしまうから。


彼から、
離れる覚悟が
出来なくなるから。


 

⏰:09/11/08 17:49 📱:W61K 🆔:ebN.2vsw


#149 [あんず]
 

私は俯きながら、
ゆっくりと口を開く。


「ヒロ、これから言うことは全部本当のことだから…信じて、ね?」


そう言うと、
ヒロは「わかったよ」と優しく笑ってくれた。
表情はわからないけど、

声を聞けばわかるの。
彼の表情が。

 

⏰:09/11/08 17:55 📱:W61K 🆔:ebN.2vsw


#150 [あんず]
 

私はゆっくり、彼に今までのことを話した。


自分が黒猫の、“リア”だったこと。

泣いているご主人様を支えるために、人間になったこと。


リナに戻る前の、
全てを彼に話した。


彼は時々驚いた表情をしたけれど、それでも真剣に私の話を聞いてくれた


 

⏰:09/11/08 17:58 📱:W61K 🆔:ebN.2vsw


#151 [あんず]
 

「信じて、くれるの?」

信じて貰えないのは覚悟していたから、彼が本当に私の話を信じているのか不安だった。


でも彼は、
優しく目を細めながら

「リナの言うことを
信じない訳ないだろ?」

と、言ってくれたんだ。

 

⏰:09/11/11 21:45 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#152 [あんず]
 

そんな彼の一言に、
私は思わず
涙が溢れそうになった。

「離れたくない」
という気持ちが更に強くなっていってしまった。


その願いが、
叶わないのは痛いくらいわかっているけれど。

 

⏰:09/11/11 21:48 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


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