記憶を売る本屋さん
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#399 [我輩は匿名である]
>>397さん
いつもコメントありがとうございます


存分に気になって下さい


笑
>>398さん
初コメントありがとうございます


続きは少々お待ち下さい


:10/04/08 09:47
:N08A3
:SlgCFoG2
#400 [我輩は匿名である]
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:10/04/08 12:30
:SH904i
:☆☆☆
#401 [我輩は匿名である]
直人は「うわぁぁぁぁ!」と叫びながら、手にあった本を壁に投げつけた。
何もしていないのに、息が切れ、汗をびっしょりかいている。
「(な…何だよ…今の…)」
そう思った直後、急に激しい吐き気に襲われた。
口を押さえてトイレに駆け込む。
幸い、呼吸を整えていると吐き気はおさまってきた。
しかし、直人はまだ、何が起こったのか理解できない。
「(…あれ…俺が…違う……要が…はねられたって事か…?)」
5分ほどトイレに閉じこもった後、直人はフラフラと部屋に戻る。
:10/04/08 19:10
:N08A3
:SlgCFoG2
#402 [我輩は匿名である]
部屋に入り、ドアを閉めたところで、足の力が抜けてしまった。
ドアにもたれ、茫然とする。
足元に、あの本が落ちている。
直人は這うようにそれに近づき、恐る恐るもう1度手にしてみる。
全身が震えている。まるで「開くな」と言っているように。
しかし、直人はそれを振り切って、それをゆっくりと開いた。
:10/04/08 19:11
:N08A3
:SlgCFoG2
#403 [我輩は匿名である]
『5月19日
長月要は石川晶と話し合う事にした。
2人は互いの言い分をぶつけ合ったが、途中で石川晶が逃げ出した。
長月要は後を追ったが、石川晶が信号を無視し、横断歩道に飛び出した。
走行中だったトラックがブレーキをかけたが間に合わず、
彼女をかばった長月要がはねられ、路面に全身を強打した。
特に強く頭を打ちつけており、約7分後に救急車が到着したが、ほぼ即死だった。』
:10/04/08 19:11
:N08A3
:SlgCFoG2
#404 [我輩は匿名である]
それはもう、最後のページだった。
直人は凍りつく。
「……即死……?」
手から本が滑り落ちる。
長月要は死んだ。晶をかばって。
そんな…。声に出したつもりだが、出なかった。
『即死だった』
その言葉だけが、頭の中でぐるぐる回る。
「う…嘘…だろ…」
直人は無理やり声を押し出す。
:10/04/08 19:12
:N08A3
:SlgCFoG2
#405 [我輩は匿名である]
「俺は…」
違う。直人は考えを振り切るように首を振る。
「(…あれは…俺じゃない…俺じゃない…!
俺は…ちゃんと生きてるだろ…?
死んだのはあいつだ…長月要だろ…)」
何度も自分に言い聞かせる。
しかし、言い聞かせる度に、どんどん複雑な気分になっていく。
:10/04/08 19:12
:N08A3
:SlgCFoG2
#406 [我輩は匿名である]
怖かった。今でも鳥肌がおさまらないほど。
自分に近づいてくる猛スピードのトラック。
耳をつんざくようなブレーキの音。
忘れようと思っても忘れられない。
自分に起こった事にしか思えず、それが余計に直人の頭の中をかき乱す。
「(違う…違う…!
あれは…俺じゃない…!
…俺じゃないのに…)」
直人は1日中、立ち上がる事すらできずに、ただボーッと座り込んでいた。
:10/04/08 19:13
:N08A3
:SlgCFoG2
#407 [我輩は匿名である]
次の日。
昨日の晩は一睡も出来ず、直人の目の下に薄くくまが出来ていた。
1日経っても、まだ何も考えられない。
薫はまだ入院中のため欠席だが、その上飛鳥まで休みだった。
相談できる人が誰もいない。
直人は机で1人、頭を抱える。
朝礼で、金曜日の階段での事故について担任から話があったが、
今の直人の耳に入るはずもない。
時間が経つのが異様に早く、気が付けば下校時刻になっていた。
:10/04/08 22:48
:N08A3
:SlgCFoG2
#408 [我輩は匿名である]
弁当を食べたかどうかも覚えていないが、弁当箱が軽くなっているのを見ると、無意識に食べたのだろう。
直人は暗い顔で、何気なく携帯電話を取り出してみる。
ちょうど、メールが1通届いている。
メールは薫からだった。
『明日退院出来るってヽ(´▽`)/
でもまだ一応自宅安静らしい…。
暇だから時間があったら遊びに来い。』
「(……こんな時にふざけた顔文字送って来やがって…)」
直人は心の底からイラッとした。
:10/04/08 22:49
:N08A3
:SlgCFoG2
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