記憶を売る本屋さん
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#419 [我輩は匿名である]
「…明日、薫が退院するのは知ってる?」
響子は、一見あまり関係ないような話をした。
直人は「あぁ」と頷く。
「だったら、退院してから、薫に話を聞きに行ってみて。
もしかしたら、見つかるかもしれないよ。本をもらった理由が」
響子は笑って言った。
「…あの子何でも知ってるね」
奏子は「すごいわ…」とため息をつく。
:10/04/08 22:53
:N08A3
:SlgCFoG2
#420 [我輩は匿名である]
「…そういえば、いつから名前で呼ぶようになったわけ?」
「一昨日から♪」
響子はのろけて、満面の笑みを浮かべて答える。
「告られたの?てか、前からそーゆー雰囲気だったけど」
「んー、そうでもないけど…。むしろ私が告った感じ?」
「…え…?」
奏子は「何で?」という目で響子を見る。
「というか、私が傍にいないと淋しがるんだもん。
月城薫という男は」
「なんだそりゃ…」
笑顔で言い切った響子に呆れて、奏子はもう1度ため息を吐いた。
:10/04/08 22:54
:N08A3
:SlgCFoG2
#421 [我輩は匿名である]
直人もフッと小さく笑う。
「何かわかんねぇけど、元気出た。ありがとな」
「どーいたしまして」
「お前じゃねーし」
「はぁ?」
直人と奏子が、しょうもない言い合いを始める。
「…なんかお似合いだね、2人とも」
「似合ってない!!」
直人と奏子は声を揃えて否定する。
「(絶対お似合いだと思うけどなぁ…)」
響子はこの間の薫と同じ事を思いながら、2人の様子を眺めていた。
:10/04/08 22:54
:N08A3
:SlgCFoG2
#422 [ま]
ふむふむ。
ひかれるときとか想像しただけで怖い(´・ω・`)
更新ありがとう(´・ω・`)♪♪
めっちゃ楽しみに1日何回も確かめるで!(笑)
:10/04/08 23:51
:P04A
:D8BvOrpE
#423 [ちい]
:10/04/09 08:21
:F905i
:3LqOdeFo
#424 [我輩は匿名である]
>>422さん
そんなに


笑
じゃあ頑張って1日何回も更新するわ


笑
>>423さん
アンカーありがとうございます


:10/04/09 08:46
:N08A3
:D1zW908U
#425 [我輩は匿名である]
「でもさぁ、何でいきなり告ったの?」
3人で帰っていると、奏子がふと、響子にそう尋ねた。
響子は「え…」と口ごもる。
「それ、俺も気になる。告るのは絶対薫の方だと思ってたのに」
直人も便乗してみる。
「…私が急にワガママ言ったの。
“長谷部今日子”じゃなくて、“香月響子”として見てほしい…って」
「…どゆ事…?」
奏子は理解できず、頭を抱える。
:10/04/09 08:50
:N08A3
:D1zW908U
#426 [我輩は匿名である]
「薫はあの時、『俺が好きなのは長谷部今日子だけだ』って言ったでしょ?
…後から考えたら、何か悔しくなってきてね。
…私も最初は、霜月優也で頭がいっぱいだった。
でもね、過去の記憶がなくても、前世で関わりがなかったとしても、
私はきっといつか、月城薫を好きになったんじゃないかって思って…」
「言っちゃ悪いけど…薫はそれはなかったと思うぞ」
直人はあっさり断る。
あまりにもデリカシーのない直人に、奏子が頭をたたく。
「いてぇなぁ!」
「女心がわかんないバカは黙ってな」
:10/04/09 08:51
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:D1zW908U
#427 [我輩は匿名である]
「いいよ、私もわかってたから」
響子は笑って言う。
「だから薫に言ってやったの。
『私が長谷部今日子を越える女になって、私の事しか考えられないようにしてやる』って」
「お前ってそんなに男前なキャラだっけ…?」
「男前とか言わないの」
「まぁ真の男前はお前だけどな。男前っつーか、男?」
「女だよ。あんたどこ見てんの?」
「お前なんか見てねーよ」
2人はまた、言い合いを始めてしまった。
懲りない2人に、響子は横で1人、ため息を吐いた。
:10/04/09 08:51
:N08A3
:D1zW908U
#428 [我輩は匿名である]
家に帰り、直人は大きくため息を吐く。
「(…1人になっちまったなぁ…)」
事情を知る人がいてくれないと、気分が落ち込んで仕方がない。
誰かと話して騒いでいる方が、気が紛れてちょうど良かったのに。
直人は黙って靴を脱ぎ、「ただいま」の声もなしに部屋に入る。
それを、違う部屋の角から母と妹が見つめていた。
:10/04/09 12:33
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:D1zW908U
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