<<来栖>>
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#241 [nanoka]

「他にもあるんだよ、そうゆうマンションや部屋」

「そうなんですか」

話の意図がよくわからなくて俺はそんなありきたりな相槌を返した。

⏰:09/10/27 22:33 📱:P906i 🆔:BSCzB462


#242 [nanoka]

「この間話したマンションみたいに家賃を下げれば入居者がつくこともあれば、下げてもずっと空き部屋のままの物件もあるんだ」

返す言葉が思い付かず俺は黙ったまま神崎さんの話を聞いていた。

「そうゆう物件はさらに家賃を下げるんだ。それでも入居者がつかない場合どうするかわかるか?」

⏰:09/10/27 22:40 📱:P906i 🆔:BSCzB462


#243 [nanoka]

俺は首を横に振った。

「入居者がいないってのは気まずいんだ。大家さんにしてみたらここの不動産屋に仲介を頼んでるから入居者がいないんじゃないかって思われることもあるし」

その辺の事情は何となく理解できた。

⏰:09/10/27 22:43 📱:P906i 🆔:BSCzB462


#244 [nanoka]

「だけどこっちにしてみたら、お客さんに紹介できる物件は多い方がいいに決まってるよな」

「はい。わかります…何となくですけど」

「ま、大人の事情だよ。大家さんのご機嫌とりをするわけだ」

⏰:09/10/27 22:46 📱:P906i 🆔:BSCzB462


#245 [nanoka]

「ご機嫌とり…ですか」

「そう。簡単に言えば俺ら社員がそうゆう物件に入居するんだよ」

礼金や敷金といった謝礼をなくしてもらい、社員が入居するんだと神崎さんは説明してくれた。

⏰:09/10/27 22:49 📱:P906i 🆔:BSCzB462


#246 [nanoka]

「へー…何か色々大変なんですね」

俺の言葉に神崎さんは、ははっと力なく笑った。

「俺も今住んでるんだ」

「えっ?」

⏰:09/10/27 22:51 📱:P906i 🆔:BSCzB462


#247 [nanoka]

「幽霊物件に」

吐き捨てるようにそう言った神崎さんは、グラスに半分くらい残っていたカクテルを一気に胃に流し込んだ。

やけ酒ってこうゆう飲み方をいうんだろうななどと考えていた俺の耳に

⏰:09/10/27 22:54 📱:P906i 🆔:BSCzB462


#248 [nanoka]

「おかわり」

という神崎さんの声が響いた。

俺と神崎さんのやり取りをおそらく全部聞いていたであろう蒼井さんは、いつもの微笑みを崩すことなく、二杯目のカクテルを作り始めた。

⏰:09/10/27 22:56 📱:P906i 🆔:BSCzB462


#249 [nanoka]

「出るんですか?そこ」

訊いてよいものか迷ったものの好奇心に負けて、そう訊いた。

「幽霊って意味ならまだ視てない。でも…」

神崎さんは一度言葉を切ってから続けた。

⏰:09/10/28 01:57 📱:P906i 🆔:lksf9tkg


#250 [nanoka]

「今の部屋に越してから、毎晩金縛りには遭うよ」

「あ。だから…」

「おかげで寝不足だよ。夜中に必ず目が覚めるわ金縛りになるわで、最悪な気分だよ」

⏰:09/10/28 02:00 📱:P906i 🆔:lksf9tkg


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