君はフォーク 俺はナイフ ※18禁
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#1 [我輩は匿名である]
君が獲物を

『フォーク』の様に

捕らえ、

俺が獲物を

『ナイフ』の様に

切り刻む。

⏰:10/03/05 20:41 📱:SH003 🆔:f4Gd191U


#2 [我輩は匿名である]


>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:10/03/05 20:42 📱:SH003 🆔:f4Gd191U


#3 [我輩は匿名である]
『ガガッ…ガガガガ!!』

靴の踵がコンクリートの地面に擦れる音がする。

今日もまた黒は獲物を持ってきた。

「蓮。」

「………………。」

俺は無言で大型のナイフを出し、慣れた手つきで男の死体を切った。

⏰:10/03/05 20:43 📱:SH003 🆔:f4Gd191U


#4 [我輩は匿名である]
「黒、袋は?」

黒は切り刻んでバラバラになった死体から目を離さず黒い大きな袋を出した。


辺りは血の生臭い匂いが充満して鼻の奥を刺激する。

俺は袋に肉の破片を乱暴に投げ込んだ。

⏰:10/03/05 20:44 📱:SH003 🆔:f4Gd191U


#5 [我輩は匿名である]
「ふっ…蓮。
もうちょっと優しく扱ってあげたら?
そいつ泣いてるよ。」

鼻で笑いながら黒は言った。

「死んでしまえば皆ただのゴミ。ゴミを優しく扱うなんて俺には出来ない。
それより黒、なんでお前泣いてるとか分かるの?」

⏰:10/03/05 20:44 📱:SH003 🆔:f4Gd191U


#6 [我輩は匿名である]
「…さぁ?
物心付いたときから霊が見えるなんて…全く…迷惑な話だよ。」


「へぇ。
じゃあ俺には何か憑いてる?」


「男と女と幼女。
男と女はもの凄い睨んでるよ。……ただ、幼女は悲しそうな顔してる。
蓮、どこかの幸せな家庭でも壊したの?」


「…ははっ…幸せな家庭って……」

思わず失笑した。

「?」

⏰:10/03/05 20:45 📱:SH003 🆔:f4Gd191U


#7 [我輩は匿名である]
「それ多分俺の肉親。」

「…殺しちゃったの?」

「うん、殺しちゃった。」

「ふうん。」

「深入りはしないのか?」

「しない。
でもいつか知りたくなるかも
知れない。」

「なんだよそれ。」

⏰:10/03/05 20:46 📱:SH003 🆔:f4Gd191U


#8 [我輩は匿名である]
黒。

本名、黒井桜。

俺はめんどくさいから頭文字を取って、黒って呼んでる。
めんどくさいってほどもないが。

黒と初めて会ったのは二ヶ月前ぐらい。
仕事関係で。

何の仕事かと言うと、裏関係の仕事。

⏰:10/03/05 20:47 📱:SH003 🆔:f4Gd191U


#9 [我輩は匿名である]
上からこいつを殺せと言われたら黒が捕らえて俺が切る。

俺達は所謂相棒みたいな感じ。
ほとんどは黒がやってるから俺はバラバラにするだけ。

さっきの男だってそうだ。
上から命令されたから黒は捕らえに行った。

黒は女だけど力はある。
空手とか色々やっていたらしい。
太ってはいない普通の女。

⏰:10/03/05 20:47 📱:SH003 🆔:f4Gd191U


#10 [我輩は匿名である]
「じゃあ燃やそう。」

「…………。」

俺は袋を担いで焼却炉に向かった。

『ボトッ』

袋を焼却炉に投げると肉が出てきた。

「…蓮。優しく置こうよ。」

⏰:10/03/05 20:48 📱:SH003 🆔:f4Gd191U


#11 [我輩は匿名である]
「…燃えてしまったらただの灰になってゴミ以下の存在になる。土にはいい存在かも知れないが。
それとも黒、君はさっきから優しく優しく言っているけどこの肉を食べるつもり?」


「ふっ…変な冗談を言うね。
誰がこんな汚い肉を。
それに人間の肉は………。」


「人間の肉は?」

⏰:10/03/06 00:38 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#12 [我輩は匿名である]
「蓮…蓮はこの仕事をするとき、食べなかったの?」





「…食べたさ。
あの時は自分が何だか分からなくなったけど。」

⏰:10/03/06 00:39 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#13 [我輩は匿名である]
…五年前。

父と母は物心付いたときから俺に対する態度が冷たく、七歳の妹には優しかった。

「おはよう。」

朝、目が覚めてリビングに行っても返事が返ってくる事はない。
勿論両親は二人共居る。
父はテーブルの椅子に腰を掛け新聞を読んでいる。
母と妹はご飯を食べている。

⏰:10/03/06 00:40 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#14 [我輩は匿名である]
俺のテーブルにはいつも朝ご飯ではなく三千円が置かれている。

朝も昼も夜も自分で買って食べろと言う意味。
両親は共働きだが母は夕方には帰ってくる。
ご飯だってちゃんと作れる。


だだ俺の顔が見たくないらしい。

⏰:10/03/06 00:40 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#15 [我輩は匿名である]
笑える話。
顔を見たくないって…お前らの子供だろ?
理由は知らない。

俺は何も悪いことはしてない。
普通に勉強も出来て普通に友達も居て、何もかも普通だった。

小学校の時の授業参観や行事なんて一度も来てもらってない。
先生も心配して俺の家に電話した。
でも母は上手く言い包めた。

⏰:10/03/06 00:41 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#16 [我輩は匿名である]
三千円を思いっきり握り締めて俺は「行ってきます」と返事も返って来ないのに言った。

俺は何かを失ってきている。


「あ!お兄ちゃん!
いってらっしゃい!」


「ーーーーっ!!!」

⏰:10/03/06 00:41 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#17 [我輩は匿名である]
幸せそうに微笑む妹を見て、声を聞いて、俺の精神を支えていた糸が切れた。

涙が溢れた。
今まで流してこなかった分が溜まっていたように。

「ぅわぁあああ!!!!」

俺は狂った。

キッチンに走って置いてあった包丁を掴んだ。

⏰:10/03/06 00:42 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#18 [我輩は匿名である]
父と母は驚いて椅子から立ち上がり目を見開かせこっちを見ている。


……やっと俺を見てくれた。
でも嬉しくなんかない。
今はこいつらを壊してやりたくて堪らない。

「何をやってるんだ!!」

父が怒鳴る。

「止めなさい蓮!」

母は妹を抱きしめている。

⏰:10/03/06 00:42 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#19 [我輩は匿名である]
「今まで俺がどんな気持ちだったか分かる?」

「……………。」

「聞いてるの?」

「……………。」

「…答えられないんじゃ、困ったなぁ…。
じゃあ最後に一つだけ。
誰から先に死にたい?」

⏰:10/03/06 16:44 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#20 [我輩は匿名である]
「……二人とも…
俺が蓮を止めておくからその内に逃げなさい。」


「え!?嫌よ!
それじゃ貴方が危ないじゃない!私が残るから貴方がこの子を連れて逃げて!!」

「何を言ってるんだ!早く!」

「…ぁはははははは!!!!!!!家族会議は終わった?」

可笑しくなった。

⏰:10/03/06 16:46 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#21 [我輩は匿名である]
「早く逃げなさ…!!…」

ぐちゅ

そんな音がして父の体に包丁が食い込んだ。
俺は父の心臓辺りを狙った。
血が溢れ出してくる。
手が段々と赤色に染まっていく。

なんて美しい色なんだろう。

そう思った。

⏰:10/03/06 16:46 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#22 [我輩は匿名である]
「いやぁああああああ!!!
貴方!あなたぁああ!!!!」


母は腰を抜かした様に床に座り込んだ。

「ぐっ!逃げ…ろ…。」

「へぇ、まだ喋れたんだ…。」

胸から包丁をスッと抜いた。
ぶあーっと血が噴射して俺の顔にかかった。

⏰:10/03/06 16:47 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#23 [我輩は匿名である]
「…………。」


父の脳天にとどめを刺した。

「くぁ…か……」

父は奇妙な声を出して死んだみたいだ。
頭から包丁を抜くと包丁には血と脳味噌の様なモノが付いていた。

⏰:10/03/06 16:47 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#24 [我輩は匿名である]
「………汚い。」

父を蹴り飛ばした。
次は母だ。

「あ…あああ…。」

母は顔を天井に上げ口から涎を垂らしていた。
失神しているのか?

「さよなら。」

母に包丁を振りかざした。

⏰:10/03/06 16:47 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#25 [我輩は匿名である]
「おかあさ……」

ス−ッ…
刺した感触はこんな感じだった。何の障害もなく、柔らかい肌に刃は突き抜けた。

母を庇う為飛び出てきた俺のたった一人の馬鹿な妹。

「がはっ!!」

妹は口から血を吐いた。
包丁は妹の喉元に刺さった。

⏰:10/03/06 16:48 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#26 [我輩は匿名である]
「いっ…いやぁあああああああああああああ!!!!!!」

鼓膜が破れそうなほど母は叫んだ。

そして自ら舌を噛んだ。
両手で自分の首を絞めてもがくようにして死んだ。

「…………………。」

母の背中を何回も何回も刺しまくった。
勿論母はもう死んでいるから何も言わない。
刺す度体が揺れるだけ。

⏰:10/03/06 16:48 📱:SH003 🆔:jDoyAVJ.


#27 []
期待してます

頑張って!!

⏰:10/03/06 22:01 📱:P905i 🆔:OmCSn4ro


#28 []
頑張って

⏰:10/03/07 01:44 📱:P08A3 🆔:s6gdXnks


#29 [我輩は匿名である]
>>27-28
ありがとうございます。
頑張ります。
また何か感想がありましたら感想板の方にお願いします。

⏰:10/03/07 23:37 📱:SH003 🆔:b15z.po6


#30 [我輩は匿名である]
>>26

「はっ…はぁはぁはぁ…。」

気付いたら辺りは血の海。
息が上がって苦しい。

『ピンポーン』

ビクッと体が震えた。
誰だ…………

玄関の小さな覗き口から見ると隣に住んでいるおばさんだった。

⏰:10/03/07 23:38 📱:SH003 🆔:b15z.po6


#31 [我輩は匿名である]
「はい」

ドア越しに返事をした。

『あ!?蓮君かい?
叫び声が聞こえたんだけど、何かあったのかい?
ちょいとドアを開けとくれ!』

血だらけの制服。
見せる訳にはいかない。

⏰:10/03/07 23:38 📱:SH003 🆔:b15z.po6


#32 [我輩は匿名である]
…おばさん殺す。
それは流石に無理か…。

「蓮君!どうかしたのかい?」

ドアをドンドン叩き始めた。

「今開けるから待って!」

俺は上着を脱いだ。
ズボンは黒色で血は乾いていて見えない。

⏰:10/03/07 23:39 📱:SH003 🆔:b15z.po6


#33 [我輩は匿名である]
『ガチャ…』

「あ、蓮君…きゃ!
なんで上を着てないんだい!?」

いい歳で、きゃ…って…ね。

「おはよう、おばさん。
朝からどうしたの?
俺、今シャワー浴びてたんだ。」

⏰:10/03/07 23:39 📱:SH003 🆔:b15z.po6


#34 [我輩は匿名である]
「どうしたも何も…いきなり叫び声が聞こえたもんだから…」

「…ああ、母さんの声ね。
急に皿を落としたんだ。
それで驚いて声が出たんだと思う。」

「…それじゃ…今は?」

「沢山落としたから片付けるのが大変で俺が代わりに出たんだ。」

⏰:10/03/07 23:40 📱:SH003 🆔:b15z.po6


#35 [我輩は匿名である]
「……それならいいけど…。」


おばさんは浮かない顔をして帰った。
無理もない。
皿を落としただけであんなに叫ぶ主婦は普通居ないから。

リビングに戻った。

生臭い。

⏰:10/03/07 23:40 📱:SH003 🆔:b15z.po6


#36 [我輩は匿名である]
さて、これからどうしようか…。

とりあえず俺は二階の自分の部屋に行って着替えた。
それとポケットに昔おじいちゃんから貰った中くらいの綺麗なナイフを入れた。

お金なんて持っていかない。
俺の障害物を切り刻む刃さえ在ればそれでいい。

⏰:10/03/07 23:41 📱:SH003 🆔:b15z.po6


#37 [我輩は匿名である]
階段を降りてもう一度三人の所に行った。
血の床に人形の如く哀れに倒れている。

「…違う接し方をすれば、もうちょっと生きれたのかもね。」

外に出た。


…これから何をしようか。
とりあえず俺は何時間も歩いた。

⏰:10/03/07 23:42 📱:SH003 🆔:b15z.po6


#38 [我輩は匿名である]
脚が段々重たくなってきた。
それでも歩き続けた。

「…………ぅ…ぁ…。」

到頭力が抜けて地面に倒れ込んだ。


体が動かない。

目が、視界が霞んでいく。

⏰:10/03/08 23:59 📱:SH003 🆔:DHLQtgl6


#39 [我輩は匿名である]
……………………
……………
……


「…………ん…。」

目を開けると見覚えの無い灰色の天井。

「…目ぇ覚めたか?」


急いで体を起こした。

⏰:10/03/09 00:00 📱:SH003 🆔:jAn.v64Q


#40 [我輩は匿名である]
右横に知らない男性が居た。
見た目は若そうでスーツを着ている。

「………………。」

無言でこっちを直視してくる。


「………あの…。」


「お前…捕まえるのと殺すの…どっちがいい?」

「え?」

⏰:10/03/09 00:00 📱:SH003 🆔:jAn.v64Q


#41 [我輩は匿名である]
「…例えば…すばしっこい鼠を捕まえるのと、そのすばしっこい鼠がもう檻の中に入っててそれを殺すの…。
まぁどっちもどっちで大変だ。
捕まえるのも大変だし、殺すのも大変だ。
…でも、どっちかって言うと………どっちがいい?」



長々と意味が分からない。
目が覚めたら、急にこんなこと言われるし。

⏰:10/03/09 00:01 📱:SH003 🆔:jAn.v64Q


#42 [我輩は匿名である]
「頭が混乱している様だな。
まぁ…いきなりこんな話を聞かされちゃあな。
一つ聞くがお前は何故あそこで倒れていた?」


…………………。

「…散歩をしていて、いつの間にか気を失っていたんです。」


「……………。」

男は急に黙り込んで俺の足を指差した。

⏰:10/03/09 00:01 📱:SH003 🆔:jAn.v64Q


#43 [我輩は匿名である]
「………あ…」

足、靴下には乾いた血が一面に広がっていた。
洋服は着替えて、靴下を変えるのは忘れていた。



「…ま、ちゃんと話してみろよ。これでやったのか?」

男はスーツの胸ポケットから、俺の…おじいちゃんから貰った大切なナイフを出した。

⏰:10/03/09 00:02 📱:SH003 🆔:jAn.v64Q


#44 [我輩は匿名である]
「それは!」

俺はナイフを持っている男の手に飛びついたが男はひょいっと避けた。


「…返してくれませんか?」

「…ならお前の名前とさっきの俺の質問に答えろ。」

⏰:10/03/09 00:02 📱:SH003 🆔:jAn.v64Q


#45 [我輩は匿名である]
…まぁいい。
何かしようとしたらこいつも殺せばいいだけの話だ。


「…佐々木 蓮。
肉親を殺して…外をぶらぶら歩いていたら倒れて気がついたら貴方の前にこうして居るって話ですよ。
…俺を…貴方は自分の前にいる殺人犯を警察に連れていきますか?」


「ふっ……蓮。
俺はお前をサツに引き渡そうなんて少しも考えちゃいねぇ。」

⏰:10/03/09 00:03 📱:SH003 🆔:jAn.v64Q


#46 [我輩は匿名である]
「…そうですか。
俺も一ついいですか?」

「ん?」

「此処は何処ですか?」

「あー此処か?
…簡単に言えば殺処理軍団の場所さ。」

「殺処理…軍団?」

⏰:10/03/09 00:03 📱:SH003 🆔:jAn.v64Q


#47 [我輩は匿名である]
「そう。世に言う裏社会。
足を踏み入れたら二度と引き返せねぇ…そんな地獄の世界。
蓮、お前もそんな世界に今、足を踏み入れたのさ。」


「え?」

踏み入れた?

「あの意味が…」

⏰:10/03/09 00:03 📱:SH003 🆔:jAn.v64Q


#48 [我輩は匿名である]
「お前、殺したんだろ?肉親を。なら、まず表社会じゃ生きていけねぇ。
指紋採集とか色々ばれないようにしたか?
お前の行方とか。」


「…いえ、何も。」

「だろう?これじゃお前が捕まるのも時間の問題だ。」

「……覚悟しています。」

⏰:10/03/09 00:05 📱:SH003 🆔:jAn.v64Q


#49 [我輩は匿名である]
「ふっ…表の世界じゃなくても……まだ生きたいか?」


生きる……
この先の事を何も考えて無かった俺。

まだこの世の中に…生きる価値はあるのか?

「………………。」

⏰:10/03/09 00:06 📱:SH003 🆔:jAn.v64Q


#50 [我輩は匿名である]
「迷うな。」






…死ぬ覚悟はいつでも出来ている。


「……まだ…生きたいです。」

⏰:10/03/09 00:06 📱:SH003 🆔:jAn.v64Q


#51 [我輩は匿名である]
「…ふっ…分かった。
ちょっと待ってろ。」



男は俺の返事を聞くなりすぐさまどこかへ行ってしまった。

三十分ぐらい待っただろうか。

男は来た。
右手に何かを持って。

⏰:10/03/10 20:45 📱:SH003 🆔:mlu7PkMY


#52 [我輩は匿名である]
男の右手には鉄の先が丸くなっている棒が握られていた。





「蓮、袖をめくって右腕を出せ。」


男は鉄の棒を持ったままこっちに近付いてきた。

⏰:10/03/10 20:46 📱:SH003 🆔:mlu7PkMY


#53 [我輩は匿名である]
「!?」


丸くなっている部分は何かマークが彫られている。
それに熱を帯びている。

「まさか……」

ドスッ

「がっ!」

突然鳩尾を殴られた。

⏰:10/03/10 20:46 📱:SH003 🆔:mlu7PkMY


#54 [我輩は匿名である]
「熱くても動くなよ。」

意識が朦朧とする。
…鉄が俺の腕に……

『ジュゥウウウ……』

「あ!ああああああああああああああああああ!!!」

朦朧としていた意識は一気に覚め、俺の右腕にとてつもなく熱い鉄が押し付けられた。

⏰:10/03/10 20:47 📱:SH003 🆔:mlu7PkMY


#55 [我輩は匿名である]
「あああああああ!!!!」

熱い熱い熱い熱い熱い。
心臓が止まりそうだ。

『ジュッ…』

鉄が俺の腕から離れた。
皮膚も一緒に持って行かれたような離れ方。

「あ゛ぁあああ…。」

左手で右腕を抑えながら痛みを堪えた。

⏰:10/03/10 20:47 📱:SH003 🆔:mlu7PkMY


#56 [我輩は匿名である]
チクチク、ヒリヒリ、どうしようもない痛みが走る。

「は…はー…はー…。」

肩で息をするのが精一杯。

「よく耐えた。
これでお前も俺達の仲間だ。」


……仲…間?

⏰:10/03/10 20:47 📱:SH003 🆔:mlu7PkMY


#57 [我輩は匿名である]
「この焼き印は、俺達の組織って言う意味の印だ。
俺の右腕にも、この焼き印はある。」



「……………。」

「嫌だったか?」

「……………。」

「少し休め。」

⏰:10/03/10 20:48 📱:SH003 🆔:mlu7PkMY


#58 [我輩は匿名である]
男はまたどこかに行った。

俺は床に倒れたまま、小汚いコンクリートに顔を付けたまま呆然としていた。



それから二時間ぐらい経って男はぞろぞろと大勢の人を連れてやって来た。

⏰:10/03/10 20:48 📱:SH003 🆔:mlu7PkMY


#59 [我輩は匿名である]
「ん〜…頭ぁ!
こいつのびてるじゃないですか!」


「…まだ寝てたか。
起きろ、もう痛くねぇだろ?」


「…う……く………。」

起きたら鳩尾がズキズキと痛む。

⏰:10/03/10 20:49 📱:SH003 🆔:mlu7PkMY


#60 [我輩は匿名である]
「皆、こいつがさっき話した蓮だ。焼き印はもう済ませてある。」


「…………。」

皆スーツを着ている。

「蓮、皆に挨拶しろ。」

「…さ…佐々木 蓮です。」

⏰:10/03/10 20:49 📱:SH003 🆔:mlu7PkMY


#61 [(^o^)/]
密かながら応援
してます^o^)/

⏰:10/03/11 00:57 📱:P902i 🆔:pijFxteo


#62 [らんらんるー]
おもしろ(`;ω;´)

あげ

⏰:10/03/11 21:09 📱:N02A 🆔:jca5ByM6


#63 [我輩は匿名である]
>>61-62

ありがとうございます。
二人共、嬉しいです。

⏰:10/03/12 17:53 📱:SH003 🆔:T4hkIj2E


#64 [我輩は匿名である]
>>60

「…じゃ、始めるか。
持ってきてくれ。」

「はい!」

男は後ろにいる人に指図してどこかに行かせた。

「それから蓮。
俺の自己紹介がまだだったな。
ここの組の頭、森川心夜だ。」

⏰:10/03/12 17:54 📱:SH003 🆔:T4hkIj2E


#65 [我輩は匿名である]
「モリカワ…シンヤ…?」

「心の夜と書く。変わった字だが。
気軽に心夜って読んでくれ。」


「頭ぁ!
そんなんだから他の組から嘗められるんっすよ〜!」


「いいじゃねぇか。
俺はそんな呼ばれ方より自分の名前を言ってくれた方がいい。」

「まったく頭は昔から変わんねぇなぁ!」

⏰:10/03/12 17:54 📱:SH003 🆔:T4hkIj2E


#66 [我輩は匿名である]
その会話で皆笑う。
裏社会とは思えないほどの賑やかさ。
…家族みたいだ。

「腕…熱かっただろう?
よく耐えたな。」

いつの間にか俺の横に白い髪の男が居た。

「…あの…。」

「あぁ、俺は佐野 優輝。」

⏰:10/03/12 17:56 📱:SH003 🆔:T4hkIj2E


#67 [我輩は匿名である]
「…サノ…さん…。」

「ん?」

「あ、いえ…。」

「この白い髪の事?」

「違います。
呼んでみただけです。」

「そう?
この髪染めた訳じゃねーんだぜ。」

「え?」

⏰:10/03/12 17:57 📱:SH003 🆔:T4hkIj2E


#68 [我輩は匿名である]
「俺、小さい頃虐められててさ学校行くの嫌になって家に引きこもってたんだ。

母さんはそんな俺を見てどうにか学校に連れて行こうと必死になって家から引っ張り出して…
俺も絶対行きたくないから反抗ばっかして…

そしたら母さんは俺が学校に行かなきゃ自殺するとか言い出すし、精神的にやられて髪の毛が段々白くなり始めて…
黒に染めたんだけどそれでもすぐ白になって俺、中学も行けなくなって、そしたら勿論出席単位も取れてねーから高校は勿論無理。

で、この仕事に……今の頭に…心夜さんに拾われたんだ。」

⏰:10/03/12 17:58 📱:SH003 🆔:T4hkIj2E


#69 [我輩は匿名である]
……………………長い。

虐められて髪が白くなって高校行けなくて心夜さんに拾われた?

途中からの高校行けなくて心夜さんに拾われた意味が分からない。
働けばいいんじゃないのか。

「…それは大変でしたね。」

なんて心にも無いことを言う。

「心夜さんって若いのに組長なんてすごいですね。」

「ああ、心夜さんのお父さんがこの組の頭だったんだけど一年前に癌で亡くなったんだ。」

⏰:10/03/12 17:59 📱:SH003 🆔:T4hkIj2E


#70 [我輩は匿名である]
「それで心夜さんが次の頭になったって訳。

…誰にも弱音とか愚痴とか吐かねーし、仲間に八つ当たりも暴力もしない強くて優しい人だ。

若白髪って金持ち…幸せになれるって言うじゃん?
俺、心夜さんに拾われた事が若白髪のくれた幸せだとずっと思ってる。
昔はこの白髪嫌いだったけど今はこいつに感謝してる。

それと蓮。
俺、皆から白髪って呼ばれるからお前も俺の事白髪って呼んでくれ。」

⏰:10/03/12 18:00 📱:SH003 🆔:T4hkIj2E


#71 [我輩は匿名である]
…………………また話が長い。
それに…しらが…って…。

とりあえず心夜さんが優しい事だけは分かった。

「ま、とにかくお前も心夜さんの為に働けばいいって事だ。」

「…はい。」


『頭!持ってきました!』

さっき心夜さんに指図された男が何かを持って戻ってきた。

⏰:10/03/12 18:00 📱:SH003 🆔:T4hkIj2E


#72 [我輩は匿名である]
「すまないな。」

「いえ。」

「蓮、こっちに来い。」


「?」

心夜さんに呼ばれた。
行ってみると…

「肉?」

⏰:10/03/12 18:01 📱:SH003 🆔:T4hkIj2E


#73 [我輩は匿名である]
「食え。」

「え…でも。」

「………。」

心夜さんは何も言わず俺をじっと見ている。
何か企みでもあるのか…?

「…いただきます。」

俺は箸を握って肉を口に入れた。

⏰:10/03/12 18:01 📱:SH003 🆔:T4hkIj2E


#74 [我輩は匿名である]
…変わった味…食べた事がない味だ。


「…あの、この肉って、な


『人間だ。』





………………え…。」

⏰:10/03/12 18:02 📱:SH003 🆔:T4hkIj2E


#75 [我輩は匿名である]
おもしろい(´・ω・`)

⏰:10/03/15 00:43 📱:F01A 🆔:J8dtr8iA


#76 [まあ]
いつでもいいので書いてください
楽しみにしてます

⏰:10/03/17 18:26 📱:W61SH 🆔:lRMqksdw


#77 [ぽん]
あげあーげ

⏰:10/03/17 21:47 📱:N02A 🆔:TyrcDtTA


#78 [我輩は匿名である]
>>75-77

ありがとうございます。
また何かありましたら感想板の方にお願いします。

⏰:10/03/18 22:58 📱:SH003 🆔:vSL/sENY


#79 [我輩は匿名である]
>>74

「に…んげん?」

「…そうだ、まだ食え。」


こいつら…狂ってる。
俺の頭の中がグチャグチャに歪んだ。

「蓮」

肩に手を置かれ名前を呼ばれる。

⏰:10/03/18 22:59 📱:SH003 🆔:vSL/sENY


#80 [我輩は匿名である]
「触るな!」

バッと体を離し距離をとった。

皆違う生物に見える。
幻…覚……か?

「ーーーッ!!!!」

俺は両手で両目を塞ぎ、体を丸め込んだ。

⏰:10/03/18 23:00 📱:SH003 🆔:vSL/sENY


#81 [我輩は匿名である]
俺は数時間前、肉親を殺した。

そして何の目的もなく道を歩いていた。

途中力尽きてそのまま倒れ込んだ。

気がついたら見知らぬ場所に居て横に見知らぬ男が居た。

男にナイフを人質に取られ今までの経路を聞かれ話した。

そして表の世界では生きられないと宣告され裏の世界で生きたいかと聞かれた。

俺は生きたい、と答えた。

男はどこかに行き少し経って手に熱を帯びている鉄の棒を持ってきた。

すると突然男に鳩尾を殴られ腕に鉄の棒を押し付けられた。

⏰:10/03/18 23:01 📱:SH003 🆔:vSL/sENY


#82 [我輩は匿名である]
しばらく呆然としていると男が大勢の人を連れてきた。

自己紹介をした。

男が他の男に何かを指図した。


すると白髪の男に声を掛けられくだらない話を聞かされ男が良い人だと知った。

男に指図された男が何かを持って戻ってきた。

⏰:10/03/18 23:01 📱:SH003 🆔:vSL/sENY


#83 [我輩は匿名である]
男に呼ばれた。

男の所に行った。

男は皿を持っていて肉があった。

食べろと言われた。

食べた。

変わった、食べた事が無い味がした。

何肉か聞いた。

男は『人間』の肉と言った。

⏰:10/03/18 23:02 📱:SH003 🆔:vSL/sENY


#84 [我輩は匿名である]
-




走馬灯の如く頭に今までの経路が……
全部…夢だったら…
どこかの誰かが作った物語だったらいいのに…




-

⏰:10/03/18 23:02 📱:SH003 🆔:vSL/sENY


#85 [我輩は匿名である]
人間の肉と知ってから口の中が気持ち悪くなってきた。

胃がじんわりと熱く、俺の胸を苦しめた。

「…うっ…ぅ…。」

俺は…なんで生きたいなんて言ったんだろう。

共食いなんて汚らわしい下等の生き物がすることだ。

⏰:10/03/18 23:03 📱:SH003 🆔:vSL/sENY


#86 [我輩は匿名である]
…やっぱり裏の世界なんて碌なものじゃなかったな。

「………ナイフを…」

「?」

「ナイフを返してください。
…約束でしょう?
話したら返してくれるって…。」


「………。」

心夜さんは素直にナイフを返してくれた。

⏰:10/03/18 23:03 📱:SH003 🆔:vSL/sENY


#87 [我輩は匿名である]
「……………。」

俺は左手でナイフを握りしめ覚悟を決めた。

右腕の…身に焼き刻まれた、焼き印を切り落とす覚悟を。


例えこいつらに数分後殺されても、こいつらの仲間と言う証は消してやる…と俺の変なプライドがあった。

すうっと酸素を軽く吸い込んで、ナイフを右腕に振り落とした。

⏰:10/03/18 23:04 📱:SH003 🆔:vSL/sENY


#88 [。゚+ゆきな+゚。]
コメント失礼します

ヤバイです!!!マヂではまりました頑張ってください

⏰:10/03/19 00:16 📱:SH904i 🆔:VMeJ9Dpc


#89 [奈々]
書いて下さい
まぢ好きです

⏰:10/03/20 12:31 📱:P01A 🆔:☆☆☆


#90 [我輩は匿名である]
>>88-89

嬉しいお言葉ありがとうございます。
頑張ります。

⏰:10/03/23 17:07 📱:SH003 🆔:f38jXaTg


#91 [我輩は匿名である]
>>87

「…っ!」

ナイフの鋭い刃が腕に少し食い込んだ所で首に痺れる様な違和感が来た。

…また殴られたんだ。痛い。

意識が朦朧とする。
…今日で何回…目…


『ゴッ…』

⏰:10/03/23 17:08 📱:SH003 🆔:f38jXaTg


#92 [我輩は匿名である]
―――――
――――
――



「……ん…。」

目が覚めた。
天井は灰色じゃない…真っ白。


………それに…
額に湿って、生温くて柔らかい感触が何度も触れている気がする…

⏰:10/03/23 17:08 📱:SH003 🆔:f38jXaTg


#93 [我輩は匿名である]
「あ、目が覚めた?」


「!?」

突然目の前に顔が出てきた。

「白髪…さん?」

だらんと白い髪が垂れて俺の顔に付こうとしている。

「俺の名前覚えててくれた?
嬉しー。」


…にっこり大きな目を細めて笑う白髪さん。
あだ名が白髪だったら忘れられないと思う。

⏰:10/03/23 17:09 📱:SH003 🆔:f38jXaTg


#94 [我輩は匿名である]
「…で、何やって…っ!!!!」

体を起こすと額に痛みが走った。


「あー駄目だよ動いちゃ。
おでこ切れてるんだから。」


「え?」

⏰:10/03/23 17:09 📱:SH003 🆔:f38jXaTg


#95 [我輩は匿名である]
「蓮、ナイフで右腕の焼き印を切り落とそうとしただろ?

だから心夜さんがとっさに蓮の首を殴って気絶させた訳。

凄いよな心夜さん、的確に気絶する所を狙って。

それで…蓮はそのままコンクリートの床に頭から突っ込んで落ちてた小石でおでこを…。
面白かったぜ…ゴッ、って凄い音が…あははは!」

⏰:10/03/23 17:10 📱:SH003 🆔:f38jXaTg


#96 [我輩は匿名である]
…笑い事じゃないだろ。

「二つ聞きますが…。」

「ん?」

「此処は?」

「あー俺の部屋。」

「…随分とシンプルですね。」


白髪さんの部屋には大型の液晶テレビと冷蔵庫とクローゼット、それと俺が今座っているベッドしか無かった。

⏰:10/03/23 17:10 📱:SH003 🆔:f38jXaTg


#97 [我輩は匿名である]
「そうか?
…で、もう一つは?」

「…額が濡れてるような気がするんですけど、さっき俺が寝てる時に何かしたんですか?」

「あー気付いてた?
消毒だよ消毒。」

「…消毒?」

「俺が蓮のおでこを舐めて消毒してやったって事。」

⏰:10/03/23 17:11 📱:SH003 🆔:f38jXaTg


#98 [我輩は匿名である]
ぞわっと鳥肌が立ち、俺は後退りをして白髪さんと距離をとった。

「なんで離れる?」

「なんでって…。」


普通だったら引くだろ。
…この人が虐められてた訳が分かる気がする。
顔は整ってるし、背も高く体はすらっとしていて外見で悪い所は見当たらない。

多分中身で虐められていたんだろう。

⏰:10/03/23 17:11 📱:SH003 🆔:f38jXaTg


#99 [我輩は匿名である]
「…言っとくけど俺、ゲイって訳じゃないからな。
蓮のおでこが真っ赤に腫れて血が少し出てて痛そうだったから。」


……………だからって…。

「…そうですか。」

腑に落ちない。

⏰:10/03/23 17:12 📱:SH003 🆔:f38jXaTg


#100 [我輩は匿名である]
「もう起きれるだろ?
お前の部屋を案内する。」

「え?」

「…今からお前の部屋を案内するって言ってんの。」


「…いや、俺もう出ていきますから。」

「そんな事したら心夜さん、地の果てまでお前を追いかけると思うぜ。」

⏰:10/03/23 17:12 📱:SH003 🆔:f38jXaTg


#101 [我輩は匿名である]
「…右腕の焼き印は切り落とします。
此処の事は誰にも言いませんから俺の事は忘れてください。」


「…駄目だ。
お前はもう此処に足を踏み入れ俺達の仲間になった。
俺だって人間の肉を食った時はお前みたいになったさ。」


「…失望しましたか?」


「それは勿論。
とりあえずこんな裏社会でもまともな生活がしたいって思った。」

⏰:10/03/23 17:13 📱:SH003 🆔:f38jXaTg


#102 [我輩は匿名である]
あげ!
更新まってます^^

⏰:10/03/25 19:34 📱:SH904i 🆔:vbzr6kkI


#103 [我輩は匿名である]
あげ 

⏰:10/03/28 03:17 📱:W61SH 🆔:☆☆☆


#104 [我輩は匿名である]
あげ  

⏰:10/04/05 10:08 📱:W61SH 🆔:☆☆☆


#105 [我輩は匿名である]
あげ 

⏰:10/04/10 09:30 📱:W61SH 🆔:☆☆☆


#106 [聖樹]
あげあげ

⏰:10/04/18 00:01 📱:P01A 🆔:IowG6pZA


#107 [我輩は匿名である]
あげ 

⏰:10/05/19 15:00 📱:W61SH 🆔:JsCalgKY


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