浮き世の諸事情｡

　
｢ほぉう‥｣

｢壱助さんが‥
あく‥悪趣味だから｣

いつもと違って
暖かい壱助さんの体に
とても違和感を覚えて

なんだかいつもとは
別の人のような気もして‥

乱れる鼓動を
止めてしまいたかった

　
｢‥こいつぁ､手厳しい｣

急に横で見せた含み笑いに
いつもより瞬きを多めにして
顔を背けてみる

｢おや‥顔が赤く‥｣

｢言わないで下さいぃっ!!｣

もう‥香夜は溶けそうです｡

　
そんな火照った顔を見るために
出し惜しみしてたかのように
ちらちらと粉雪が舞う

｢雪だぁあっ!!
ほらっ壱助さん雪‥｣

降り出した雪が
あたしを子供にさせたから

夢中にさせたから

横にいた貴方をも
消してしまったから

　

　――――――‥

_

　

｢おや､おや
随分と大胆‥ですねぇ｣

意識が飛びそうなほどに
唇から伝った熱で

‥早くも､雪解けの予感です｡

_

　
【おまけ】

｢あ‥あれは事故‥｣

｢事故？‥ほぉう｣

｢そうです事故です事故っ!!｣

｢‥あの後
物足りずに自ら唇を‥｣

｢言わないでぇえぇぇえっ!!!｣

‥めでたし､めでたし｡

番外編【待ちわびて】

＊｡＊｡＊｡＊｡＊｡＊
急に寒くなったので
甘甘をご提供 ////

なんかいろいろとあれですが←
あくまで番外編なので
好きにさせていただきましたｗ

外ばっかり見てる上に
意地っ張りな香夜ちゃんに
してやったりの壱助さん

香夜ちゃん案外大胆ｗ
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4676/

　
貴女がそうしたいと言うならば

私は何も言いません､よ

"去るもの追わず"

　
｢‥｣

あの日から
口数が確実に減った

何を考えているのか‥
正座したまま虚ろな目

｢どうか‥しました､か｣

｢‥いえ､別に｣

不思議なほど此の調子
此方の調子が狂います､よ

　
夜になれば寝付きもせず
声を殺して泣く､ときた

‥どうしたもんか､ねぇ

｢‥壱助さん｣

畳に話しかけて‥
私は此方なのですが