記憶を売る本屋 2
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#461 [我輩は匿名である]
「(何だよこいつー)」

「何だよこいつーって思っただろ」

「(…やっぱわかんのか)」

「わかるんだってば」

「(じゃあいちいち喋らなくていいんだな)」

「そうだね。喋りたかったら喋っていいけど」

「(いいよ、変な奴だと思われるし)」

直人は机に肘をつく。

「でもさぁ、お前がどうこうする事じゃないんじゃないか?」

⏰:10/07/22 08:58 📱:N08A3 🆔:wAtNqTXQ


#462 [我輩は匿名である]
悩む彼に、声が言う。

「(…でも神崎は、今までまともに友達出来た事もないし、

だからもちろん、どうすれば仲直り出来るのかもよく知らないし…)」

「それはそうだけど…」

声は、飛鳥の事もよく知っているようだった。

「でもお前が何でもしてやれば、あの子が何も出来ない子になるんじゃないか?」

声が言う事は正しかった。

直人は少し、何も考えずに黙り込む。

⏰:10/07/22 08:59 📱:N08A3 🆔:wAtNqTXQ


#463 [我輩は匿名である]
「(お前誰だか知らねぇけど、俺の考えてること、全部わかっちゃうのか?)」

「聞いてほしくなかったら聞かないよ」

「(じゃあしばらく聞かないでくれるか?)」

「いいよ」

声は快く言って、それ以降何も言わなくなった。

本当かどうかわからなかったが、直人はまた考え始めた。

「(確かに…俺が世話焼く事じゃねぇのかもなぁ…。

自分の事、何でも自分で解決できないと、晶みたいになっちまうかもしれねぇし…)」

自然と、「うーん…」と声が漏れる。

⏰:10/07/22 08:59 📱:N08A3 🆔:wAtNqTXQ


#464 [我輩は匿名である]
「(……しばらくは、様子を見た方がいいかな…?)」

何だかモヤモヤするが、これも飛鳥の為だ。

直人はあまり腑に落ちない顔で、自分に言い聞かせた。

「(…おい、幽霊)」

気持ちに一区切りつけて、直人は声に呼びかける。

「俺の事?」

声はすぐに答えた。

「(お前以外に誰がいるんだよ)」

「…まぁ、幽霊って言われると否定は出来ないけど」

⏰:10/07/22 08:59 📱:N08A3 🆔:wAtNqTXQ


#465 [我輩は匿名である]
“幽霊”と言われるのが気に食わないのか、声は言葉を濁す。

「考え事終わったの?」

「(あぁ。しばらくは様子見にした)」

「そっか。それがいいよ」

「(…で、改めて聞くけど、お前だれ?)」

直人はストレートに声に尋ねた。

「…直人、本当鈍感だよな」

「(うっせぇな、どいつもこいつも鈍感鈍感って)」

直人は黒板を見ながらブスッとする。

⏰:10/07/22 09:00 📱:N08A3 🆔:wAtNqTXQ


#466 [我輩は匿名である]
あげ
続き読みたいです

⏰:10/08/01 10:29 📱:S001 🆔:9MLNrBi6


#467 [我輩は匿名である]
 age!

⏰:10/08/05 00:44 📱:auKC3X 🆔:☆☆☆


#468 [我輩は匿名である]
めっちゃ好きなんであげます

⏰:10/08/25 00:08 📱:F02A 🆔:Vnr3JSc6


#469 [我輩は匿名である]
続きお願いします!

⏰:10/09/08 19:44 📱:SH01B 🆔:yaC7Z24Q


#470 [我輩は匿名である]
とってもお待たせして本当に申し訳ありません
待っていてくださる方がたくさんいらっしゃって、感激です…(ノд<。)゜。

ちょっとずつしか進めれませんが、温かく見守ってもらえれば幸いです

⏰:10/10/21 19:04 📱:N08A3 🆔:yJnmi4cE


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