こちら満腹堂【BL】
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#580 [ひとり]
「なしたよ突然、ビックリすんだろ」
滝さんが面食らった顔で文句をたれた。
「いや、別に卒アルだけでいんじゃねぇかと思って」
三田さんは場を取り繕うように笑って答えたが、もともと隠し事ができない人だ。何か見られなくないものがあるんですと、顔に書いてある。バレバレ。
そしてそれが卒業アルバムではなく、アキがランダムに手にしたアルバムだって事まで容易く理解ができた。
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:10/03/03 08:58 :F01B :vBSyG5To
#581 [ひとり]
「アキちゃんいいから気にしないで、好きにみちゃって」
笑顔を貼り付けたままの三田さんはスルーして、アキに話かけた滝さん。この人も三田さんが隠しだい何かがそこにあるんだって確信のもと、面白がっているのがこれまたバレバレだった。
「おいマヂそれは見てもつまんねぇから仕舞ってこいて!」
「のんちゃんにそんな事いう権利ないでしょ、これは長谷部さんのものなんだから!」
「いいから!」
「よくない!」
ここ最近ですっかり板に着いたじゃれ合いがまた始まって、俺はここでもかとうんざりする。
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:10/03/03 09:00 :F01B :vBSyG5To
#582 [ひとり]
「いい子だから!それをこっちに渡しなさい!!」
「何その口調キモイんですけどぉ!!」
「キモイ言うな!傷付くだろーがコノヤロー!!」
「別にのんちゃんが傷付いても私痛くも痒くもないし〜」
「つべこべ抜かしてねぇでいいからよこせ!!」
「ちょっと引っ張らないでよ破けるぅ〜!!!!」
周りで皆が笑っている。もうなんか、二人の活き活きした様を見るのが耐えるに難い・・・・頭、冷やそ。思い立ち表へ出ようと、無言で部屋を後にした。
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:10/03/03 20:57 :F01B :vBSyG5To
#583 [ひとり]
【休憩】
今晩は、ひとりです。
第二十八話完結です。またちょっとした行き違いが生じ始めたようです。ここからどう展開しようか、いつも行き当たりばったりで書いてるもんで、ひとり自身まだ検討もつきませんが、どうにかうまいこと着地したい!!しゅわっち
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:10/03/03 21:15 :F01B :vBSyG5To
#584 [我輩は匿名である]
更新まってます★
:10/03/04 00:10 :SH906i :☆☆☆
#585 [ひとり]
>>574匿名さん
応援ありがとござます(^ー^)
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:10/03/05 09:02 :F01B :ZO9Mc9Sg
#586 [ひとり]
安価ミス(゚Д゚;;)スマソ
:10/03/05 09:03 :F01B :ZO9Mc9Sg
#587 [ひとり]
>>583【第二十九話/嗚呼素晴らしき青春の軟骨からあげ】
アキちゃん。なんて呼んでいたこないだまで可愛いニューフェイスだった彼女は、ある一夜を境にして俺のライバルになった。
あの宣誓をたてた次の日から、アキちゃ・・もういっか、アキは何かと根岸や俺の周りをマークするようになった。
てか何で俺んちまで着いてくるかね!?いや、目的はもちろんわかってんだけど。手段を選ばないってよか、場所を選ばないんだねお前は。
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:10/03/05 09:04 :F01B :ZO9Mc9Sg
#588 [ひとり]
満腹堂でも、俺と根岸が二人で仕込みをしていれば割って入り、今は仕込みが先決だからと少し根岸から離れてやれば、何故か根岸そっちのけで俺の横に来て脇を小突いてきたりする。
もちろんやり返すけど。黙ってやられてやる程、俺は大人じゃねんだよ。
「オイコラ、せっかく今だけ根岸の横譲ってやったんだから、あっち行って来いよ」
「どうせんな事だろーと思った、そういうのムカつくから止めてよね」
「俺は今仕込みで忙しいんだよ」
アキの相手より夜の仕込みだ。餃子の種を皮の上に乗せながら言えば、アキはフンッと鼻を鳴らして、同様に種を包みだした。
根岸の血筋は皆そうなのか、アキも手先が器用で容量がいい。実家じゃ碌に料理なんてしなかったと言う割に、綺麗に"ひだ"を作っては、正確に並べていく。
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:10/03/05 09:05 :F01B :ZO9Mc9Sg
#589 [ひとり]
手伝いさえすれば俺もそのほうが捗るので文句は言わない。
「・・・・・・・」
「ねぇ」
「・・・・・・・」
「ねぇっ」
「・・・・・・・」
「ねぇって!」
ただ、脇腹を小突くのを止めてくれたら、尚嬉しいんだけど。
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:10/03/05 09:06 :F01B :ZO9Mc9Sg
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