もぅえぇわ!
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#55 [だーいし]
『ゴメン、あの、授業ちゃんと受けたほうがいいよ。』
キヨシがコソコソとヒロシに話しかけた。
『何言うてんねん。オレは真面目に授業受けてるやんけ!』
『肩肘ついてかい?』
『これは〜その〜こうしたら落ち着くねん!』
『そうかい、てっきり学生服の内ポケットにいれてある携帯型ラジオのイヤホンを腕に通して肩肘ついてるフリして聞いてるのかと思ったよ。』
『げっ!いつから気ぃ付いてた!?』
:11/12/07 03:24
:S003
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#56 [だーいし]
『みんなは騙せても聞こえるんだよね、隣の席だから音が。』
『あちゃ〜。でもまぁ見逃して!今日「漫才アワード」の発表やねん!開催地が大阪やからテレビでやってへんねん!だからこうやってラジオでやな〜まっお前に迷惑かけてないからええやん。』
『聞こえてくるんだよ!気になるんだよ!』
『分かった分かった!ボリューム下げるから〜』
『そういう問題じゃないんだよ!その光景が目に入って気が散るんだよ!』
『そんなん見ぃひんかったらええやんけ!』
『おい。』
『入るんだよ!視野に!いいかい人間の視野っていうのは…』
『あぁまてまて新人賞の発表やから』
『おい。』
:11/12/07 03:39
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#57 [だーいし]
『さっきからおいおいうるさいねん!聞こえへんやろ!』
『僕はそんな事行っていない!』
『お―――い!!!!』
バシッ!!!!
『お前ら放課後生徒指導室にこいっ!!』
竹刀を床に降り下ろし、東野が2人に言い放った。
:11/12/07 03:44
:S003
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#58 [だーいし]
放課後
東野からこっぴどく叱られた2人は罰として黙々と校庭の草むしりをしていた。
『あのさ、僕帰っていい?』
『何言うてんねん!このバケツいっぱいにするまで帰られへんねんて!まだ、半分も行ってないで…』
『僕、塾が…あもう無理だ!サボる事になったよ!初めてね!もともと君があんな事しなかったらね!』
『もぅえぇやんけ〜そんなん言うてもしゃーないやん!』
『ったく。早く終わらそう。』
『せやな。』
:11/12/07 04:06
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#59 [だーいし]
草むしりをして2時間。
辺りはすっかり夜になっていた。
バケツの中の草はあと少しでうまりそうだった。
『いよいよ明日だな。』
『ん、何がやねん。』
『「何がやねん。」って。テストの返却日、明日だよ。』
『あぁ〜。』
『絶対負けないから。』
『もちろん、オレもやで!』
『あの、もし僕が負けたら…』
『おぉー!!やってるねー!』
2人に歩み寄ってきたのはマヤだった。
:11/12/07 04:24
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#60 [だーいし]
『なんだマヤか。何しにきたんだ!?』
『何その言い方〜!せっかく差し入れ持ってきたのに〜』
『おぉ!マヤちゃん!気が利くね〜なんで分かったんや?』
『友達が言っててさ。』
マヤは2人に差し入れのおにぎりを渡しながら言った。
『てかさ!こんなに遅くまで、学校にいるのって初めてだよね!』
『あぁ、確かにな。僕は絶対にこの時間は塾だからね。』
『ヒロシ君は大阪の時、あった?こんな時間まで学校にいたこと?』
『ぁあま、まぁな。。』
『ん?何?』
:11/12/07 04:33
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#61 [だーいし]
『とにかく、僕は失礼するよ!草むしりはこんなもんでいいだろ。』
2人に割り入るようにキヨシが言った。
『あぁ、すまんな。ありがと。』
『じゃあ、私も帰るね!』
『あぁ、すまんな!おにぎりありがと。』
『ヒロシ君、明日絶対負けないからね!』
『おぅ!ほなな!』
2人は帰っていった。
ヒロシはおにぎりを頬張りながら星を見上げていた。
暫くして、重い腰をあげ学校を去った。
:11/12/07 04:40
:S003
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#62 [だーいし]
次の日
運命のテスト返却日
帰りのHRで全て返却される
『はい、じゃあテスト返すぞー。』
『えぇーーー!!』
松本の発言に台本通りのリアクションをするクラス一同。
『と、その前にだな、このクラスにとても優秀な人がいました!』
これまた台本通りにざわつくクラス一同
『えぇー、なんと5教科全て満点500点満点が出ました!』
一層ざわつくクラス一同
:11/12/07 08:07
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#63 [だーいし]
『鈴木君じゃない?』
『多分鈴木だろ?』
『恐らくそうだろ。』
口々に呟くクラス一同。
『はーい!静かに!静かにしろーっ。はい、じゃあ発表するぞ!!…………、はいっ鈴木ぃ!』
おぉーっと驚きと共に『やっぱりな』という声もちらほら聞こえた。
『鈴木、おめでとう。』
松本の賛辞にキヨシは立ち上がって
『ありがとうございます。』
と一礼した。
:11/12/07 08:16
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#64 [だーいし]
拍手に包まれた教室内
キヨシはみんなに挨拶をするかのように礼を続けた。
どや顔でヒロシの方を見たが、ヒロシは窓の外を見ていた。
『はい、おめでとうな鈴木。』
『ありがとうございます。』
キヨシは座りながらお礼を言った。
『えぇー……あと、小林!500点満点おめでとう。』
『え?』
拍手に包まれていた教室が一転、水が引くように静まりかえった。
:11/12/07 08:23
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