こちら満腹堂【BL】
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#327 [ひとり]
「参った・・・」

帰り道は自然と溜め息が零れる。まさか冗談でなく、毎日うちに入り浸るなんて。いくら覚悟していても、叔父さんや叔母さんに『頼むね』と言われても、流石にこれじゃあやってられない。

かと言って、もう来るなとも言えないし、妹みたいなアキが可愛い存在である事もまた確かで・・・・

「あ゙ぁ゙〜〜〜もう!なんだかなぁぁぁぁ」

俺の阿藤〇イにも匹敵し得る『なんだかなぁ』が、帰り道に虚しく響き渡った。

⏰:10/01/04 23:52 📱:F01B 🆔:5D9948e6


#328 [ひとり]
【休憩】

今晩は、ひとりです。

二話越しでの根岸サイド。従兄弟のアキが再登場です。根岸って存外に身内思いなんです。はい。

ちなみアキが高校で所属していたのは、硬式テニス部でした。前衛でした。はい、補足情報でしたぁ〜

⏰:10/01/05 00:03 📱:F01B 🆔:SDc/X0Lc


#329 [ホシ]
三田さんの気持ち‥なんかせつなぁーいォ

⏰:10/01/05 08:45 📱:Sportio 🆔:VMqmuYas


#330 [ひとり]
>>329

ホシさん

切な〜いですか?ちゃっかりそこ狙ってたんで、そう言って頂けると嬉しいです(^∀^)

⏰:10/01/05 19:40 📱:F01B 🆔:SDc/X0Lc


#331 [ひとり]
【第十九話/レモン絞る前は一声かけるのが大人のマナー】


気付けば早いもので、もう四月も真ん中を過ぎた。

大学生になったアキも越して来た当初に比べれば、大分落ち着いてきて、流石に毎日深夜までうちに居座る事も減ってきた。ペース的には、週四くらい。せめてそのもう半分まで回数が減ってくれたら嬉しいのだが、贅沢は言うまい。

⏰:10/01/05 20:30 📱:F01B 🆔:SDc/X0Lc


#332 [ひとり]
それよりも今は、あの人の事だ。そう、三田さん。

アキにかまけている間に、全然誘われなくなってしまった俺。それは当然の事だと思う。そこで、再び自由な時間ができたんだしと、自分から誘ってみる事にした。

「はざす」

「はよ」

「はざーす」

今日は早番でランチをこなしていた俺、いつものベンチで一服しているところに遅出勤の三田さんと弘さんが現れた。

⏰:10/01/05 20:31 📱:F01B 🆔:SDc/X0Lc


#333 [ひとり]
暫く三人で煙草片手に雑談。すると弘さんが徐にケツポケットから携帯を取り出した。

「悪り、電話」

話の腰を折った事を俺達に詫びてから通話ボタンを押した弘さんは

「もしもし、なに?」

話しながら店の中に消えて行った。後には俺と三田さんの二人きり。誘うなら、今だろう。

⏰:10/01/05 20:31 📱:F01B 🆔:SDc/X0Lc


#334 [ひとり]
「・・・・あの」

いつもペラペラよく喋る三田さんが、今日は黙って煙草を吸っている。なんだか雰囲気も違うような・・・

話を切り出すのが、少し戸惑われたが、そこは勢いまかせで。

「今日暇なら、久しぶりに飲み行きませんか?」

⏰:10/01/05 20:33 📱:F01B 🆔:SDc/X0Lc


#335 [ひとり]
「・・・・え?」

考え事でもしてたんだろうか、聞こえていなかったようなのでもう一度同じ台詞を繰り返した。

「だから、今日暇なら久しぶりに飲み行きませんか?」

「・・・・なんで?」


まさか『なんで?』なんて返しがくるとは予想していなかった俺、少し面食らった。

「いや、俺今日暇なんで、よかったら」

⏰:10/01/05 20:34 📱:F01B 🆔:SDc/X0Lc


#336 [ひとり]
やっぱ雰囲気が違う。つうか何だ、その冷めた目は?

「・・・・ははは」

突然三田さんは笑い出した。なんか、空笑い。馬鹿にされたような気分になる。

「なんすか、その笑い」

語尾がやや強くなってしまった。そんな俺に、一定して冷めた視線を送ってよこしながら、三田さんはこう聞いてきた。

⏰:10/01/05 20:35 📱:F01B 🆔:SDc/X0Lc


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