ピンクな気分。U
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#256 [のの子]
 
「あぁ〜‥どうかねぇ。」

「そうだよぉ!」

「だってわかんねぇもん。俺男の子だしー。」

そんな事を言いながらあっという間にアイスを食べきった。

「男の子でも恋した事ぐらいあるでしょ?」

恋ねぇ...

真琴がいた時の事を思い出しそうになったけど恋とは掛け離れた哀しみ込み上げてきて頭から消す。

「‥恋ってどんなんか忘れたぁ。」

「なにそれぇ〜!恋っていうのはねぇ‥
「竜二としか付き合った事ないくせに偉そうにすんな。」
.

⏰:09/11/21 20:19 📱:SH06A3 🆔:YU5ZlOkM


#257 [のの子]
 
コツン、と頭を叩くと聡美はまたほっぺを赤くしてムスッとした。

「そりゃ私も教えてもらった言葉だけどぉ‥」

「なら余計に偉そうにすんなっつーの。」

どうせ変なロマンチストな女から聞いたんだろう。

「えぇ〜‥でもこれ聞いてすごいって思っちゃったよわたしっ!」

もう話したくてしょうがないって顔をして俺を見つめる聡美。

っ‥しょうがねぇなぁ。

「じゃ試しに言ってみ?」

俺がそう言うと聡美の表情が明るくな

「えっとね‥えっと〜」

⏰:09/11/21 20:40 📱:SH06A3 🆔:YU5ZlOkM


#258 [のの子]
『恋をすると二つの感情が生まれるの。

自分勝手な考えや相手に押し付けてしまう欲、

それを色で例えるなら
情熱的な赤。

それとは逆に相手の気持ちを想ったり、嫌われないよう自分を守ったりする思いやり、

それは色で言うと純粋な白。

この二つがそろって恋なんだって。

だから恋をすると‥‥』
.

⏰:09/11/21 20:42 📱:SH06A3 🆔:YU5ZlOkM


#259 [のの子]
 
「―‥ピンクな気分になる。』って‥なんかすごくないっ?私そうなんだって納得しちゃったもん!」

あははと笑う彼女を俺は立ち止まってじっと見つめる。

なんで‥

「あれ、彰君?」

俺を不思議そうに見つめるこいつは

‥誰だ?

なんでその言葉を

お前が知ってるんだよ。

お前は真琴じゃないだろ?

聡美だろ?

――――――ポロッ

聡美が話した言葉は、
真琴がいつか俺に教えてくれた言葉だった。

『ピンクな気分』
.

⏰:09/11/21 20:56 📱:SH06A3 🆔:YU5ZlOkM


#260 [のの子]
 
『えっ?』

『ねぇねぇ、ピンクな気分って知ってる?』

真琴が俺の横に座る。

『知らない。なにそれ?』

『ピンクな気分っていうのはぁ〜‥―――』

―――

『だからピンクな気分。わかる?』

『ふーん‥アンタが意外にロマンチストって事はわかった。』

バシッ

俺がクスクス笑うと真琴が頭を思いっ切り叩いてきた。

『アホ。』
.

⏰:09/11/22 19:55 📱:SH06A3 🆔:8iTaxRrU


#261 [のの子]
 
『いってぇー。真琴のバカ力ぁ!』

一瞬怒ったのかと思ったら真琴は笑っていた。

『私ね、こういうの好き。』

そういって真琴は俺の首に手を絡める

『‥俺を叩くのが?』

『違う。こうやってふざけ合いながら愛を深める事。』

『‥やっぱロマンチストだ。』
.

⏰:09/11/22 20:01 📱:SH06A3 🆔:8iTaxRrU


#262 [のの子]
 
『しかもロマンチストでSっ気もある。新たな発見‥』

俺も真琴の腰に手を回す。

『アンタまた殴られたいの?』

『でもこうやって愛を深めるのが好きなんだろ?』

真琴がムッとしたのを俺は目を閉じて気付いてないふりをする。

唇がゆっくり重なっても真琴が嫌がらない事が彼女の気持ちを表していてほっとした。

⏰:09/11/22 20:06 📱:SH06A3 🆔:8iTaxRrU


#263 [のの子]
 
『‥ねぇ、』

『ん?』

唇が離れたのが名残惜しくて俺はまだ真琴の唇を見つめる。

『私が今ピンクな気分なのわかる?』

真琴がニヤッと笑いながら俺にギュッとくっつく。

『ん〜‥わかるかも。』

『かもぉっ?』

『ぷっ‥わかるよ。俺も今そうだもん。』

そう言って笑いながら二人で何度もキスをした。
.

⏰:09/11/22 20:11 📱:SH06A3 🆔:8iTaxRrU


#264 [のの子]
―――――

一筋の涙が俺の頬を落ちていくのがわかった。

「彰君‥?」

聡美が困った顔で俺を見つめる。

「大丈夫っ?なんか私変な事言っちゃった‥?」

心配そうに聡美がまたスカートのポケットからハンカチを出して俺に渡す。

俺‥またこいつの前で泣いてる。

そんな事を考えながらハンカチをただ見つめた。
.

⏰:09/11/22 20:16 📱:SH06A3 🆔:8iTaxRrU


#265 [のの子]
 
「お前‥誰から聞いた?」

まだハンカチを差し出す聡美を見ずに俺は呟く。

「なにを?」

「さっきの話‥誰から聞いた?」

まだ流れる涙。

「誰って‥なんでそんな事聞くの?」

俺がハンカチを受け取らないとわかったのか聡美がハンカチをギュッと胸の前で握り締める。

「‥‥‥お前、真琴の‥」
.

⏰:09/11/22 20:22 📱:SH06A3 🆔:8iTaxRrU


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