こちら満腹堂【BL】
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#188 [ひとり]
受信ボックスに入った状態で俺は一瞬固まった。
from 三田さん
Re:根岸よ、
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家来て
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:09/12/21 19:26 :F01B :Sipkur5Y
#189 [ひとり]
【休憩】
今晩は、ひとりです。
第十話も完結。クリスマスとかイベント性がもりもりな行事は完全スルーで年越しのお話をお送りしました。そして次話に続きます。
ちょっと補足しますと、滝と長谷部は、弘や三田と同高です。して弘、滝、長谷部はタメです。三田だけが学年違います。え、どうでもいい?んなこと言わないで下さいな〜´∀`誰
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:09/12/21 19:32 :F01B :Sipkur5Y
#190 [ひとり]
【第十一話/お前片手でジョッキいくつ持てる?】
駆け足で向かった。三田さんちのドアの前に立って、チャイムを押そうとしている。
メールを見て何事かと電話をかけたが、三田さんは出なかった。そんな事されたら、行かない訳にいかないじゃないか。
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:09/12/21 20:42 :F01B :Sipkur5Y
#191 [ひとり]
ピンポーン
間の抜けた音が廊下に恥ずかしく反響した。
「・・・・・・・・・」
出ない。
もう一度、
ピンポーン
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:09/12/21 20:48 :F01B :Sipkur5Y
#192 [ひとり]
「・・・・・・・・・・・・」
やはり反応がない。
連打してみようか、
ピンポーン・・・・ピンポーン・・・・ピポピポピポピポン
「・・・・・・・・・・・・・・・」
ここまで無視だとこっちも意地になってくるな。
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:09/12/21 20:54 :F01B :Sipkur5Y
#193 [ひとり]
そうして再びどっかのケンシロウのごとく連打を繰り出そうと指を構えたところで、ノブが内側から回されるのが見えた。
外開きのドアにぶつからないように一歩身を引いて待つと、中から小さく背中を丸めた三田さんが現れた。
グレーのスウェット上下の上にパーカーとチェックのチャンチャンコというしゃれた出で立ち。
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:09/12/21 21:01 :F01B :Sipkur5Y
#194 [ひとり]
「ちゃ、チャンチャンコ・・・」
「よう、根岸」
「なんなんすか、いきなり家来いって」
「まぁ、上がれ」
三田さんは俺の返事を待たずに中に引っ込もうとする。
「ちょ、何なんすか」
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:09/12/21 21:31 :F01B :Sipkur5Y
#195 [ひとり]
再度繰り返した俺の問い掛けに、緩慢な動作でこちらへ振り返った三田さん。
「いいから、取り敢えず中入れって、寒みぃ」
よく見たら、小刻みに震えていた。
「わかりました」
唇も、なんかガサガサして青っぽい。
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:09/12/23 09:05 :F01B :SdPnyTWc
#196 [ひとり]
リビングに通されると、そこは暖房の効き過ぎたティッシュ王国だった。
「・・・・思春期なんすか」
「違うわアホタレ」
散乱するティッシュティッシュティッシュ・・・
確定だ。
「じゃあ、風邪なんすか」
「そうだアホタレ」
「合ってても間違っててもアホタレなんですね」
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:09/12/23 09:06 :F01B :SdPnyTWc
#197 [ひとり]
不満そうな口振りを装ってみても、内心では久々に口を利いて貰えた事を素直に喜んでいる俺がいる。なんて健気なんだろう。おしんにも勝る健気さじゃないかと思う。
「熱は?」
「熱なんて計ってもあ〜俺こんなに熱ある〜って余計凹むだけだから計らない」
ガラガラな声して
「何屁理屈こねてんですか、ちゃんと計って下さい」
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:09/12/23 09:06 :F01B :SdPnyTWc
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