<<来栖>>
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#45 [nanoka]
「水面に目から上だけ出てる状態で泳いでる姿を見た時は、いい歳して泣きそうになったよ」
「それって加藤さんに近付いて来てたんですか?」
「多分な。とにかく見ちゃいかんと思ってひたすら無視してたよ」
:09/10/18 03:17
:P906i
:Fnj.Jafo
#46 [nanoka]
「完全に雨が上がって子どもに一緒に泳ごうって手を引かれて川を見た時かな、聞こえたんだ」
「な、何がですか?」
心霊好きなのに怖がりな俺はちょっとビビりながら訊いた。
:09/10/18 03:21
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:Fnj.Jafo
#47 [nanoka]
「ねぇ、視えてるの?って声が耳元で」
加藤さんの話に完全にビビってしまった俺が、今日は電気つけたまま寝ようと決意している間に、加藤さんのグラスが空になっていた。
「次はどうします?」
:09/10/18 03:25
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:Fnj.Jafo
#48 [nanoka]
蒼井さんの問いに
「いや、今日はもうやめとくよ。話してスッキリしたし」
と、加藤さんが答えると蒼井さんは自分の手首からブレスレットのような物を外して加藤さんに渡していた。
:09/10/18 03:29
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:Fnj.Jafo
#49 [nanoka]
よく見るとそれは数珠だった。透明で硝子みたいな玉でできた数珠。
「見つかってしまったみたいなので、しばらく隠れましょう」
蒼井さんは店の入り口を見ながら言った。
:09/10/18 03:34
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:Fnj.Jafo
#50 [nanoka]
「隠れんぼか」
加藤さんは小さく笑うと、数珠を手にはめ眺めた。
「今は僕がいるので店の中に入れないでしょうから、外に出てからはその数珠に隠してもらって下さい」
:09/10/18 03:37
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:Fnj.Jafo
#51 [nanoka]
「わかった。ありがとう」
「視えても目を合わさず、数珠はシャワーや寝る時も外さないで下さい」
蒼井さんの説明に加藤さんは二度頷いてから立ち上がった。
:09/10/18 03:39
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:Fnj.Jafo
#52 [nanoka]
「子どもの頃、隠れんぼ得意だったんだ」
そう言って笑顔を見せた加藤さんを見送ると、店内は蒼井さんと俺の2人だけになった。
「今日はそろそろお店閉めましょうか」
:09/10/18 03:42
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:Fnj.Jafo
#53 [nanoka]
蒼井さんは一体何者なのか?
という疑問を口にする暇もなく、蒼井さんは俺に背を向けテーブルを拭きはじめてしまった。
仕方なく俺も洗いかけだったグラスを手に取った。
:09/10/18 03:46
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:Fnj.Jafo
#54 [nanoka]
加藤さんの件で蒼井さんと話したことと言えば
「もし万が一、店の外で水色のワンピースの女性が見えても絶対に目を合わせないで下さいね」
という忠告だけだった。
:09/10/18 03:49
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