黒猫の唄。
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#53 [あんず]
そんなご主人様を見て、とても胸が締め付けられた。
返す言葉が見つからない
「…でも、本当に住む所がないのなら部屋ぐらい貸してあげるよ。遠慮することはない。」
そう言いながらご主人様は、いつもの優しい笑顔で私の頭を撫でた。
:09/08/31 13:00
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#54 [あんず]
「よろしく、お願いします……。」
私はご主人様の優しさに甘えることにした。
やっぱり、ご主人様の側にいたいから。
「…じゃあ部屋に案内しよう。おいで。」
ご主人様は優しく私の手を取り、少しずつ歩き始めた。
:09/08/31 13:03
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#55 [あんず]
階段を上がりたどり着いた部屋は、私でも入ったことのない部屋だった。
薔薇の香りのする、大きく綺麗な部屋。
「こんな綺麗な部屋…、いいんですか?」
私はご主人様を見上げながら、遠慮がちに呟いた
:09/08/31 13:08
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#56 [あんず]
「いいんだよ。何年も使ってないから埃っぽいけど……。」
2階にこんな素敵な部屋があるなんて知らなかった……。
こんな綺麗な部屋を使わしてくれるなんて、やっぱりご主人様は優しいな……。
:09/08/31 16:16
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#57 [あんず]
「本当に、ありがとうございます…!!」
私は深く頭を下げ、ご主人様に感謝の気持ちを伝えた。
「こちらこそ、強引に住ませてしまってごめんね。僕の名前はヒロ。よろしく。」
柔らかく微笑んでいるご主人様は、やっぱり綺麗だった。
:09/08/31 17:11
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#58 [あんず]
「よろしく、お願いします。……ヒロ…さん。」
初めてご主人様の名前を呼ぶ。
なんだろう、とても恥ずかしい。
私は少し頬を赤らめながら、ご主人様の手を握った。
:09/08/31 17:15
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#59 [あんず]
「あぁ、よろしくな。リア。」
いつもと変わらない声色で私の名前を呼ぶ。
強く、強く握り返してくれた温かい手が、
とても心地よかった。
:09/08/31 17:17
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#60 [あんず]
:09/08/31 20:28
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#61 [あんず]
パタン…。
私は静かに部屋のドアを閉め、そのままずるりと床に座り込む。
「……緊張した…。」
胸を締め付けるような緊張が一気に解け、力が抜ける。
:09/08/31 20:42
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#62 [あんず]
トクン、トクンとまだ胸の音がする。
顔は相変わらず赤い。
「…どうしちゃったんだろう……。」
火照る頬を、冷たい手で触れる。
ひんやりとした手が気持ちいい。
:09/08/31 21:10
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