こちら満腹堂【BL】
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#153 [ひとり]
「笑ってないで教えろよけちんぼ〜」

酔った三田さんは語尾を伸ばす癖が目立つ。

呑気そうなその調子にさえも、また理不尽な憤り。何でわかってくんねーんだろこの鈍チンは。


「あんただよ」

⏰:09/12/15 00:43 📱:F01B 🆔:1/AKyjc2


#154 [ひとり]
「は?」


三田さんの表情が一瞬で素に戻った。お生憎様。今更んな顔したって遅いっす。

「だから、あんたなんだってば」








俺が惚れてるのは。

⏰:09/12/15 00:48 📱:F01B 🆔:1/AKyjc2


#155 [ひとり]
【休憩】

今晩は、ひとりです。

第七話はこれにて完結ですん。ついに言っちゃいました根岸!!!!
でも好きっては言わないんだね。惚れてるって言うんだね。照れ屋さんな根岸です。これからもよろしく←何

⏰:09/12/15 00:54 📱:F01B 🆔:1/AKyjc2


#156 [ひとり]
【第八話/しめさば!!!!】


俺の聞いて「しまった」って表情(カオ)を見て、言って「しまった」って表情(カオ)になったアイツは、気まずくなってそのまま帰りだすのかと思いきや、

「あ、風呂かりますね」

風呂を借りると言い出した。それから歯ブラシねぇしと文句たれやがるから自分用の替えの歯ブラシを卸してやり、スクラブ洗顔は嫌だとゆうからそこは流石にねぇもんはしょーがねぇだろと一蹴して、

気付けば

「じゃ、おやすみなさい」

丁寧に挨拶して布団を被った根岸。

⏰:09/12/16 12:30 📱:F01B 🆔:8bhMJjwU


#157 [ひとり]
「泊まんのかよ!!!!!」






とは流石に突っ込めない俺は、一セットしかない自分ちの布団を恨んだ。「お客様用」の備えをしておかなかった自分を恨んだ。

ほいで、すっぽり布団に収まった根岸の横に正座して、どうしたもんかと悩んでいた。

⏰:09/12/16 12:31 📱:F01B 🆔:8bhMJjwU


#158 [ひとり]
実際今は十二月だし、マヂ寒みぃし。普段の俺なら布団よこせぐらいの事は言っていたと思う。ついでに無理やりもぐりこむぐらいしたと思う。

でも今それをやるにはあまりにも

「リスク高けってマヂ」

すっかり酔いも覚めたし、心臓バクついて当分寝れそうにないから、根岸が寝付いたら横からそっと潜り込もうか。

いや布団なしで寝るのだけはごめんだかんね。俺の風邪に対する免疫の弱さなめんなよ?生後1ヶ月の赤ん坊くらいの弱さと思ってくれたらいいから、うん。

⏰:09/12/16 12:33 📱:F01B 🆔:8bhMJjwU


#159 [ひとり]
とかぐだぐだ考えていたら、こっちに背を向けてた根岸が反転したので、何気なく後頭部に視線を当てていた俺は目が合ってしまった。

「ねぇ」

「な・・んでしょうか」

「寝ないんすか?」

「あ、はい。僕まだ眠たくないんで、お構いなく」

「何で敬語なんだよ」

「え、あ、はい」

「答えになってねぇし」

⏰:09/12/16 12:35 📱:F01B 🆔:8bhMJjwU


#160 [ひとり]
「いいからお前は早く寝てくれ!!!!!」

とはやっぱり言えずに、口ごもるしかない。だってしょうがねぇだろ。いきなり後輩の、しかも野郎が告ってきたらおじさんだって動揺ぐらいするさ。つぅか何で告っといてコイツこんなシレッとしてんだよ。


「三田さん、布団冷たい」

「あ?」

何で俺ばっか狼狽えてんだと考えていたら、何を言われたのか聞き逃した。

⏰:09/12/16 12:37 📱:F01B 🆔:8bhMJjwU


#161 [ひとり]
「冷たいってば」

不機嫌そうな声と同時に布団から伸びたでかい手。避けるにはあまりに急過ぎて、まんまと掴まれた二の腕。引き寄せられて。


「やめろ酔っ払い!!!」

がなったところで、そこは既に根岸の懐の中だった。

⏰:09/12/16 12:39 📱:F01B 🆔:8bhMJjwU


#162 [ひとり]
酒臭い。根岸は顔にでないタイプだけど、実は相当に酔っているらしい。その証拠に逃れようとして手を当てた根岸の胸は早鐘を打っている。普段生意気なその目でさえ、今はやや虚ろに潤んでる。

「温ったかいね」

「タメ口きくんじゃないよお前は」

「・・・・温ったかい」

「話しを聞け」

⏰:09/12/16 12:40 📱:F01B 🆔:8bhMJjwU


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