僕と君【BL】
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#452 [郁。]
:11/10/05 07:49
:F03B
:F0niBvn.
#453 [郁。]
>>451「話?」
気を使ってくれたのか遥希は旬を連れて席を外してくれた。
「‥はい、あの俺‥‥今自分がどう進むべきなのか‥考えてもわからなくて、‥」
小夜子先生も真剣な眼差しになる。
「‥希望は?なにかだしたの?」
:11/10/06 07:13
:F03B
:rao//AYE
#454 [郁。]
「‥K大に、」
言いかけたところで小夜子先生は目を丸くした。
それはそうだ。K大なんて指折りに入るくらいの名門校。
俺の成績じゃDランク。
正直受かる自信なんてなくて、落ちたときのことを考えてはこれでいいのかと悩んでしまう。
遥希は止めなかったけど、遥希の邪魔だってしてるかもしれない。
「じゃあ、K大でしたいことあるんじゃないの?」
:11/10/06 07:16
:F03B
:rao//AYE
#455 [郁。]
「いえ、‥そうじゃなくて‥」
言葉に詰まりながらも黙って頷いてくれる小夜子先生にすべて打ち明けることにした。
―――――――――――――
――――――――――‥‥
「‥歩くん、今はそれでいいって思っていてもね。K大に入学できたとして、やりたいことを追うその人の隣で歩くんはきちんと進んでいけるのかな。自分の将来だから最終的に結論を出すのは自分だけれども、誰もが自分の選んだ道が正しいと言うわけじゃないの。」
:11/10/06 07:22
:F03B
:rao//AYE
#456 [郁。]
「‥はい」
俯きながらも小夜子先生の言葉をつなぎ止めていく。
「‥私も本当は保育士になろうとは思ってなかったの。看護士になりたくてね、でも血がどうも苦手で‥恥ずかしい話なんだけれどね。両親にすすめられるがままに保育士の養成所に通って‥最初は嫌だなあって思ってたの。」
こんなにいい先生ですら、悩んだんだ。
悩んで選んだ道がここだった。
:11/10/06 07:26
:F03B
:rao//AYE
#457 [郁。]
何も言わない俺に構わず小夜子先生は言葉を繋いでいった。
「ああ、やりたいこともできない人生なんて‥って悲観的になったことも少なくはなくて。でも、この道に進んだからこそ歩くんや旬くんに出逢えて、今こうして婚約もしてるわけだから、私の進んだ道はこれでよかったんだと思うわ。やりたいことなんて、本当に小さなきっかけでいいの。私は子供が好きだった、だからこの道もみえたの。」
:11/10/06 07:30
:F03B
:rao//AYE
#458 [郁。]
「‥歩くんも、ちゃんと見つけられるといいわね。」
そう言って俯いたままの俺の頭を撫でた。
嬉しいのか、自分の考えが情けなくなったのかはわからないけど、俺の瞳からは涙が溢れた。
窓の外に目をやると愛しい人の姿がうつる。
――‥ああ、俺ちゃんとしなきゃ。
遥希が大事だから、だからこそ‥応援してあげなくちゃ。
:11/10/06 07:35
:F03B
:rao//AYE
#459 [郁。]
「小夜子先生、ありがと‥うございました。俺、わかった気がします。なんとなくだけど、」
そこまで言うと小夜子先生は人差し指でシーとしてみせた。
「続き、大事なことよね?私に言うことじゃないわ。ね?」
そう言って優しい微笑みが返ってくる。
また目頭がカーっと熱くなる。
――――――‥‥俺もいつか。
:11/10/07 07:27
:F03B
:8yzoEDFI
#460 [郁。]
そのあと泣き止むまで少し時間がかかって、辺りはすっかりオレンジ色に染まっていた。
園の庭に小夜子先生と顔を覗かせると二人の笑顔が“おかえり“と一緒にとんできた。
「――‥ただいま!」
小夜子先生に改めて礼を告げて東雲幼稚園をあとにした。
:11/10/07 07:31
:F03B
:8yzoEDFI
#461 [郁。]
「何はなしてたのー?」
土手の際を歩きながら旬がこちらに顔を向ける。
「んー‥大事なこと。」
「まさかっ小夜子先生に不倫相手立候補したとか‥っ!?」
アホか、と言い出しそうになったとこで遥希が俺の頭をくしゃっと掻いて呆れ気味に言う。
「アホか。」
:11/10/10 07:19
:F03B
:3znEg.pk
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