ピンクな気分。U
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#272 [のの子]
「やだっ‥話したくない。」
「聡美‥?」
私はボロボロ涙をこぼしながら彰君から後退りする。
「おいっちょ
「彰君にっ‥嫌われたくないの。だから話したくないっ!」
私はそこから逃げるように走り出す。
彰君は今までの人とは違うかもしれない。
彼を信用してないわけじゃない。
でももし彼もいなくなったら、そう思うと話せなかった。.
:09/11/23 20:47
:SH06A3
:RvSL46Yc
#273 [のの子]
ごめんね、彰君。
ごめんね、まこ姉‥
私は本当はこんなに弱くて
強くなれない自分が
大嫌い。
ミーンミンミーン
「ッハァ‥ハァハァ‥ッ‥もうっ‥誰もいなくならないで‥」
夏の太陽が当たらない日影に隠れて、蝉の音に掻き消されそうな小さな声で私は呟いた。
:09/11/24 23:59
:SH06A3
:BOqSlspM
#274 [のの子]
―――――
ザワザワ
夏休みの駅は学生達や家族連れが多くて賑やかだ。
私が端っこで座り込んでいても誰も気付いてないかのように通り過ぎる。
「‥さとちゃん?」
っ!
顔を上げると昇さんが笑っていた。
.
:09/11/25 20:29
:SH06A3
:cBOFVBZU
#275 [のの子]
「急に泣きながら電話きてびっくりしたよ〜。どしたの?」
ザワザワ
「‥静かな所行く?」
コクンッ
小さく頷くと昇さんの手に引っ張られ立ち上がる。
「ついておいで。」
昇さんの後にゆっくり着いていく。
一歩が重い。
.
:09/11/25 20:34
:SH06A3
:cBOFVBZU
#276 [のの子]
駅から少し歩いて裏道に入ると昇さんが小さな喫茶店に入っていった。
今時の喫茶店じゃなくて、昔からあるような古い喫茶店。
一瞬戸惑ったけど、私も黙ったまま喫茶店に入っていく。
カラーン
ドアについていたベルが鳴る。
「さとちゃん、こっち。」
昇さんはもうソファ席に座っていた。
.
:09/11/25 20:42
:SH06A3
:cBOFVBZU
#277 [のの子]
私もソファ席に着くと周りを見渡す。
意外にもアンティークの置物や絵がたくさんあってお洒落な喫茶店だった。
「ここ亮と二人でよく来るんだ。人に聞かれたら困る話とかしやすくてね‥あっ飲み物アイスティーでいい?」
「はい。」
確かに私達以外に人はサラリーマンの人がいるぐらいだ。
.
:09/11/25 23:52
:SH06A3
:cBOFVBZU
#278 [のの子]
「あっ湯上さん、アイスティー二つで。」
「‥かしこまりました。」
湯上と呼ばれた人はカウンターの奥で本を読んでいたのか、パタンッと本を閉じるとカチャカチャと動き出す。
私は喫茶店に流れるクラシックと湯上さんの丁寧な動きが見事に合っている気がしてじっと見つめていた。
「あの人ここのマスターなんだけどまだ32歳なんだ。無口だけど優しいんだよ。」
昇さんが優しく笑う。
「それにコーヒーと紅茶が美味しいのもここの店の魅力。」
:09/11/26 00:03
:SH06A3
:TD34CvsU
#279 [のの子]
「へぇ‥」
「お待たせしました。」
湯上さんはアイスティーを置くと私をチラッと見て
「彼女に似てますね‥」
「ん?あぁ、この子妹なんですよ。」
「どうりで‥ごゆっくり。」
そう言って湯上さんはカウンターの奥に入って行った。
「彼女ってまこ姉‥?」
「うん、俺らよりもとは真琴が常連だったんだよ。」
:09/11/26 00:11
:SH06A3
:TD34CvsU
#280 [のの子]
「‥知らなかった。」
「あいつここで一人考え事したり、勉強するのが好きでさ〜。俺らに教えるのもちょっと嫌がってた。」
ははっと笑う昇さんに私もつられてクスッと笑う。
「まぁそれよりも‥何があったか教えてごらんよ。」
黙ったままアイスティーを口にすると喉が渇いていたのか、ここのが特別なのか‥とっても美味しい事に少し心が和む。
:09/11/26 09:11
:SH06A3
:TD34CvsU
#281 [のの子]
「昇さん、」
「ん?」
「‥彰君、まこ姉の事知ってたんですね。」
昇さんは相変わらず優しい表情で笑っている。
「だから昇さんとも知り合いだったんですよね?」
私は昇さんの目を真っ直ぐ見れない。
「その話か‥うん、まぁそうだね。俺と真琴と、亮とかも知ってるよ。」
.
:09/11/26 09:15
:SH06A3
:TD34CvsU
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