ピンクな気分。U
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#602 [のの子]
私の手を握ってきた昇さんの胸倉を、まこ姉が絞めつける。
あはは‥いつものパターン。
それを見て周りの皆も笑い出す。
ここはスノードロップがいつも集まる錆び付いた公園。
いつも夜のこの公園には、笑い声がたえない。
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:10/03/16 22:29
:SH06A3
:kDXCdGG.
#603 [のの子]
まこ姉がスノードロップっていう族?に入ったのを知ったのは調度一年前。
まこ姉は小さい頃から勉強もできたし美少女だったから、家族や周りから期待されてた。
でもまこ姉はそういうのを嫌がってて、その反抗からか習い事は【少林寺拳法】に【空手】、【剣道】っていう男勝りのものばっかり。
しかも上達が早くて男の子より強くなっちゃっうんだもん。すごい‥
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:10/03/16 22:36
:SH06A3
:kDXCdGG.
#604 [のの子]
高校に入ってから習い事を辞めたまこ姉。
そしたら次は族に入ったって言うから驚いた。
心配する私に
『母さん達には秘密だよ?聡美にしか言わないんだからね。』
そう言って笑うまこ姉を私なんかが止める事なんてできなかった。
でも初めてまこ姉にここに連れてきてもらった時、
怖いイメージを持ってビクビクしてた私をみんなは笑って受け入れてくれた。
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:10/03/16 22:43
:SH06A3
:kDXCdGG.
#605 [のの子]
みんな私より年上でお兄ちゃんみたいだった。
「さとちゃん、元気してた?」
私は声が出ないからただ頷く。
「こいつと話すと妊娠するからやめな〜。」
私は声が出ないのに笑う。
「さとちゃん、さとちゃん―‥‥」
私は声が出ないのに、みんな話しかけてくれる。
私をちゃんと見て、
話してくれる。
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:10/03/16 22:49
:SH06A3
:kDXCdGG.
#606 [のの子]
すごいすごい
胸が温かくなる。
「あっそういえば私今度からバイトするんだ。」
「えっ聞いてないんだけどっ!」
私も初耳で驚く。
慌ててペンをとる。
『私も聞いてないよ!何のバイトするの?』
「えぇ〜‥カテキョ。」
カテキョ?
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:10/03/16 22:52
:SH06A3
:kDXCdGG.
#607 [のの子]
「‥家庭教師だよ。」
首を傾げる私に亮さんが耳打ちする。
あぁっ家庭教師か!
「うわっなにそれぇ〜。とうとうお前ガリ勉ちゃんかよ!」
ガリ勉ちゃんって‥
「だって時給もいいし勉強教えんのとか楽じゃない?」
「まぁ真琴なら向いてんじゃね?誰かと違って‥」
亮さんがタバコを口に昇さんを横目で見る。
「そんな目で俺を見るなっ亮チンのバカチーン!」
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:10/03/16 22:56
:SH06A3
:kDXCdGG.
#608 [のの子]
「‥アホだな。」
「+バカね。」
二人の冷たい言葉と視線に昇さんは拗ねて黙り込む。
‥まこ姉バイトするんだぁ
ツンツン
「ん?どうしたの聡美?」
『バイト頑張ってね』
ノートで顔を半分隠しながらまこ姉を見つめる。
「うん、ありがとう。」
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:10/03/19 00:10
:SH06A3
:vmyLW.8k
#609 [のの子]
それから四日後、まこ姉の初バイトの日。
私はその日、久しぶりに学校に行ってた。
自主勉強をやってたからそんなに遅れはなかったけど、周りの目は相変わらずどこか冷たく違和感があった‥
「二ノ宮さぁん、久しぶりだね。」
同じクラスの田中さんが話しかけてきた。
私はニコッと笑う。
「声の調子はどう?」
彼女は可哀相な目で見つめる。
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:10/03/19 00:18
:SH06A3
:vmyLW.8k
#610 [のの子]
『まだ』
「えぇっまだ治んないんだ〜。大変だねぇ。」
私はまたニコッと笑う。
「‥いつも思ってたんだけどよく笑えるよね。私ならそんな時笑えないなぁ。」
‥‥へぇ。
「だって声出なきゃ今後の人生真っ暗じゃん?」
『そうかな?私は大丈夫だから。』
「ふーん‥まぁいいけど。」
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:10/03/19 00:25
:SH06A3
:vmyLW.8k
#611 [のの子]
そう言って彼女は私から離れていった。
一体彼女は何が言いたかったのだろう。
私の人生もう終わりって言いたかったの?
可哀相な人って?
‥はぁっ‥嫌みな人。
でも、何も言わずに影でコソコソ言う人達よりマシなのかもしれない。
学校で私に声をかけてくる人はあまりいない。
私はいてもいなくても同じなんだ。
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:10/03/19 00:32
:SH06A3
:vmyLW.8k
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