ピンクな気分。U
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#146 [のの子]
 
もう吹っ切れた。‥って訳ではないだろう。

でもどことなくスッキリしたみたいなのはわかる。


「あっ!彰君、宿題のプリント。私のと混ざってたよ。」

「あぁ〜、忘れてた。」

そういや竜二にメールで言われたんだっけ。

「サンキュ。ってクシャクシャだな‥」

バッグから出されたプリントは誰が見てもクシャクシャで、若干破けてる。

「ごっごめんねっ?構わずバッグに入れちゃったから‥でもほらっ私のもこんなクシャクシャ!」
.

⏰:09/10/31 20:14 📱:SH06A3 🆔:jvctchn.


#147 [のの子]
 
そう言って見せてきたプリントは確かに俺と同じぐらいクシャクシャだった。

「別にいいけど。」

きっとその時はそんな事に気使ってる余裕なんてなかったんだろうし‥

ごめんね、とまたクシャクシャのプリントをバッグに入れるその姿が聡美をより小さく見せる。

「お前さぁ‥平気なの?」

「えっ何が?竜二君の事?」

「うん。」

聡美は俺の横を歩きながら首を傾げる。
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⏰:09/10/31 20:24 📱:SH06A3 🆔:jvctchn.


#148 [のの子]
 
「うーん‥もうどうしようもないし、とりあえず落ち着いた感じ?それに超泣いたしね。」

へへっと恥ずかしそうに笑う。

「これから夏休みで良かった。会わないですむし‥さすがに会ったらまだ凹むから。でも明日から暇だよ〜。」

バッグを大きく揺らしながら聡美が一歩先を歩く。

「‥竜二の事は?まだ好きっしょ?」

「うん。でもこれからは友達、になれるのかな?」

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⏰:09/10/31 20:34 📱:SH06A3 🆔:jvctchn.


#149 [のの子]
 
「‥なれたらいいなぁ。」
聡美の背中からは寂しがってるのが伝わってくる。


「バーベキューとかどうすんだよ。」

「ん〜‥やっぱ私行かない方がいい?みんな気使うよねぇ。」

振り返る聡美が困ったように笑う。

ってかさっきからなにヘラヘラ笑ってんだよっ‥

「お前さぁ、あんだけ俺の前で泣いてんだから強がんなよっ。逆にイライラする。」

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⏰:09/10/31 20:42 📱:SH06A3 🆔:jvctchn.


#150 [のの子]
 
聡美の頭をグッと押すと聡美がよろける。

「ったく‥バカ女。」

「‥バカって言うなぁ、バカ。」

聡美が弱々しいパンチを俺の腹にいれる。

「バーベキューも来いよ。何かあったら俺が責任持って面倒見てやるから。」

「‥ありがと、あっきー。」

聡美が笑いながら照れ隠しなのか相変わらずパンチをいれてくる。

「‥あっきーって人前で呼ぶなよ。」

「はぁい。あっきー♪」
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⏰:09/10/31 20:55 📱:SH06A3 🆔:jvctchn.


#151 [のの子]
 
たぶんこいつは思ってたよりも弱い‥けどその分強いって思った。

竜二といた過去に捕われる事なく、ちゃんと先を見て考えてる。

それに比べて俺は二年もの間過去にしがみついて今も離せないでいる。

‥でも、過去を離したら俺の中から真琴がいなくなる気がして恐い。

それに、そんなの真琴が可哀相だ‥
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⏰:09/10/31 21:22 📱:SH06A3 🆔:jvctchn.


#152 [のの子]
 


「なぁ‥‥」

「何?」

「永遠てあった。」

「えっ?」

「『死』は永遠‥生き返る事も、会う事も二度とできない。だろ?」

真琴‥

俺がお前にあげれたのは、残酷な永遠だけ。
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⏰:09/11/01 08:54 📱:SH06A3 🆔:v9ZA7PBE


#153 [のの子]
聡美Side

あぁ‥この人私と似てる。

私は彰君を見つめてふっと思う。

死を『永遠』という彼の考えは私も持っていた。

「そうだね。でも‥それって全然ロマンチックじゃない。」

私が笑うと彰君は確かにっと複雑そうに笑う。

彰君も元カノさんを亡くして、私も姉を亡くした。

元カノさんをまだ想い続け過去と生きる彼と、姉の死を乗り越え前を見つめる私。

似ているようで似てない。

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⏰:09/11/01 21:08 📱:SH06A3 🆔:v9ZA7PBE


#154 [のの子]
 
でも今彼が私の前に立っているように、私達はたぶん同じ道に並んで立ってる。

ただどこを見ているか‥

その違いだけ。


「彰君‥あの時なんであんな事したの?」

彰君の服を掴む。

「‥さぁ。ただの気まぐれとか‥?」

彰君を見つめると、彰君とバックの夜空の星が綺麗に重なり合ってドラマのワンシーンみたいだった。
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⏰:09/11/03 11:58 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#155 [のの子]
 
彰君にもドラマのワンシーンのように私が悲劇のヒロインにでも見えてるのかな‥

「でもね、あの時の彰君‥『今』を生きてたよ。」

ピクッ
彰君の顔が強張る。

「前私の前で泣いた時みたいだった‥」

あの時も彰君は、いつもと違って確かに私を見つめて感情をさらけ出してた。

いつも一枚のガラスが彰君の何かを止めていたのに、あの時はそれがなかった気がする。

彰君、あなたももう『今』を生きるべきだよ。

「なんだそれっ‥変な事言うな。」
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⏰:09/11/03 12:06 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


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