ピンクな気分。U
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#372 [のの子]
何年後か、まこ姉とその話をした時まこ姉は優しく笑って
『私はたまたま聡美より運動神経が良かっただけだよ。聡美は聡美のやり方で誰かを引っ張ってあげな?』
そして大きくなっても私の頭を優しく撫でてくれた‥
―――――――
「私のやり方か‥‥」
私はまた前を向いて歩きだす。
.
:09/12/12 20:17
:SH06A3
:FzfRDSnw
#373 [のの子]
彰Side
サァーーーッ
生暖かい風が公園の木の葉を揺らす。
伸びっぱなしの髪の毛も頬をくすぐるように揺れた。
そろそろ髪の毛切るかな‥
ベンチに座りながら前髪をいじる。
公園には俺以外に親子や小学生ぐらいの子達が遊んでいた。
こんな暑いのに公園には笑い声がたえない。
子供ってすげぇ‥
高校生の俺は太陽から隠れるように日影のベンチを陣取っていた。
:09/12/12 20:27
:SH06A3
:FzfRDSnw
#374 [のの子]
それにしても
「場違いだろ。」
こんな笑い声がたえない公園で、俺達はこれから話すのかと思うと余計気分がのらない。
ただでさえここに来るまでに何回も立ち止まったのに‥
「はぁ‥あっちー。」
俺は頭を抱え込むように地面を見つめる。
日影にいてもやっぱり暑い。
「大丈夫?」
.
:09/12/12 20:33
:SH06A3
:FzfRDSnw
#375 [のの子]
っ!
ドクン ドクン
声に反応して顔をあげると
ドクン ドクン
黒い日傘をさした聡美が笑って立っていた。
「ずーっと下向いてたから気づかなかったでしょ?」
「ん、ちょっと驚いた。ってか日傘とかさすんだ。」
「日焼け止めなくって。」
笑いながら聡美が俺の横に座る。
.
:09/12/12 20:41
:SH06A3
:FzfRDSnw
#376 [のの子]
「今日も暑いね。」
「夏だしな。」
俺達の前を子供達が走っていく。
見つめるのは平和で温かい光景なのに、俺達のいるこの空間だけ違う空気が流れてるようだ‥
「‥彰君、」
「ん?」
「彰君に話したい事も聞きたい事もあるって前言ったでしょ?」
「あぁ‥」
「だからその前にちゃんと言わなきゃなって思って‥」
.
:09/12/13 00:40
:SH06A3
:3Cqu6DA.
#377 [のの子]
「もう知ってるかもだけど、私の口から言わせて?
私は、二ノ宮真琴の妹。‥妹なんです。」
聡美が優しく笑う。
‥‥‥そっか
「うん‥昇さんから聞いた。」
俺も笑う。
「俺も言わなきゃいけない事がある。」
:09/12/13 00:46
:SH06A3
:3Cqu6DA.
#378 [のの子]
ドクン
「俺は‥‥っ‥」
ドクン ドクン
言葉につまった俺を聡美は優しく微笑んだまま見つめる。
「俺は‥俺は真琴と付き合ってた。真琴が事故った時も‥一緒にいたんだ。」
.
:09/12/13 00:51
:SH06A3
:3Cqu6DA.
#379 [のの子]
重い‥
この言葉がずっと重かった。
「私も昇さんから聞いてる。」
「初めまして‥」
聡美がゆっくり頭を下げる。
っ‥
「初めまして‥」
こんな形で出会わなかったら、もっと心から笑って挨拶できただろう‥
真琴の『妹』に
真琴の『彼氏』として‥
.
:09/12/13 20:18
:SH06A3
:3Cqu6DA.
#380 [のの子]
「なぁんちゃって♪」
パッと顔を上げた聡美はいつもと変わらない笑顔だった。
「彰君、ごめんね?やっぱり私は彰君を彰君としてしか見れない。まこ姉の彼氏だったって聞いてもやっぱりピンとこないの‥」
聡美が日傘をクルクル回す。
「だって私が出会ったのは彰君なんだもん。」
出会ったのは
真琴の彼氏の俺じゃなくて
『俺』って事か‥
:09/12/13 20:24
:SH06A3
:3Cqu6DA.
#381 [のの子]
「そうだな‥俺もやっぱお前は真琴の妹とかじゃなくて、聡美だよ。」
そう言うと聡美はありがとう、っと呟いた。
「‥まこ姉と付き合ってたのっていつからなの?」
聡美が前を見つめながら遠慮がちに聞いてきた。
「中三から。‥正直短い付き合いだったよ。でも、真琴といるのはいつも楽しかった。」
愛して愛されてた
そう思う。
:09/12/13 20:32
:SH06A3
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