ーひとりぼっちの窓際ー
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#1 [[道楽]]
春。
俺は今日から晴れて中学生になる。期待と不安が頭をかき混ぜていくけど、この真っ黒な学ランを身に纏う事で『俺は大人の仲間入り』だとか思ってた。
勉強・部活・友達。そして恋愛。全てを両立しようと意気込み、入学式を終えた。
それぞれのクラスに向かう。3つの小学校から生徒が入学してくるこの学校。知らないヤツばかりだ。
:09/08/21 13:21
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#2 [[道楽]]
まぁ小学校から同じヤツも沢山いるけど。
クラス全員で一人一人自己紹介。みんな緊張からか、面白くもない自己紹介を続ける。元気が取り柄だと自負?してる俺は、最初が肝心だと元気よく自己紹介した。
「俺、[田口 恭吾]って言います!好きなものは唐揚げ!嫌いなものはもずくと椎茸!よろしく!」
なぜかクラスからドッと笑い声が!掴みはオッケー!目立ちたがり屋でよかった!
:09/08/21 13:29
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#3 [[道楽]]
自己紹介最後の一人、一番後ろの席の一番窓際の女。
「[合川 るあ]です、ヨロシクお願いします!」
透き通った声に、俺は振り返り顔を見る。
『うわ…可愛いじゃん!』
長い前髪を6:4くらいで分け、他の生徒よりも少し大人っぽい印象を受けた。
『どこの小学校だったんだろ…モテただろーなー』
:09/08/21 13:36
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#4 [[道楽]]
担任の教師から、ウダウダと学校の説明や注意点等を説明され、入学式はめでたく解散となった。
「おい!あの合川るあって女可愛くね!?」
小学校からの友達、修司が言った。
「あ、修司も思った?どこの小学校だったんだろ」
「さぁ…」
「俺明日話し掛けるよ!」
「ホントかよ恭吾ー?」
:09/08/21 13:44
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#5 [[道楽]]
俺にとっては、女子に話し掛けるなんて簡単な事だ。ましてや別に好きになった女じゃない、『あら可愛いな』って思っただけだし。
翌日――
学校には、8時20分までに登校すればいいところを7時30分に着いた俺。
どんだけ中学校を楽しみにしてんだって話。
一年生はA〜Dクラスまであり俺は1-C。三階の階段横に教室がある。
:09/08/21 13:50
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#6 [[道楽]]
昨日の学校説明で、教室へ一番乗りした生徒は、職員室へ鍵を取りに行き教室を開けなければいけない。
職員室は二階だが、とりあえず俺は三階まで上がり教室に向かった。
シーーンと静まり返った早朝の校舎。我が教室の扉を開けてみた。
『あれ鍵開いてる』
ガラッ
俺は扉を勢いよく開けた。
:09/08/21 13:54
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#7 [[道楽]]
教室を見渡す。
あっ!一人だけ誰かいる!
一番後ろの窓際、長い前髪を分けた女子。
「おはよーっ!」
俺は元気いっぱいで挨拶した。
「お、おはよ!」
合川は見ず知らず?の俺からの急な挨拶に少しビックリした感じだ。
俺は自分の席に荷物を置き、そこから合川に話し掛けた。
:09/08/21 14:00
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#8 [[道楽]]
「来るの早いね!合…川…だっけ?」
ハッキリ覚えてる名前をうろ覚えのように尋ねた。
「うん!合川るあだよ♪あたし家が遠いから今日バスで来たんだけど、バスの時間が合わなくって早く着いたんだよー」
昨日は少し大人っぽいクールな印象を受けたが、ニコッとした彼女は可愛い普通の中学生だった。
「へー家遠いんだ!てか俺の名前覚えてる?」
:09/08/21 14:08
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#9 [[道楽]]
「覚えてるよ♪恭吾君でしょ?」
「おっ正解!よく覚えてたね!」
「なんか自己紹介面白かったもんっ!」
名前を覚えてもらえるのはすごく嬉しい!しかも下の名前で「恭吾君」なんて…!
俺は立ち上がり、合川の席の前の席に後ろ向きで座った。
合川は少しキョトンとした顔をしてる。
「合川は小学校どこだったん?」
:09/08/21 14:14
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#10 [[道楽]]
「えっ……」
合川は少し言葉につまった後、
「あ、あたしの学校はちょっと遠いとこだから知らないと思うよ!」
と焦った感じで言った。その言い方を不思議に思いながらも、俺はそれ以上小学校については聞かなかった。
「ふーん。じゃあこの学校に小学校からの友達っていないの?」
「うん…」
「よしっ!じゃあ俺が合川の友達第一号になるよ!」
:09/08/21 14:19
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