<<来栖>>
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#361 [nanoka]

「えっ?えっ?」

「後ろの方、拓真くんの力を抑えるのやめたみたいですね」

「ちょ…ちょっと待って下さい。俺が視たのって幽霊なんですか!?」

⏰:09/10/31 15:19 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#362 [nanoka]

「はい。後ろの方が頷いてますから間違いないと思います」

「え、でも普通の子でしたよ?血も出てなかったし、白いワンピースも着てませんでしたよ」

俺の反論を蒼井さんは笑顔で流した。

⏰:09/10/31 15:22 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#363 [nanoka]

「幽霊っていってもみんながみんなそんな姿じゃないですよ」

「そ、そうなんですか?」

「むしろ生きていた頃の姿で現れることのほうが多いくらいです。ホラー映画や怪談話は別ですけど」

⏰:09/10/31 15:24 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#364 [nanoka]

「じゃああの子はもう…」

「家に帰りたくて自分の姿が視えた拓真くんに助けを求めたんでしょうね」

「遺体が見つからないと、帰れないんですか?」

⏰:09/10/31 15:26 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#365 [nanoka]

駅の出入口で座り込んでいた彼女の姿を思い出して何だか切なくなった。

「俺に遺体を見つけてほしかったんですか?」

俺の質問に、蒼井さんは複雑そうな表情を浮かべた。

⏰:09/10/31 15:29 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#366 [nanoka]

「警察や探偵じゃないんですから遺体を見つけるのは難しいと思います」

「でも…」

「拓真くんの気持ちはわかります。でも例え霊が視えてもどうにもできないこともたくさんあるんですよ」

⏰:09/10/31 15:34 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#367 [nanoka]

蒼井さんの言っていることも意味もわかった。

でもあの子の膝を抱えてうつ向いていた姿を思い出すと何とかしてあげたいと思ってしまう。

「多分遺体があるのはその地下鉄の駅の近くだと思いますけど…」

⏰:09/10/31 15:40 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#368 [nanoka]

見かねたように蒼井さんはそう言った。

「そうなんですか!?」

「はい。遺体から遠い場所には行けないはずです」

⏰:09/10/31 15:49 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#369 [nanoka]

遺体を探しに行くと言い出した俺を蒼井さんは止めなかった。

それどころか一緒に探してくれると言ってくれた。

「今日はご予約も入ってませんし、少し遅めの開店にしましょう」

⏰:09/10/31 15:51 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#370 [nanoka]

彼女に会った駅までは歩いても10分かからない。

駅周辺なだけあって建物も多く彼女の遺体を見つけるのは困難に思えた。

「この近くって言っても、結構範囲広いですね」

⏰:09/10/31 15:59 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


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