― 短編箱 ―
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#23 [栢]
そして2年前に
大好きなあなたが祝ってくれた、
私の誕生日が
秋の澄んだ冷たい空気と共に
やってきました。
誕生日だから何があるとか
そんな期待はもうしなくなり、
いつもと変わらない帰り道を
ひとりとぼとぼと歩くのでした。
:09/10/02 17:19
:D905i
:xQZDlkoQ
#24 [栢]
ついに、想いすぎて
幻聴が聞こえるようになってしまいました。
私のことを呼ぶ
あなたの声が聞こえてしまいました。
末期症状のようですね。
気のせいだと確信していましたが
振り向いてしまいたくなりました。
:09/10/02 17:25
:D905i
:xQZDlkoQ
#25 [栢]
だけど、ここで振り向いて
あなたがいないことを目にしたら
あなたのことを
忘れなければならないような
そんな気がしたのです。
:09/10/02 17:26
:D905i
:xQZDlkoQ
#26 [栢]
好きでいることが
苦ではなかったので、
振り向きはしませんでした。
付き合いたいわけじゃなくて
ただあなたを見ていたいのです。
ただあなたを想っていたいのです。
おかしいことでしょうか?
:09/10/02 17:29
:D905i
:xQZDlkoQ
#27 [栢]
トントンと
右の肩を叩かれた気がして
無意識に振り向いてしまいました。
幻覚が見えてしまったのです。
あの時から
何ひとつ変わらない
あなたが見えてしまったのです。
もう私はどうかしていますね
:09/10/02 17:32
:D905i
:xQZDlkoQ
#28 [栢]
「久しぶり」
現実なのだと気付きましたが
久しぶりに会ったものだから
実際に目の前にすると
心臓が破裂してしまいそうで、
「もしかして、忘れちゃった?」
不安そうに
私の顔を覗き込むあなたに
大きく頭を横に振って見せました。
夢のようです。
:09/10/02 17:36
:D905i
:xQZDlkoQ
#29 [栢]
「同じ駅で同じ町なのに
全く会わないとか
ある意味すごいよね」
あの時と変わらない
無邪気な笑顔を見せて
私の横を歩くあなた。
涙が出そうなくらいうれしくて
言葉がぎこちなくなりました。
:09/10/02 17:40
:D905i
:xQZDlkoQ
#30 [栢]
「あ、
誕生日おめでとうね」
覚えててくれたんだ‥
私のことなんて
忘れちゃったと思ってた。
ばいばいと手を振るあなたを
見えなくなるまで見届けて
嬉しくさが込み上げてきて
口元が緩んでしまうのです。
:09/10/02 17:45
:D905i
:xQZDlkoQ
#31 [栢]
それから時間が合えば
一緒に帰るようになりました。
幸せすぎて
どうしよもありませんでした。
相変わらず
たわいもない話をして
私を笑顔にしてくれる
"友達"として接してくれるあなたは
やっぱり素敵な人なのです。
:09/10/02 17:48
:D905i
:xQZDlkoQ
#32 [栢]
誕生日から
1ヶ月が経って
空気はさらに冷たくなり
吐息を白く染めるようになりました。
「今日公園寄っていかない?」
いつもより
たくさん話せると思うと
にやけてしまいそうで
あなたの顔をちゃんと見れませんでした
:09/10/02 17:53
:D905i
:xQZDlkoQ
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