ピンクな気分。U
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#712 [のの子]
 
「だから止めれなかったの‥桜を止めれなかったお母さんも悪いのよ。」


二人は俯いて私とは目を合わそうとしない。


それが答えだった‥


「言ったんだ‥彰君に『死ねば良かった』って‥」


私もゆっくりと二人から目を離した。

⏰:10/05/22 21:03 📱:SH06A3 🆔:ycx/NTqo


#713 [のの子]
 
そんな事一言も言ってなかったのに‥

なんで言ってくれないの?


「お母さんは悪くないよ‥あの時は本当にそう思ったんだもん!それに今だってそう思うっ‥聡美、アンタその子の事好きだとか言わないよね?私そんなの絶対許さないからねっ?!」

桜姉が私の手首を掴むとグッと力が入って痛みが手首から流れる。

「桜っアンタもやめなさ
「お姉ちゃんて教師になるんでしょ?」
.

⏰:10/05/22 21:08 📱:SH06A3 🆔:ycx/NTqo


#714 [のの子]
 
私は涙を流しながら桜姉を睨む。

後から思えば、私がこんなに反抗したのは人生で初めてだった。

「子供達に夢とか人生とか色々教えるんでしょ?」

「なっなに、急に
「そんなお姉ちゃんがっ‥あんな事‥言わないでよっ!」

ピクッと私の手を握ってる桜姉の手が緩む。

「お姉ちゃんがまこ姉も私も‥大事にしてくれてたのわかってる。」

でもね、
.

⏰:10/05/22 21:17 📱:SH06A3 🆔:ycx/NTqo


#715 [のの子]
 
「でもっ彰君は‥お姉ちゃんがヒドイ事言ったあの子はっ『まこ姉が愛した子』で、私とは同い年なんだよ?」

「‥っ‥でもっ!」

「桜、聡美の話ちゃんと聞きな?」

お母さんは手で目を隠しながらも、震える唇を噛んでいた。

「お姉ちゃん、あの時の彰君は私と同じ‥まだ15歳の中学生だったんだよ?」


ゆっくりと私の手首から桜姉の手が離れていった。

⏰:10/05/22 21:24 📱:SH06A3 🆔:ycx/NTqo


#716 [のの子]
 
たった15歳の子が

目の前で愛する人が車にひかれて、

血だらけになった彼女を抱きしめながら

自分を責めて‥

そして訳もわからず、あっという間に

彼女は逝ってしまう..

.

⏰:10/05/22 21:30 📱:SH06A3 🆔:ycx/NTqo


#717 [のの子]
 
それでも私達家族の前に現れた彼を

私達は責め立て罪を背負わせる‥


愛する彼女もいなければ

自分が生きている罪を

背負い込む彼は


まだ15歳‥


私達は15歳の心にはあまりにも大きくて、深すぎる傷を残してしまった。

⏰:10/05/22 21:36 📱:SH06A3 🆔:ycx/NTqo


#718 [のの子]
  

「‥‥っ‥もういいっ聞きたくない‥」

「お姉ちゃんっ!」

桜姉は立ち上がるとそのまま自分の部屋に行ってしまった。

お姉ちゃん‥

「‥桜は聡美の言いたい事わかってると思うよ。でも今さらどうすればいいのかわかんないんだよ‥」

お母さんは指で涙を拭う。

「お母さんもね、‥ずっと気になってたの。」

「‥彰君のこと?」

「そう、アキラ君の事。あの時は名前とかそんなの聞ける状態じゃなかったし‥」

立ち上がるとお母さんは窓を開ける。

クーラーで冷えきったリビングに入ってくる生温い風は気持ち良かった。
.

⏰:10/05/26 15:11 📱:SH06A3 🆔:6p3qIDyY


#719 [のの子]
 
「真琴がいなくなって少したってからかな‥急にあの時のあの子の顔を思い出したの。私達は家族で支え合っていたけど、あの子を支えてくれる人はいるのかって‥あんな事言って傷つけた分、いてほしいって思ったわ。」

お母さんはまた私の目の前に座る。

「でも、いなかったみたいね‥」

うん、そう‥

彰君は一人抱え込んで

今まで生きてきた。

でも

「でも‥彰君には支えようとしてる友達がたくさんいるよ。」

⏰:10/05/26 15:26 📱:SH06A3 🆔:6p3qIDyY


#720 [のの子]
 
「すごい仲良いんだよっ。みんな彰君の事情知ってるし‥」

旬君に博也君、フクも

それに、竜二君も。

「そう‥聡美もその一人なんだね。」

お母さんが優しく笑うから私も笑って頷く。


――――――――

コンコン

明日のバーベキューの用意をしている私の部屋にドアのノックの音が響く。
.

⏰:10/05/26 15:34 📱:SH06A3 🆔:6p3qIDyY


#721 [のの子]
 
「‥?どうぞー?」

開かないドアをじっと見つめる。

「私だけど‥そのまま聞いて。」

その声はいつもよりも覇気がない桜姉の声だった

「お姉ちゃん‥」

あれから部屋から出てこなかったお姉ちゃんは夜ご飯の時も下りて来なかった。

「明日の泊り‥あの子もいるんでしょ?」

「‥うん。ダメって言っても私行くよ?」

「わかってる。」
.

⏰:10/05/26 15:39 📱:SH06A3 🆔:6p3qIDyY


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