<<来栖>>
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#129 [nanoka]
「とりあえず一服しながら考えようと煙草を手に取ったんだけど…」
そこで友人が煙草を吸わないことを思い出したらしい。
部屋を見回したが灰皿も置いていなかった。
:09/10/20 17:37
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#130 [nanoka]
非喫煙者の部屋で吸うのはどうかと考え、気を遣ってベランダに出たらしい。
「すっかり忘れてたんだ。窓の外を見るなって言われてたこと」
ベランダに出て空き缶片手に煙草を吸ったと話している市原さんの顔はどこか不安そうに見えた。
:09/10/20 17:43
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#131 [nanoka]
ベランダからは川が見えたという。マンションと平行に流れる川。
「犬の散歩をしてる人なんかもいて、いい所だなーと思いながらしばらく景色を眺めてたんだ」
:09/10/20 21:13
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#132 [nanoka]
おそらくその時もそうしていたのだろう。
市原さんは火をつけたままの煙草を指にはさみ、カウンターの向かいの壁に並べられたお酒のボトルを眺めていた。
「俺から見て右側に橋があったんだけど…高さはちょうど高速道路くらいの高さだったと思う」
:09/10/20 21:21
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#133 [nanoka]
「その橋の上に女の子が立ってたんだ。女の子っていっても高校生くらいかな」
話を聞きながら俺は頭の中でその女の子をイメージしていた。
:09/10/20 21:31
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#134 [nanoka]
「こんな時間から一人で何やってるんだろう?ってのが最初の印象かな」
市原さんの話では、その子は犬を連れてるわけでもなくただ橋に立っていただけらしい。
「それでどうなったんですか?」
:09/10/20 21:42
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#135 [nanoka]
聞き耳を立てていることは隠していたはずなのについ口にしてしまった。
「え?あぁ…それでその女の子がな…」
突然俺に話しかけられた市原さんは面食らった顔をしながらも話を続けた。
:09/10/20 21:49
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#136 [nanoka]
「こっちに向かって手を振ってきたんだ。最初は俺の他にもベランダに出てる奴がいるんだと思ったんだ。その子の友達とかな」
でもその視線はどう考えても自分に向けられているように思えたらしい。
:09/10/20 21:52
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#137 [nanoka]
「違ったら恥ずかしいな何て考えながら俺も手を振ってみたんだ」
するとその女の子は、さっきよりも大きく手を振り返してきたらしい。
「あ、やっぱり俺にだったんだってちょっと嬉しくなって俺も大きく手を振ったんだ」
:09/10/20 21:55
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#138 [nanoka]
「そしたらその子が何か叫んだんだ。でもうまく聞き取れなくて俺も叫んだんだ。え?何ー?って」
その市原さんの声で寝ていた友人が目を覚ましたらしい。
「ベランダにいる俺の姿を見るなりそいつすげー勢いで怒鳴ってきてさ」
:09/10/20 21:59
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