<<来栖>>
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#347 [nanoka]

ラストまでお店にいると、終電がなくなってしまう為いつも徒歩か自転車でバイトに行っている。

その日は徒歩だった。

MP3で音楽を聴きながら帰っていた俺は地下鉄の出入口の前で足をとめた。

⏰:09/10/31 12:28 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#348 [nanoka]

女の子が一人で地面に座り込んでいたのだ。

うつ向いた状態で膝を抱えていたので歳はわからなかったけど、格好から俺と同じくらいの年齢だと思った。

グレーのパーカーに黒のスカート、ブーツ。髪も染めているようだった。

⏰:09/10/31 12:33 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#349 [nanoka]

酔っ払ってしまったのか、終電がなくなって困っているのかだと思った。

時計に目をやると深夜2時を過ぎていた。

俺はイヤホンを耳から外すと彼女に近付き声をかけた。

⏰:09/10/31 12:43 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#350 [nanoka]

「あの…大丈夫ですか?」

ありふれた言葉だけど他に何て聞いたらいいのかわからなかった。

俺の声に彼女は少し驚いた様子で顔を上げた。

⏰:09/10/31 12:56 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#351 [nanoka]

化粧はしているがまだ幼さの残る顔をしていた。

高校生?まさか家出?

そんなことを考えていると彼女が口を開いた。

⏰:09/10/31 14:15 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#352 [nanoka]

「実はちょっと困ったことになってて…」

深刻そうな口調に、俺の妄想は膨らむ一方だった。

お金貸してくれとか言われたらどうしよう。この子、カバン持ってないし…。

⏰:09/10/31 14:18 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#353 [nanoka]

声をかけたことを後悔しはじめていると

「助けてくれませんか?」

と、見つめられた。

財布の中に小銭しか入っていなかった俺は慌てて

⏰:09/10/31 14:20 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#354 [nanoka]

「お金貸す以外なら!」

と、答えた。

彼女はきょとんとした顔でまだ俺を見つめていた。

「や、俺バイト帰りで持ち合わせなくて…」

⏰:09/10/31 14:21 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#355 [nanoka]

まだお金を貸してほしいとも言われていないのに勝手に説明をする俺を見て彼女が笑った。

笑うとわずかに八重歯が覗く可愛い子だった。

「金銭的なことじゃないので安心して下さい」

⏰:09/10/31 14:23 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


#356 [nanoka]

そう言うと彼女は立ち上がり歩きはじめた。

地下鉄の駅のすぐ側にある電話ボックス。彼女はそこで足をとめた。

「家に帰れなくなっちゃったの」

⏰:09/10/31 15:04 📱:P906i 🆔:aBgdcliI


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