<<来栖>>
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#349 [nanoka]
酔っ払ってしまったのか、終電がなくなって困っているのかだと思った。
時計に目をやると深夜2時を過ぎていた。
俺はイヤホンを耳から外すと彼女に近付き声をかけた。
:09/10/31 12:43
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#350 [nanoka]
「あの…大丈夫ですか?」
ありふれた言葉だけど他に何て聞いたらいいのかわからなかった。
俺の声に彼女は少し驚いた様子で顔を上げた。
:09/10/31 12:56
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#351 [nanoka]
化粧はしているがまだ幼さの残る顔をしていた。
高校生?まさか家出?
そんなことを考えていると彼女が口を開いた。
:09/10/31 14:15
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#352 [nanoka]
「実はちょっと困ったことになってて…」
深刻そうな口調に、俺の妄想は膨らむ一方だった。
お金貸してくれとか言われたらどうしよう。この子、カバン持ってないし…。
:09/10/31 14:18
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#353 [nanoka]
声をかけたことを後悔しはじめていると
「助けてくれませんか?」
と、見つめられた。
財布の中に小銭しか入っていなかった俺は慌てて
:09/10/31 14:20
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#354 [nanoka]
「お金貸す以外なら!」
と、答えた。
彼女はきょとんとした顔でまだ俺を見つめていた。
「や、俺バイト帰りで持ち合わせなくて…」
:09/10/31 14:21
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#355 [nanoka]
まだお金を貸してほしいとも言われていないのに勝手に説明をする俺を見て彼女が笑った。
笑うとわずかに八重歯が覗く可愛い子だった。
「金銭的なことじゃないので安心して下さい」
:09/10/31 14:23
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#356 [nanoka]
そう言うと彼女は立ち上がり歩きはじめた。
地下鉄の駅のすぐ側にある電話ボックス。彼女はそこで足をとめた。
「家に帰れなくなっちゃったの」
:09/10/31 15:04
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#357 [nanoka]
「えっ?家族と喧嘩でもした?家に電話かけたい?」
俺の質問に彼女は首を横に振った。
「これ…」
彼女が指差したのは一枚の張り紙だった。
:09/10/31 15:06
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#358 [nanoka]
この子を探しています。って駅とかでたまに配られているあのビラが電話ボックスに貼られていた。
そこに載っている写真は目の前にいる彼女そのものだった。
失踪時の服装と書かれた部分も彼女の着ている服と同じだった。
:09/10/31 15:09
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