浮 き 世 の 諸 事 情 。
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#614 [笹]
「壱す‥」
「おいこら!!
お前‥香夜さんの
旦那じゃないんだって?」
茂七さんがすかさず責め立て
つかつかと詰め寄った
本当に命知らず‥
:10/02/15 16:52
:D905i
:4vzAUNjI
#615 [笹]
「俺は嘘をつく奴が
大嫌いなんだぁよ!!」
と茂七さんが言い終わる前に
壱助さんは
するりと目の前に立ちはだかる
茂七さんをかわし‥
「‥帰ります、よ」
「へ?」
:10/02/15 16:52
:D905i
:4vzAUNjI
#616 [笹]
あたしの手首を捕らえた
あの美しくて冷たい手
「でも‥あたし」
いつもより少し
壱助さんが情で動いてる気がする
気のせいかな?
:10/02/15 16:53
:D905i
:4vzAUNjI
#617 [笹]
そのままぐいっと引っ張られ
前のめりになる
忙しなく下駄に足を突っ込み
わけがわからぬままに
体を預けてみた
「壱助さん‥ちょっと待って‥」
「‥その勘違い野郎に
ついて行く、とでも?」
:10/02/15 16:53
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:4vzAUNjI
#618 [笹]
急に足を止めて
前に放った言葉なのに
威圧感はいつも以上
「その通りだ!
香夜さんと俺は恋仲に‥」
「格下げです、よ」
少しくらい茂七さんの話を
最後まで聞いてあげてほしい
そう思うくらい
:10/02/15 16:54
:D905i
:4vzAUNjI
#619 [笹]
壱助さんはぶった斬るように
次々に言葉を並べる
怒ってるかな‥
「格下げ‥?」
「"所有物"に格下げ、ですよ」
:10/02/15 16:55
:D905i
:4vzAUNjI
#620 [笹]
―‥、
「‥もう、嫌なんです」
思わず零れた言葉に
反応するように振り向いた
‥顔も見たくない
辛くて苦しくて仕方がないの
:10/02/15 16:55
:D905i
:4vzAUNjI
#621 [笹]
「‥嫌、とは」
白々しい視線が
上から惜しげもなく降り注ぐ
「もう迷惑かけたくない‥
宿代も食事代も
壱助さんに任せっきりで、
あたし‥赤の他人ですよ?」
親切にされるのが
もう怖くなってしまったの
:10/02/15 16:57
:D905i
:4vzAUNjI
#622 [笹]
‥会えて嬉しいのに
「ほぉう‥それで?」
相変わらず冷静で
熱くなってる自分が
馬鹿馬鹿しく思えてしまうほど
しっかりと掴んで離さない
その繋がりを見つめて
その繋がりを妬んだ
:10/02/15 16:57
:D905i
:4vzAUNjI
#623 [笹]
「それで‥それで、
最近おかしいんです。
壱助さんといると
辛くて‥苦しくて‥もう、」
‥また泣いてしまった
乱暴に涙を左手で拭っても
それを無駄にしてしまうほど
溢れかえって止まらない
:10/02/15 16:58
:D905i
:4vzAUNjI
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