浮 き 世 の 諸 事 情 。
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#21 [笹]
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あたしが
向き合わなきゃいけないのは‥
「壱助さん‥」
「随分と‥
長話で、いらっしゃる」
鋭い視線
何度目をそらしてきただろう
:10/03/29 00:20
:D905i
:mvSjpDFg
#22 [笹]
敷かれた布団の色が霞む
そこに布団にも入らずに
胡座をかいて
飲みかけのお酒
‥飲みきらないなんて珍しい
「今夜は冷えます、よ
早く床に
‥ついたらどうですかい?」
:10/03/29 00:21
:D905i
:mvSjpDFg
#23 [笹]
「‥壱助さん
あたしの‥布団は?」
まさか同じ布団だなんて‥
「此処、ですよ」
ひらり捲って隣をぽんと叩く
壱助さんが
あたしを襲うなんてのは
考えられないけれど
:10/03/29 00:21
:D905i
:mvSjpDFg
#24 [笹]
喰われそう‥
「嫌なら‥其処で」
美しい指が示した固そうな畳
あぁ‥意地悪
渋々隣に潜り込む
ひんやり冷たい感覚が
体を包み込む
どことなく苦しくて
:10/03/29 00:22
:D905i
:mvSjpDFg
#25 [笹]
隣に寝そべる美しき個体
気を使ってるのか
あたしが嫌なのか
色っぽい背を向けて
冷たい手をさすって
温もりを求めれば
擦れあう音が響き渡る
青白い月の光が胸を締め付けた
:10/03/29 00:22
:D905i
:mvSjpDFg
#26 [笹]
「壱助さん‥あたし、」
見えない背中に問いかけて
返事のない空間に目を瞑る
向き合わなきゃいけない人
もう逃げちゃいけない
逃げるのはやめだ
:10/03/29 00:23
:D905i
:mvSjpDFg
#27 [笹]
辛くてもいい
苦しくてもいいんだ
自分に素直になれば
怖くなんかないよね、倫次
呼吸を整える
何度も何度も息を吸って
握りしめた手に力を込める
:10/03/29 00:23
:D905i
:mvSjpDFg
#28 [笹]
「壱助さん‥
もう、寝ちゃいましたか?」
返事がなければ明日にしよう
「香夜さん‥」
いつもの調子の低い声が
此方に向いて
背後から染み渡る温もり
:10/03/29 00:24
:D905i
:mvSjpDFg
#29 [笹]
ぎゅうっと背中を抱きしめられて
結局壱助さんには適わない
また、踊らされて終わってしまう
「‥どうしたんですか?」
「いえ‥冷えるもんで、ね」
:10/03/29 00:24
:D905i
:mvSjpDFg
#30 [笹]
期待なんかしちゃいないのに
心のどこかで残念がって
どこまでもあたしは情けない
だけど幸せ
‥素直になったら軽くなった
「香夜さん‥」
今になって気づく
気持ちの大きさ
:10/03/29 00:24
:D905i
:mvSjpDFg
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