ピンクな気分。U
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#266 [のの子]
プァーーーーッ!

ビック!

トラックが俺達に向けて大きなクラクションを鳴らしてきた。

自然と道の端っこに行くとトラックは排気ガスを撒き散らして通り過ぎて行った。

「びっびっくりした‥」

「うん。」

聡美を見るとトラックに驚いたからか、それとも俺が恐かったのか‥

キュッと俺のTシャツを握って下唇を噛んでいた。

「‥大丈夫?」

「えっあっごめんね。大丈夫大丈夫っ。」

そういって手を離すと俯いて立ちすくむ姿に、俺の胸がチクッと痛む。
.

⏰:09/11/22 20:35 📱:SH06A3 🆔:8iTaxRrU


#267 [のの子]
 
「‥‥彰君、」

「なに?」

聡美が哀しみと寂しさがこもった弱い目で俺を見つめる。

それを見つめると、俺の胸はまたチクッ痛んだ。

「さっき『真琴』って言ったの‥?」

やっぱり‥

「‥‥そうだよ。」

聡美の表情と、聡美の口から真琴の名前が出た瞬間わかった。


こいつは真琴と繋がってる。
.

⏰:09/11/23 20:16 📱:SH06A3 🆔:RvSL46Yc


#268 [のの子]
聡美Side

彰君の口から真琴って言葉が出た瞬間、トラックのクラクションの音が響き渡った。

まるで聞くなって誰かが言ってるみたいに‥

でも、私にはトラックのクラクションより真琴って言葉の方に驚いてた。

ドクン ドクン ドクン


知ってる‥の?

彰君が‥まこ姉の事‥

なんで?

ドクン ドクン ドクン
.

⏰:09/11/23 20:25 📱:SH06A3 🆔:RvSL46Yc


#269 [のの子]
 
この人は‥誰から何を聞いてまこ姉を知っているの?

「ピンクな気分って真琴が言ってたんだろ?‥俺も前聞いた‥」

でも彼が口にするまこ姉の名前の呼び方は、優しかった。

「お前‥‥真琴の
「なんで彰君がまこ姉の事知ってるのっ?!」

私の目から涙が溢れ出す。

なんで?

なんで?
.

⏰:09/11/23 20:30 📱:SH06A3 🆔:RvSL46Yc


#270 [のの子]
 
神様っ‥なんで

竜二君が私の隣からいなくなって

彰君までいなくなるの?

「話したくないっ‥話したくないっ。」

きっと彼も全てを話せば私を軽蔑の目で見るんだろう。

【姉貴が死んでから話せるようになるとか気持ち悪ぃ‥】

【お姉ちゃんが死んだ瞬間笑ってたらしいよ?】

【恐〜い】
.

⏰:09/11/23 20:37 📱:SH06A3 🆔:RvSL46Yc


#271 [のの子]
 
違うよ

いっぱい泣いたもん

【事故ってあいつが殺したんじゃねぇの?】

【人殺し】

やめて  違う

【姉貴殺し】

【お前の姉貴、お前のせいで死んだよ】


やめてっ 違うってばぁ


.

⏰:09/11/23 20:40 📱:SH06A3 🆔:RvSL46Yc


#272 [のの子]
 
「やだっ‥話したくない。」

「聡美‥?」

私はボロボロ涙をこぼしながら彰君から後退りする。

「おいっちょ
「彰君にっ‥嫌われたくないの。だから話したくないっ!」

私はそこから逃げるように走り出す。


彰君は今までの人とは違うかもしれない。

彼を信用してないわけじゃない。

でももし彼もいなくなったら、そう思うと話せなかった。.

⏰:09/11/23 20:47 📱:SH06A3 🆔:RvSL46Yc


#273 [のの子]
 
ごめんね、彰君。

ごめんね、まこ姉‥

私は本当はこんなに弱くて

強くなれない自分が

大嫌い。

ミーンミンミーン
「ッハァ‥ハァハァ‥ッ‥もうっ‥誰もいなくならないで‥」

夏の太陽が当たらない日影に隠れて、蝉の音に掻き消されそうな小さな声で私は呟いた。

⏰:09/11/24 23:59 📱:SH06A3 🆔:BOqSlspM


#274 [のの子]
 
―――――
ザワザワ

夏休みの駅は学生達や家族連れが多くて賑やかだ。

私が端っこで座り込んでいても誰も気付いてないかのように通り過ぎる。




「‥さとちゃん?」

っ!

顔を上げると昇さんが笑っていた。
.

⏰:09/11/25 20:29 📱:SH06A3 🆔:cBOFVBZU


#275 [のの子]
 
「急に泣きながら電話きてびっくりしたよ〜。どしたの?」

ザワザワ

「‥静かな所行く?」

コクンッ

小さく頷くと昇さんの手に引っ張られ立ち上がる。

「ついておいで。」

昇さんの後にゆっくり着いていく。

一歩が重い。

.

⏰:09/11/25 20:34 📱:SH06A3 🆔:cBOFVBZU


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