こちら満腹堂【BL】
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#491 [ひとり]
「ちょっとくらい夢見たっていいでしょ」

「俺に対して夢を抱こうってその姿勢が先ず間違ってんだよお前さんは」

「・・・・ごもっとも」

「だろ?」

そうだよ今までも別に三田さんに夢見たことなんかなかったよ。そんな夢見る隙もない程リアルなあんたが強烈過ぎて。凄げぇ引力で俺をかっさらう本物のこの人に惚れたんだから。

「はい」

すると三田さんは不適に笑って見せて

「ならとっととこいよ」

俺の唇にかぶりつくようなキスをよこしたんだ。

⏰:10/01/29 08:48 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#492 [ひとり]
「はいそこまで!!」

「痛゙ッッ」

もう何度目かわからない回想に耽っていると、パンッと小気味いい音と同時にケツに若干の痛みが。ケツキック。

横に立っていたのは弘さんだった。

「お前いい加減その締まりのねぇ顔なんとかならんのかい」

そう言って緩みきりの俺の頬をぐっとつねった。

「ひおうはん、いはい」

「聞こえない」

⏰:10/01/29 08:48 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#493 [ひとり]
「いはい・・・ってば!やめて下さい」

忌々しい手を払いのけると、痛くもないくせにわざとたらしく目の前でふって見せた。

「一体あとどんくらい続くのそのニヤニヤ顔」

「別にいいじゃないですか、なんか雰囲気とっつきやすくなったってお客さんにも好評なんすから」

「お前らが良くても俺が気になってしょうがねんだよ、店ん中で二人も顔の弛緩した野郎がウロチョロしてると」

「え?」

⏰:10/01/29 08:49 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#494 [ひとり]
実はここ、満腹堂の店先だったりして。俺の手には箒とチリトリが握られてたりして。今はランチ前だったりして。

「それって」

言いかけたところで背中からかけられたやる気のない挨拶は、絶対間違うはずのないあの人の声で。

「はよーお前らサボってんなよ店の真ん前で」

振り向けばやっぱりあの人で。

⏰:10/01/29 08:50 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#495 [ひとり]
「邪魔すんな今根岸と内緒のいい話ししてたんだから」

「何それ気持ち悪っ」

ひろむさんとジャレながら、店に入る前に一瞬。

確かにこっちをチラ見したあの人の目が笑いかけてくれたから。

きっと同じ気持ちなんだって、わかっちゃったから。あぁ、弘さんすんません。

俺のこのニヤニヤ


「当分収まりそうにないっす」

⏰:10/01/29 08:50 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#496 [ひとり]
【休憩】

おはようございます、ひとりです。

スランプ気味でしたが、戻って参りました。
ひとりの不在中も上げて下さった皆様、マヂはんぱねぇ感謝にもうジャンピング土下座の嵐です。

なんかあんまチューシーンとか克明な描写が、力及ばずできませなんだ、申し訳ないです。殴って下さい←

⏰:10/01/29 09:00 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#497 [蜜柑ボウヤ]
よっしゃあ!!
目ぇ食い縛れぇッ!!!!←←

初コメなうえに失礼な発言御許しください。土下座

実はずーーーーっと読んでました!![壁]ω・*)


コメントのタイミングが掴めずで…。(笑)

これからも応援しています♪頑張ってください☆★

⏰:10/01/30 00:02 📱:P905i 🆔:hlMj6bTY


#498 [ひとり]
【第二十六話/追加注文】



「今日からお世話になります」


突然の事すぎた


「わからない事だらけなので迷惑かけちゃうかもしれませんが」


事前に一言くらいあってもいいんじゃなかろうかと思う


「よろしくお願いします」


何でこんな事になったんだ?

⏰:10/01/30 07:37 📱:F01B 🆔:aEmW27go


#499 [ひとり]
───
─────


最近店も調子がいいから、もう一人雇おうか。


弘さんと三田さんが相談するのを何度か耳にしていたのは事実だ。

俺のいる所から少し離れたホールの隅で、スタッフウェアに身を包んだ二人。片方が何事か言うと、もう一方は頷きながらマメに手元のペンを動かしている。

弘さんと、新米バイト。

いいじゃないか。確かにここ最近人手が足りずに困ってたんだし。

女だったら華もあるだろう。

でも、これは流石にないんじゃないか?

⏰:10/01/30 07:37 📱:F01B 🆔:aEmW27go


#500 [ひとり]
「根岸ー」

遠目に様子を窺っていた俺に、弘さんからお呼びがかかった。

その横にちょこんと佇む新米と揃って笑いかけられると、堪えていた溜め息がついでてしまう。

「なんです」

本当は予想をつけているのに、さも知りませんといった風を装い、二人のいる店の隅に近づく。


白々しいな、まったく。


「お前今日面倒みてやって」


やっぱりだ。


「はい、わかりました」


そう言う以外に術はないから。弘さんの指示に二つ返事ですんなり返した。

⏰:10/01/30 07:38 📱:F01B 🆔:aEmW27go


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