ピンクな気分。U
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#101 [のの子]
 
今は一人にならない方がいいよ、そう言ってるように聞こえた。


「そういえば‥みなさんは元気ですか?」

「うんっ。でも馬鹿ばっかだけどねぇ。」

ニコニコと笑う昇さんは、この辺りを占める『スノードロップ』の総長だったりする。

「いや〜でも本当なんか不思議だねぇ。」

「‥?何がですか?」

「こうやって話してんの。前は話せなかったじゃん?」
.

⏰:09/10/24 01:07 📱:SH06A3 🆔:iEIVt7Sg


#102 [のの子]
 
昇さんの髪が扇風機の風に揺れてるのをじっと見つめる。

「…‥そう、でしたね‥」

「声‥いつからでるようになった?」

「いや、あの時は一時的に話せなくなってただけで‥でも‥普通に話せるようになったのは高校入る前ぐらいです。」

私はある時期、突然声の出し方を忘れてしまったかのように話せなくなった。

その時に昇さん達スノードロップに会ったのだ。

「…そっか。良かったじゃーんっ♪」
.

⏰:09/10/24 01:18 📱:SH06A3 🆔:iEIVt7Sg


#103 [のの子]
 
頭をクシャクシャに撫でながら昇さんは笑ってくれたけど、このことで私は前から思っていた事がある。


「でも…お姉ちゃんが死んでから話せるようになるなんて私‥おかしくないですか?」


ピタッ

昇さんの手が止まる。

「私‥ひどい妹ですよね。」

扇風機の風に揺れた髪の毛が私の顔を隠す。

「恐いって‥喜んでるみたいだって言われました‥そんな事あるわけないのに。」

⏰:09/10/24 18:00 📱:SH06A3 🆔:iEIVt7Sg


#104 [のの子]
 
‥‥‥‥‥

私の頭の上で止まったままの昇さんの手。

昇さんもそう思ったんだろうか‥不安になった私は昇さんを見ないように、窓から見える夕焼け空を見つめた。

「…誰にそんな事言われた?」

昇さんの真剣な声。

「忘れました。覚えていたくもなかったんで‥」


………‥

バァンッ!!
.

⏰:09/10/24 18:05 📱:SH06A3 🆔:iEIVt7Sg


#105 [のの子]
ビクッ!

私の頭にあった昇さんの手がすぐ横にあったテーブルを叩いた。というより殴った‥

「なっなんですかっ?」

「そんな事言った奴ら全員ぶっ飛ばしてやるよ!覚えてる奴らの名前言えっ。‥姉貴が死んで喜ぶわけねぇだろっ!っざけんじゃんねぇぞコラァ!あ゛ぁーっマジでムカつくムカつくムカつく…」

…‥こっ恐い。

さっきまでとは違うすっごい怒った顔で怒鳴る昇さんからは、スノードロップの総長なんだってのがジワジワ伝わってきた。
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⏰:09/10/24 18:12 📱:SH06A3 🆔:iEIVt7Sg


#106 [のの子]
 
「のっ昇さん落ち着いてください。もう過ぎた事なんでっね?」

「‥‥‥ッチ‥」

思いっきり舌打ちされたけど、それから昇さんは怒った顔をしたまま静かになった。


‥シーン。


これもこれで気まずい。

「ねぇさとちゃん‥」
.

⏰:09/10/24 20:20 📱:SH06A3 🆔:iEIVt7Sg


#107 [のの子]
 
いつもの口調に戻った昇さんは私の両手をとると、ギュッと握る。

「俺、さとちゃんとこうやって話せんのすげぇ嬉しいよ?あいつの思い出話も笑ってできるし、これからの事も話せる。でしょ?」

私は昇さんを見つめてただ小さく頷く。

「ありがと‥よく頑張りました。」

そう言ってまた私の頭を撫でてくれた。

その姿が少し竜二君とかぶって見えて私はまた泣きそうになった。
.

⏰:09/10/24 20:29 📱:SH06A3 🆔:iEIVt7Sg


#108 [のの子]
 




「あっ俺の事、昇お兄ちゃんって呼んでもいいよ。」

「‥‥えっなんでですか?」

「だってさとちゃん可愛いんだもーんっ。それに俺は妹だと思ってるし。」

照れながら話す昇さんを見て私はつい笑ってしまった。

「いやっでもマジ兄貴だと思って頼っていいよ!」
.

⏰:09/10/24 20:35 📱:SH06A3 🆔:iEIVt7Sg


#109 [のの子]
 
「まぁあいつの代わりになんてなれないんだろうけどさっ‥なんかあったら守ってやるよ?

『真琴』の大切な妹のさとちゃんを。」


「あははっありがとうございます。嬉しいです。」



竜二君に別れを切り出された私は、運命に手繰りよせられるように昇さんに再会した。

それはこれから私と彰君の運命を大きく変える事になる。
.

⏰:09/10/24 20:43 📱:SH06A3 🆔:iEIVt7Sg


#110 [のの子]
彰Side

「ありがとうございました〜。」

あれから結局トボトボ家に帰ったけど、暇すぎて駅の本屋に来た。

が、買ったのは祐輔への絵本一冊のみ。

「はぁ〜‥マジで俺何してんだろ?ってかつまんねぇー。」

こういう時に限って誰も遊ぶ相手がいない。お決まりのパターンだ。

これからどうすっかぁ‥

ふっと携帯を開いてみるとメールが一通届いていた。

誰だ?
.

⏰:09/10/24 20:54 📱:SH06A3 🆔:iEIVt7Sg


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