こちら満腹堂【BL】
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#707 [ひとり]
口で説明するのが面倒くさいのか
ノジコさんは空いている左の人差し指をぴっと上に向けた。


「あぁ、雲」

納得して、見上げた空に浮かぶ雲は
確かに気流が速いのか
見る間に形を変えていく。
目まぐるしい。


⏰:10/09/19 20:47 📱:F01B 🆔:☆☆☆


#708 [ひとり]
「これと同じだ、根岸」

「?」

再び視線を雲からノジコさんに戻すと彼女もこちらを見ていて目が合った。

「何がですか?」

「お前の不安がる気持ちも、お前と恋人の関係も、諸々」

「ざっくりまとめにかかりましたね」

「うん」


良いこと言ってるようで、イマイチ意味が落ちてこない。

⏰:10/09/19 20:51 📱:F01B 🆔:☆☆☆


#709 [ひとり]
「つまりそれは・・・どういうこと?」


「お前ってもっと、センスのある英一郎かと思ってたのに」

残念そうにそう言う彼女の口振りは、半分冗談めいているが半分は本気っぽかった。

「すいません、英一郎にはなれませんが、センスは・・・頑張ります」

「センスって頑張るものぢゃねーべや」

「はぁ・・・」

⏰:10/09/19 20:55 📱:F01B 🆔:☆☆☆


#710 [ひとり]
なら俺にどうしろと。

センスもなく、崖、2時間スペシャルと検索しても引っかからないこの俺にどうしろというんだ。


「変わるんだよ、根岸」

「・・・?」

「流れが速い雲みたいに、人は変わる。感情も、関係も、自分の外も中も」


そこでノジコさんは言葉をきって、寿命僅かな残りを、フィルタぎりぎりまで吸い上げた。

⏰:10/09/19 20:59 📱:F01B 🆔:☆☆☆


#711 [ひとり]
「要はだ、悩もうが悩まなかろうが変わるもんは変わってくんだし、あんまウジウジしないでセックスにでも励めってことだ!」


勢いよく言い切った彼女はベンチから腰を上げ一歩前に踏み出すと、むん、と大きく背を反らせてのびをした。

「ノジコさん・・・・」


⏰:10/09/19 21:25 📱:F01B 🆔:☆☆☆


#712 [ひとり]
その、凛とした背中がただただ俺には眩しくて、かっこ良くて


「ノジコさんて・・・・」

「ん、何?」


なんか俺、もう・・・

⏰:10/09/19 21:26 📱:F01B 🆔:☆☆☆


#713 [ひとり]
「ちんこついてますよね?」



そう疑わずにはいれなかった。



ゴッッ!!!!!





例え二発目の拳をくらおうとも。

⏰:10/09/19 21:29 📱:F01B 🆔:☆☆☆


#714 [ひとり]
【休憩】

第三十一話完結です。
5ヶ月またいで。

いやー放置もいいとこ、すいません。

上げて下さった皆々様、ありがとうございます。ひとり、戻ってまいりました´▽`

また、暇つぶしに覗いてやってくださいまし。

⏰:10/09/19 21:34 📱:F01B 🆔:☆☆☆


#715 [ビーチ]
待ってました(≧∇≦)

⏰:10/09/19 21:53 📱:W61T 🆔:V1Z2xzOM


#716 [ひとり]
【第三十二話/雰囲気満点のお品書き】


今朝からの俺の失態を今ここに箇条書きにしてみようと思う。


@セオリーに寝坊

A洗顔フォームで歯磨き

Bバリアフリーな場所で転ける

C遅番なのに早番の時間に出勤

Dまたバリアフリーな(以下省略)

E財布を忘れた

Fタバコを逆向きにくわえ着火

⏰:10/09/20 08:44 📱:F01B 🆔:☆☆☆


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