浮 き 世 の 諸 事 情 。
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#150 [笹]
"野暮用"って何だろう‥
拗ねた子供のように
口をつんと尖らせて畳に寝転ぶ
『手加減、してる方ですぜ』
「‥まさかっ、」
:10/01/29 00:50 :D905i :XWctwuXA
#151 [笹]
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「壱助さんじゃないかぁ!!」
「あぁ‥伊代さん」
にこりと微笑む壱助の腕を
伊代がしっかりと捕まえた
「"あぁ‥"じゃないよぉ!!
どうなったんだい?!」
手に汗握るように
またそわそわしている
:10/01/29 15:19 :D905i :XWctwuXA
#152 [笹]
「どうなった、と言いますと?」
"惚けるんじゃないよ"と
伊代がせかす
:10/01/29 15:20 :D905i :XWctwuXA
#153 [笹]
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:
「そうかそうかぁー
無事だったのかい」
見たこともない人間を
全く子供かのように心配するほど
伊代は人情味に溢れてる
:10/01/29 15:21 :D905i :XWctwuXA
#154 [笹]
「そんなに心配しなくても、
大丈夫でしたが、ね」
いつものように茶を啜り
団子を手に取り眺める
「壱助さん!あんたねぇ
女の子にとっちゃあ
事によっては死のうと思うくらい
大事になるんだからさぁ‥
ちゃんと面倒見てやんなよぅ?」
:10/01/29 15:21 :D905i :XWctwuXA
#155 [笹]
女は女の味方である。
そうは言っても
壱助の無関心さには
女じゃなくてもこう言うだろうと
伊代は思うのだ
「それでぇ‥"猫ちゃん"は
何ともなかったのかい?」
腕を組んで
まるでお説教をしてるようだ
:10/01/29 15:22 :D905i :XWctwuXA
#156 [笹]
「何とも、無かったんじゃあ‥」
『たった一週間で
貴方を知った気になってた‥』
‥どうした、もんかねぇ
:10/01/29 15:23 :D905i :XWctwuXA
#157 [笹]
「‥ないですか、ねぇ」
壱助は団子に口を付けず
そのまま皿に置いた
「連れて歩くなら、
もっとしっかりしなよぉ!!」
べしんっと一発
壱助の肩にお見舞い
:10/01/29 15:24 :D905i :XWctwuXA
#158 [笹]
「しかし‥少々」
『‥抱いて、ください』
―‥酒でも飲んだ、か
―‥空気に飲まれた、か
それとも‥
:10/01/29 15:24 :D905i :XWctwuXA
#159 [笹]
「飲まれちまったようで、」
―‥正気、か
あの時の目は虚ろではなかった
だとしたら、 やはり
:10/01/29 15:25 :D905i :XWctwuXA
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