ピンクな気分。U
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#522 [のの子]
「そうだったんだね‥でも別に彰君のせいじゃないよ。」
私は彰君の背中に手を当てる。
すると彰君の腕から力が抜けて私から離れた。
?
「‥違うっ違うんだよ。あいつが引かれたのは、俺が‥」
「俺が‥なに?」
彰君はもう今にも泣きそうな、辛そうな顔をしている。
「あの時‥あいつ道向こう側にいて‥俺、真琴を呼んだんだ。そしたらあいつ笑いながら手振って走ってきた‥」
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:10/02/11 20:45
:SH06A3
:K3a5nuSA
#523 [のの子]
まこ姉の笑った顔を思い出す。
「‥俺も真琴も車に気づかなくて‥そのまま車がっ‥‥‥真琴を‥」
彰君はその時の光景を思い出しているのか、顔が青ざめていく。
「あの時、俺が真琴を呼ばなきゃ‥あいつは死なずにすんだのに‥っ‥」
彰君は震える手で顔をおおう。
今の彼の目には、私じゃなくて血だらけのまこ姉が写っているのだろう。
「俺が殺したんだ‥」
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:10/02/11 21:01
:SH06A3
:K3a5nuSA
#524 [のの子]
二年前――――
「彰、これほしい。」
真琴が雑誌に指をさす。
「ん〜?‥あぁ‥いつかね。」
「‥‥‥アンタぶっ飛ばされたいの?」
「はぁっ?」
真琴が雑誌を握り潰しながら彰を睨む。
「私は『これほしい』って言ったの。『いつか』なんて言ってないっ。アンタ私と別れたいわけ?」
「違ぇしっ!そんな高いもん買えないから言ってんだろーが!ってかそんなの中坊に頼むなよっ!」
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:10/02/12 21:55
:SH06A3
:GylXrKEU
#525 [のの子]
真琴が指さしたのは指輪だった。
そりゃ買ってあげたい気持ちもあるけど、値段を見て胃が痛くなった。
「なにそれ。まるで私がカツアゲしてるみたいじゃない。」
真琴はふんっとそっぽを向く。
「あぁ〜言い過ぎたよ。ごめん。許してっ?。」
「うるさい、バカ。ハゲろ。」
「‥‥嫌いになった?」
「知らない。」
「俺は真琴の事好きだよ。」
「知ってる。」
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:10/02/12 22:04
:SH06A3
:GylXrKEU
#526 [のの子]
そっぽを向いたままの真琴は、しわくちゃになった雑誌に載る指輪を見つめていた。
‥‥そんなほしいのか?
「真琴、いつか買ってあげるから。」
「いつかじゃ嫌。今すぐほしい。」
「うーん‥なんで急にほしくなったの?」
いつもの真琴はここまでワガママは言わない。
「‥学校の友達がね、この指輪を持ってるカップルは幸せになれるって言ってた。永遠に結ばれるんだって‥」
俯きにながら話す真琴のほっぺがほのかに赤くなる。
かっ可愛い‥‥‥!
:10/02/12 22:12
:SH06A3
:GylXrKEU
#527 [のの子]
「そういう目で見ないで。キモいから‥」
ゔっ‥
慌てて真琴から目を外す。
「やっぱやめたっ!私のキャラじゃないし、ちょっとほしくなっただけだしね。忘れて。」
雑誌をベッドに投げる。
「幸せとかは二人で作ってくもんだしね?あーきらっ。」
真琴が俺の顔を両手で掴むから、ただコクコクッと頷く俺に真琴が笑う。
「‥彰、私も好きだよ。」
チュッ
そのまま真琴は唇を重ねてきた。
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:10/02/12 22:20
:SH06A3
:GylXrKEU
#528 [のの子]
「―――で、俺に金でも借りにきたの?」
竜二が頬杖をつきながら呆れた顔をする。
「違ぇよっ。俺明日からバイトするからさ、そのこと真琴に秘密にしといてほしいんだよね。」
「はっバイト?中学生なんか雇ってくれんの?」
竜二が眉間にしわをよせる。
「親の友達が小さいけどレストラン経営してんだよね。そこに頼み込んだらOK貰えた。」
俺は笑いながらピースする。
:10/02/23 22:20
:SH06A3
:73lvWJ/6
#529 [のの子]
「ずるっ。じゃ夏休みバイトばっか?」
「‥かなぁ。OK貰えたけど時給めちゃくちゃ安いし。」
ふーん、と竜二がソファーに寄り掛かる。
「まぁ頑張って。」
「おうっ。じゃバイトの事真琴に絶対言うなよ。」
「はいはい。お前こそバレないよーにね。」
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:10/02/23 22:26
:SH06A3
:73lvWJ/6
#530 [のの子]
夏休み前から始めたバイトは皿洗いとか掃除とか‥
雑用ばっかだったけど、別に辛くはなかった。
まぁ一日があっという間だったし、夏休みが始まったらバイト以外は寝てばっかだった。
♪〜♪〜♪
「‥‥っ‥‥んだよ‥。」
気持ち良く寝ていた俺を携帯の機械音が起こす。
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:10/02/23 22:32
:SH06A3
:73lvWJ/6
#531 [のの子]
携帯を見ると竜二からで、しかも電話。
「ッチ‥‥あぁ〜いいや‥眠い‥‥」
俺は竜二からの電話を無視して、またウトウトと瞼が閉じていく。
少しして携帯も静かになった。
俺は半分寝ながら携帯を手にとって電源を切る。
‥‥はぁ‥これでゆっくり寝れる。
次の日、竜二から電話がかかってきた事もすっかり忘れて俺はまたバイトに向かった。
:10/02/23 22:37
:SH06A3
:73lvWJ/6
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