黒猫の唄。
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#232 [あんず]
まるで星空の中を
駆け抜けるかのように、
私は空を
見つめながら走った。
夢中で走ってると、
「ユナ、」と言うお父さんの声が聞こえた。
少し上を見上げると
「前を向いて走らないと、危ないだろ?」
と微笑む、
お父さんがいた。
:09/12/05 21:53
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#233 [あんず]
「ほら、お母さんが
ご飯作って待ってるぞ。
もう帰ろう?」
私の手を握り、
家に向かい歩き始めるお父さん。
私の歩幅に合わせて、
ゆっくりと歩いてくれる
「お父さんっ
今度またお星様、
捕まえに来ようね!!」
:09/12/05 21:59
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#234 [あんず]
そう言うと、お父さんは優しく微笑んだ。
また、
お星様を捕まえに来て。
また、
ヒロくんに逢いに行って
お話をして、
笑いあって……。
:09/12/05 22:07
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#235 [あんず]
そんな幸せなことを思い描いていると、いつの間にか目の前には自分の家。
「遅かったね、
ご飯出来たわよ。」
と笑うお母さんが、
玄関で私達を待っていた
「ただいまっ!!」
:09/12/05 22:16
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#236 [あんず]
私は家に入るとき、
最後にもう一度だけ
綺麗な星空を見上げた。
キラキラと、
優しく輝くお星様。
すると、
私の目には
一際綺麗に輝く星が
映ったんだ。
:09/12/05 22:19
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#237 [あんず]
あまりの綺麗さに
目が、離せない。
ただ目を見開きながら、
星空を見上げてると
お父さんでも
お母さんでもない、
少し低く優しい声が
耳を掠めた。
:09/12/05 22:38
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#238 [あんず]
:09/12/05 22:49
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#239 [あんず]
「え………?」
その声は、
綺麗な星空の中で
静かに響いた。
「ユナ?どうしたの、
早くおいで。」
そう言うお母さんの方を振り返り、「はい」と1つ返事をした。
そしてもう一度、
ゆっくり空を見上げ…。
:09/12/05 22:54
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#240 [あんず]
「待ってたよ、
貴方にまた逢える日を」
と、呟いたんだ。
誰にも聞こえないくらい小さな声で。
でもきっと、
貴方には届くはず。
あの星に、届くはず。
:09/12/05 22:57
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#241 [あんず]
私はその星に
一回微笑みかけ、
玄関のドアを閉めた。
家の中は、
外と違って温かかった。
あの声が、
誰なのかはわかんない。
でもあの声の人は、
私を探してくれた。
:09/12/05 23:00
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