黒猫の唄。
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#206 [あんず]
 


「…じゃあ、
星に触れないのー?」


「ううん、違う。
ユナがこれから
たーくさん年をとって、
おばあさんになって、
そして星になるとき…

きっと星に触れるよ。」


 

⏰:09/11/24 23:59 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#207 [あんず]
 

そう言ったお父さんは
ずっと空を見つめていた

私も一緒に空を見る。

空の星は
キラキラ綺麗で…


いつか絶対、
触ってやると心から
誓ったんだ。


 

⏰:09/11/25 00:01 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#208 [あんず]
 

暫くして、
公園のベンチに
座っていたお父さんは
ゆっくり立ち上がった。


「よし、ユナ帰るか。
お母さんがご飯作って
待ってるぞ。」


丁度お腹が減る時間。

自分もぴょんっと
ベンチから降りて、
先に歩いてるお父さんに向かって走っていった。

 

⏰:09/11/25 00:05 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#209 [あんず]
 

小さな足で地面を蹴り、やっとたどり着いたお父さんの手を握る。


そして家に帰るため、
信号が青になるのを
待っている時。




真っ黒の猫が、
私の目に入った。


 

⏰:09/11/25 00:11 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#210 [あんず]
 

「あっ、猫ー…」


軽快なリズムで
歩く黒猫を見て、
私は堪らずその姿を追う


途中、お父さんの
声が聞こえたけど、
それも無視して
その黒猫を追った。


 

⏰:09/11/25 00:13 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#211 [あんず]
 

「猫さんっ、待って!!」


走って走って走って。
そしてやっと黒猫の
隣まで追い付いた時。


ドンッ、と
私は何かにぶつかった。


 

⏰:09/11/25 00:16 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#212 [あんず]
 

「痛い……。」


額を何かにぶつけ、
手で痛い所を押さえる。


痛さを堪えて
ぎゅっと瞑っていた
目を少し開くと、


目の前には、

茶色い髪の男の子が
立っていた。


 

⏰:09/11/25 00:22 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#213 [あんず]
 

その男の子は、
額を押さえている。

一緒だぁ、なんて
少し感動を覚えながら
ボーッとただその男の子を見つめていた。


「あっ、ごめん!!
おでこ痛い!?」


するとさっきまで
何も言わず立っていた男の子は、突然あたふたと動き始めたんだ。

 

⏰:09/11/25 00:29 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#214 [あんず]
 

そんな姿が面白くて、
私は思わず
口元が緩んでしまった。


「えへへっ
ユナ、大丈夫だよ!!」

そう言いながら、
男の子に額を見せる。

すると男の子は、
安心したかのように柔らかく微笑んだ。

 

⏰:09/11/25 00:32 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#215 [あんず]
 


凄く、凄く優しく。

そして凄く懐かしい。


そんな、彼の笑顔。

その笑顔につられて、
私まで微笑む。


なんだろう…
とても心が温かい。

 

⏰:09/11/28 07:41 📱:W61K 🆔:b99CU1No


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