―‥ 殺したいほどに ※BL
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#191 [雪]

結局鍋はトマト鍋になって
真っ赤なスープにたこさんは浮いていた

地獄を見たな、たこさん
あんまりいい絵ではない


「このたこさん足千切れてるー」

「‥ほんとだ」

「この白菜ちゃんと切れてないよー?」

「‥ほんとだ」

⏰:10/11/29 21:15 📱:D905i 🆔:.gyRJ0Eg


#192 [雪]

「海ー?」

「‥なに」

トマトだしこの色だし
トマトジュースみたいなのを想像してたが
案外甘ったるい味で
個人的には一回食べれば満足なレベル


スープをごくり飲み干せば
そのまま血液になりそうで
貧血気味の俺には何だかありがたく感じる

そんなことは有り得ないけど

⏰:10/11/29 21:18 📱:D905i 🆔:.gyRJ0Eg


#193 [雪]

「‥すきだよ?」

むせるのも無理はないだろ?
意味わかんねぇこいつ

口を覆った手は真っ赤に染まる
なんとグロテスクなこと。


「ん゛っ‥あ゛ぁ
‥たこさんが?何が?」

内心少しにやけた。
いや、正直、かなり、にやけた

完全にいかれちまった

⏰:10/11/29 21:23 📱:D905i 🆔:.gyRJ0Eg


#194 [雪]

「‥カイがすき」

「貝?あぁ、そりゃよかったなぁ」


俺は一瞬にして記憶を辿る
貝は買っていない
貝は入っていない

カイは海であって貝じゃない


そしてまた、にやけた。

⏰:10/11/29 21:28 📱:D905i 🆔:.gyRJ0Eg


#195 [雪]

わかってるくせに、と
結はふてくされてスープに飯ぶっこんで
さらさらっと流し込んだ


そこで同意や肯定の意を唱えれば
このもどかしさは消えたかもしれない


俺は何を恐れているのか

社会の目、常識、血のつながり

凡人の俺には
それらを破れる勇気がなかったのかもな

⏰:10/11/29 21:33 📱:D905i 🆔:.gyRJ0Eg


#196 [雪]

「かーいー」

きっと結は気付いてる
きっとって言うか、絶対

そんで面白がってる
いつまで俺が我慢できるか試してる


じゃなきゃ‥

「一緒にお風呂入ろー?」
「タオル忘れたー持ってきてー」
「海もベッドで寝ようよー」

こんなこと言うはずない

⏰:10/11/29 21:59 📱:D905i 🆔:.gyRJ0Eg


#197 [雪]

これがもし無自覚で
これが久々に再開した兄への兄弟愛だとして


そしたら俺は
今にでも襲ってやる


試されてる気がするから
強がりな性格が運良く歯止めをかける

⏰:10/11/29 22:02 📱:D905i 🆔:.gyRJ0Eg


#198 [雪]

「海ーっ!
シーツに!シーツにっ!」


虫一匹もひとりでヤレないのか
まじで乙女。オトメン(笑)


「穴開いてるよぉお!」

やれやれとティッシュを数枚手に取り
意気込んで向かった俺が
ずっこけそうになったのは言うまでもなく

⏰:10/11/29 22:59 📱:D905i 🆔:.gyRJ0Eg


#199 [雪]

「穴ぁあ?どこに?」

はぁっとため息をつく
悲しいため息じゃないから
何だか妙に口元が緩んだ


「ここっ!」

ベッドに胡座をかいて
結はそのそばの一点を指差した


「あぁ‥こんなん大したこと‥」

⏰:10/11/29 23:01 📱:D905i 🆔:.gyRJ0Eg


#200 [雪]


‥ガバッ




視界が一転した


してやられたわけだ。

⏰:10/11/29 23:02 📱:D905i 🆔:.gyRJ0Eg


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