浮 き 世 の 諸 事 情 。
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#313 []
 
力なく抱き締めると
しがみつくように
着物に爪を立ててただをこねる


「馬鹿です、ね‥全く」


軽く口元に口づけた

⏰:10/02/01 22:42 📱:D905i 🆔:CnOOZU0s


#314 []
 
色がましい声に埋もれて
聞こえる泣き口説く声

背中に訴える枯れた声



貴女を愛した男は
酷く我が儘で

貴女が愛したであろう男は
‥酷く情けなかった

⏰:10/02/01 22:43 📱:D905i 🆔:CnOOZU0s


#315 []
 
―‥"籠の鳥"
振り返った時には
何も掴めなかった無力の掌と

煙管と白い着物に染み付いた
美しすぎて恐ろしい赤い花



こんなにも‥
お慕い申し上げていたのに、と

嘆いたって宙に浮いて消えるだけ

⏰:10/02/01 22:43 📱:D905i 🆔:CnOOZU0s


#316 []



「立てば芍薬、座れば牡丹
‥歩く姿は何とやら」

月光に浮かぶ
目の前の小娘を‥

「うぅ‥壱、助さん」

また愛そうなんて、

「‥程遠い、か」


嗚呼‥わからない男です、よ

⏰:10/02/01 22:44 📱:D905i 🆔:CnOOZU0s


#317 [笹]
番外編 【後ろ髪、引かれて】

*。*。*。*。*。*
何となく切ない物が書きたくて
思いついたお話

壱助さんの昔の悲話。
壱助さんの誠実さと
優しさやらなんやらが
伝わったらいいなぁ ◎
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4676/

⏰:10/02/01 22:48 📱:D905i 🆔:CnOOZU0s


#318 []
 
消毒だと言っているのに‥


"顔に紅葉を散らす"訳を




教えていただけや、しやせんか

⏰:10/02/02 22:52 📱:D905i 🆔:0yxagqRA


#319 []




「ただいまぁー」

たった五日で
お茶の葉一缶終わっちゃうって
‥飲みすぎでしょうよ

だから今日は
三つも買ってきちゃったっ
安くしてもらえたし
んー‥得した気分

⏰:10/02/02 22:53 📱:D905i 🆔:0yxagqRA


#320 []
 
これで半月はもつよね
って言っても‥半月だけ

「壱助さーん!!
買ってきましたよーお茶の葉」

「‥」


‥無視ですか。
せっかく買ってきてあげたのにぃ

⏰:10/02/02 22:53 📱:D905i 🆔:0yxagqRA


#321 []
 
「‥返事くらいしてくださいよぉ」


ぷぅっと頬を膨らませて
横になってる背中に訴えた


‥チュンチュン

何も音がしない
静かな日だなぁー

⏰:10/02/02 22:54 📱:D905i 🆔:0yxagqRA


#322 []
 
窓の外をじっと眺めて
葉から落ちる雫を目で追った

‥チュンチュン

‥チュンチュン



「‥もっしっかっしってぇ」

⏰:10/02/02 22:55 📱:D905i 🆔:0yxagqRA


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