こちら満腹堂【BL】
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#16 [ひとり]
【お返事】

>>15

海斗っちさん

ありがとうございます^^
今日もカタツムリほどのスピードですが、更新予定なんで、よろしくです(´_ゝ`)ぽよーん

⏰:09/12/08 19:35 📱:F01B 🆔:QWJBQQ5c


#17 [ひとり]
>>14

「いや、俺明日ちょっと用が・・」

ダウンのフードを被りながら語尾を濁す。
明日はダチとライブがあるから、昼過ぎからリハなんだ。

「用とか言ってどうせ女だろ!?却下却下!!!!」

三田さんがオーバーに手を降って言う。
俺の首に腕を巻きつけ、グッと距離が近くなる。

「店長命令だから、うん。」


⏰:09/12/08 21:09 📱:F01B 🆔:QWJBQQ5c


#18 [ひとり]
別に明日は女とどうこうあるわけじゃなければ、
三田さんがそんなつもりで言ってるんじゃない事もわかってる。

わかってるのに、

女より自分を優先しろと言われてるように錯覚して、勝手に嬉しくなって、だから、

「ちょ、わかりましたから、首苦しい」

俺は面倒くさそうなふりで了承してしまう。

⏰:09/12/08 21:58 📱:F01B 🆔:QWJBQQ5c


#19 [ひとり]
それから結局、長谷部さんちに満腹堂スタッフ一同が集結。


畳のそこかしこに転がる空き缶と、誰がいつつけたのかジブリのアニメがBGM替わりに流れる部屋で、折り重なるようにして雑魚寝を決め込む野郎共。ノジコさんはちゃっかり長谷部さんの布団を占領している。

⏰:09/12/08 22:09 📱:F01B 🆔:QWJBQQ5c


#20 [ひとり]
壁の時計は深夜2時を少し過ぎたところ。

俺は佳境に入ったアニメを観るともなしに眺めた。女の子と男の子が早朝の坂道をチャリで2ケツしている。

「マヂこれ好きだわ〜」

俺の横に胡座をかいた三田さんは、発泡酒片手に感動しているよう。声が上擦っている。

⏰:09/12/08 23:03 📱:F01B 🆔:QWJBQQ5c


#21 [ひとり]
恐らくこのアニメを流した張本人はこの人に違いない。

「お前好き?みみすま」

「はい?」

聞き慣れない単語に俺は聞き返した。

「なんすか、それ」

「みみすまだって、み・み・す・ま!!」

別に聞こえなかった訳じゃないのに、三田さんはもう一度謎の単語を繰り返した。顔が真っ赤だ。

⏰:09/12/08 23:08 📱:F01B 🆔:QWJBQQ5c


#22 [ひとり]
「いや、知らないんで」

「いや知らないとかじゃなくてさ〜、好きかどうかって話しさ」

「はぁ・・・」

そう言われても知らないものを好きか嫌いかなんて答えられる訳がない。曖昧に返事をする俺を余所に、三田さんは勝手に喋り続けた。

⏰:09/12/08 23:13 📱:F01B 🆔:QWJBQQ5c


#23 [ひとり]
「いいよな〜青いよ〜春だよ〜駆け抜けてるよこれ〜」

「・・・・はぁ」

「お前も覚えがあるだろ根岸、進路に悩み、恋に悩み、ってさ」

「・・・・いや、俺は特には」

実際俺は進路で悩んだ事も、色恋に悩んだ事もなかった。
何となく進学して、何となく彼女をつくり、何となく別れた。

「ないわけねーだろよオイ」

⏰:09/12/08 23:20 📱:F01B 🆔:QWJBQQ5c


#24 [ひとり]
そう言い切れるほど、あんたは俺の何を知ってるんだ。

「俺、基本なんとなくでここまで来てるんで」

「嘘つけカッコつけ〜可愛いあの娘にメロメロドキュンで悩んだ日々があっただろ?」

「いや、来るもの拒まずですから」

⏰:09/12/08 23:33 📱:F01B 🆔:QWJBQQ5c


#25 [ひとり]
実際そうだった。
付き合ってくれと言われるから付き合ったし、別れようと言われるから別れた。

「でたよっ!!モテ男発言!!!!」

三田さんが顔をしかめて俺を指差す、その指を払って聞き返した。

「そういう三田さんは経験あるんすか?」

⏰:09/12/08 23:44 📱:F01B 🆔:QWJBQQ5c


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