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#101 [亜夢]
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BBBB…
「亜夢ちゃん、おはよう。 もう来てる?」
「今エレベーター待ってますよ!!!」
「じゃあ今日はこなくていい。 響皐月クンのお客さんが君に会いたがってる…酔っぱらってるから少し面倒なんだよ。」
「あ…わかりました。」
どしたの?て顔で龍紀はアタシを見つめた。
タイミングよくエレベーターが1階に到着する。
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:10/05/23 23:22
:F02B
:UUkC3.iQ
#102 [亜夢]
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「店長いわく、龍紀のお客さんが酔っぱらってきてて…アタシのこと聞いてくるみたいで…とりあえず帰りなっていわれた。」
到着したはずのエレベーターは2階へとあがっていく。
「やば…」
階段の脇のところに引っ張られて龍紀と隠れる。
背中に密着してるよ―///
チーン…
中からでてきたのは確か【あやの】ってお客さんだった。
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:10/05/23 23:26
:F02B
:UUkC3.iQ
#103 [亜夢]
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「朝日…アンタ情報はほんとなんでしょうね。」
携帯で話しながらエレベーターを降りてくる【あやの】。
「今日は欠勤みたいだけど―…アタシ、皐月の女があんなしけたbarの女だったら潰してやるんだからっ!!!
…絶対皐月に媚び売ったにきまってるわよ。 皐月みたいないい子は、ああゆう子受け止めちゃいそうだしね。」
ふんっと彼女はいった。
アタシそんな風にしたつもりなかったのに―…
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:10/05/23 23:29
:F02B
:UUkC3.iQ
#104 [亜夢]
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後ろからぬくもりが消えた。
と、振り向いてまた覗くと龍紀があやのさんの携帯を取り上げてた。
「朝日―…おまえそんなことまでして、俺を潰したいのか?」
優しい笑顔と声が消えてる。
「とりあえず明日ミーティングで話そうか。 じゃあな。」
「さ…皐月…」
「たまたま資料とりに店よったらこれか。」
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:10/05/23 23:32
:F02B
:UUkC3.iQ
#105 [亜夢]
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取り上げた携帯を彼女にかえす。
「じゃあな。」
「皐月っじゃあなって―…」
龍紀は彼女の腕を振り払う。
「爆弾したり、店に迷惑かけたり、そういうことする客は俺は要らない。」
龍紀はポケットから煙草をとって火をつける。
「俺…人のことを金と思えるほど人間腐ってないけど、普通にできないやつは死ぬほど嫌いだ。」
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:10/05/23 23:55
:F02B
:UUkC3.iQ
#106 [亜夢]
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あやのって女の人は泣いてそのまま走っていった。
確か彼女は龍紀の大事なお客さんだったはず…なのに―
「亜夢? もういいよ。」
アタシはきょろきょろしながら龍紀のそばによった。
「龍紀…大丈夫?」
「ん…」
少し苦笑する龍紀。
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:10/05/23 23:58
:F02B
:UUkC3.iQ
#107 [亜夢]
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「大丈夫♪俺には亜夢がいるからさっ☆」
困った顔から一瞬に可愛い笑顔にかわる龍紀。
「…告白がこのビルってのは嫌だから…仕事休みになったことだし、ご飯いこっか☆」
龍紀はしっかりアタシの手を握って駐車場にむかう。
「なに食べる?」
「なに食べる?」
ふたりで恋人みたいに時間を過ごす。
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:10/05/24 00:05
:F02B
:mV7d2WvI
#108 [亜夢]
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龍紀が連れてってくれたご飯屋さんは、綺麗で少し暗めの洒落たお店だった。
海辺の近くで、barカウンターから見える景色は夜でも最高だ。
「おなか空いたっしょ?何でも食べなさい☆」
すっとアタシの座ってる椅子に手を置く龍紀。 アタシは背中にその存在をかんじてドキドキする。
いまもたれ掛かったら…肩抱かれるのかな、とかいろいろ。 短い時間に考えてしまう。///
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:10/05/24 03:28
:F02B
:mV7d2WvI
#109 [亜夢]
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好きなものをお互い頼んで、アタシがワイン好きだからといって、白を一本空けてくれた。
ふたりで乾杯をする。
薄い照明で見える彼のまつげ、鼻、瞳、くちびる―…
いつからアタシはこんなに意識するようになんだろう。
やっぱりあのキスの日から?…
「ん、これ美味しいね。」
あーんして、といってくる龍紀の言うことをきいて口を開けるアタシって、なんだか自然だった。
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:10/05/24 03:31
:F02B
:mV7d2WvI
#110 [亜夢]
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「門限とかないの?」
「ないよ。 いつも朝まで仕事してるからぜんぜん。」
「…じゃあもうちょっとだけ、ゆっくりする?」
龍紀はグラスをまわしながら言う。
彼の癖だ。
「うん―…」///
「亜夢。 俺、好きだよ。 亜夢のこと…」
ドキン―…
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:10/05/24 03:34
:F02B
:mV7d2WvI
#111 [亜夢]
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「今すぐ自分の物にしたい。 ほんと、…会ったときからずっと、気になった。」
初めてアタシ達が会ったのは店じゃない。
たまたま、酒屋に行ってたアタシが戻ってくるときにエレベーターの前にいたのが【響皐月】だった。
エレベーターのなかで話しかけてきて「今度いくね☆」といわれてから同伴の待ち合わせでよく使われるようになった。
「俺は亜夢がホストを偏見してると思ってたから、正直こわかったよ。 亜夢を好きになることも。」
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:10/05/24 03:38
:F02B
:mV7d2WvI
#112 [亜夢]
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「でも―…もうどうしようもないんだ。 好きな気持ちを食い止める自信がない。」
男の人からの告白。
こんなに心臓がバクバクして、どうしようもないものなの?
「大事にする自信はあるよ。 でも―…仕事のことは理解してほしい…亜夢に理解してもらえたらそれが支えになる。」
透明にすきとおった白ワインをのどに通す。 ひんやりして思考回路をまともにしてくれる。
いまのアタシはパニックだ。
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:10/05/24 03:41
:F02B
:mV7d2WvI
#113 [亜夢]
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「つきあってくれないかな…?」
龍紀はアタシの手を握りしめて言った。
「―…」///
アタシは火照ってる。
たぶん答えは決まってるけどでてこないんだ。
「駄目?…」
肩を落とす龍紀。
「………さい。」
-
:10/05/24 03:44
:F02B
:mV7d2WvI
#114 [亜夢]
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###
ちょっとまって、俺…
今“ごめんなさい”って言われた?
最後の語尾しか聞こえなかった。
たぶん嫌々て今日もきてくれたんだろうし、彼氏いないとかいって、居たりするんだろうなあ…
聞き直したほうが余計傷つくかなあ…
「なんて?…」
「だ、大事にしてください…〜」///
え///
###
-
:10/05/24 03:47
:F02B
:mV7d2WvI
#115 [亜夢]
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大事にしてください、と言った瞬間、龍紀はポカーンと口を開けた。
ええと…///
「龍紀?」
名前を呼ぶだけでも恥ずかしい。
「亜夢、それっておまえの彼氏は…俺ってこと?」
首を縦に振る。
「俺らつきあったってこと?」
また同じように頷く。
-
:10/05/24 03:49
:F02B
:mV7d2WvI
#116 [亜夢]
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「うわっ…やば…」///
グラスに入ってた白ワインを飲み干す龍紀。
バーテンダーが空のボトルを持って、次の飲み物を聞く。
「あのさ、今俺が告白したらOKもらえたんだけど…」
「おお!!! おめでとうございます☆」
「お祝い事はやっぱシャンパンだね。」
子供みたいに顔をくしゃくしゃにして笑いかける龍紀がすごく可愛く思えた。
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:10/05/24 03:52
:F02B
:mV7d2WvI
#117 [亜夢]
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「じゃあこれからも宜しくってことで乾杯…☆」
散々スタッフに祝ってもらって乾杯を今ふたりっきりでしている。
「どうする?」
「えっ…」///
「俺、今日は亜夢を家に帰すつもりないんだけど…」
右手をアタシの左手に重ねる龍紀。
「ええと…」///
-
:10/05/24 03:55
:F02B
:mV7d2WvI
#118 [亜夢]
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「俺のもんにするってこと…」
耳元で囁く龍紀。
「あ…えと…」///
アタシ初めてだよ?と耳打ちすると、優しくすると返事をかえす龍紀。
繋いでた手をはなすと肩を抱き寄せて自分の右肩にアタシの頭をよせる。
心臓の音が聞こえそう。
「代行よんでもらえます?」
バーテンにそう声をかけると頬にキスされた。
-
:10/05/24 03:58
:F02B
:mV7d2WvI
#119 [亜夢]
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座席でもずっとアタシは龍紀と手を繋いでる。
キスもエッチも初めての人になるんだったら…重くないかな?
少し不安だった。
「ついたよ。」
車を駐車場までいれてもらって支払いをすると手を引っ張って、15階にある龍紀の玄関まできた。
エントレンスと外観からすでにいいマンションてのはわかったけれど。
-
:10/05/24 04:01
:F02B
:mV7d2WvI
#120 [亜夢]
:10/05/24 04:04
:F02B
:mV7d2WvI
#121 [亜夢]
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>>094-120***
玄関をあけると物凄く綺麗な景色がひろがった。
廊下からすぐみえるのはガラス張り。 15階からの景色…きらきらと輝くネオンや、夜中なのにオフィスビルの電気がまだついている。
「すごい―…」
「綺麗?気にいった?」
後ろからぎゅうっと抱きしめる龍紀。
-
:10/05/24 04:08
:F02B
:mV7d2WvI
#122 [亜夢]
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「たっ龍紀―…」///
驚いて振り向くと、すっと唇が重なる。
アタシは、ぎゅっと龍紀の腕のところを掴んだ。 背中はガラス張りにもたれかかる。
「亜夢…」
右手を腰のところに絡みつけ、左手で頭を優しく持ち、抱き寄せられる。
「亜夢、抱きしめたら折れちゃいそう…」
頭をなでなでされる。
気持ちいい―…
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:10/05/24 04:13
:F02B
:mV7d2WvI
#123 [亜夢]
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「明日講義は?」
「ん…お休みだよ…」
なら大丈夫だな、と言って龍紀は軽くアタシを抱き上げるとどこかに向かった。
ドアをあけると広がったのは、ひとりでは不十分すぎる空間。
クイーンサイズあるであろうベッドに優しく寝かされると、龍紀は自分が着ていたパーカーを素早く脱ぐとTシャツも脱ぎ捨てた。
「亜夢、抱いてもいい?」
耳元であつい吐息と共にそんな言葉をいわれる―///
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:10/05/24 04:16
:F02B
:mV7d2WvI
#124 [亜夢]
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「まっ…前も言ったけど、アタシ…キスもその…エッチも龍紀がはじめてだから…えと、そのお…」///
「ほんとに?…俺が最初の男で後悔しない?」
「龍紀がアタシでもいいなら…アタシは大丈夫。」
アタシは多分終始赤面だ。
「いいに決まってるじゃん。 俺はずっと亜夢とこうしたかった。」
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:10/05/24 04:20
:F02B
:mV7d2WvI
#125 [亜夢]
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寝転がってるアタシに多い被さるように龍紀が唇を重ねてくる。
「…龍紀、電気とかって…」
「俺は亜夢をみたいけど、恥ずかしいなら切ろうか?」
もちろん頷く。
裸をみて嫌いになられたら困るもん。
「亜夢…」
耳元を触りながら唇と唇がふれあう。
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:10/05/24 05:41
:F02B
:mV7d2WvI
#126 [亜夢]
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何度キスを交わしただろう…
唇をあわせながら、優しく胸を触る彼の手。 そこから服が脱がされてって、くすぐったいけれどお互い下着だけになった。
変な気分―…
キスすればするほど、もっとほしくなる、彼のことを。
「亜夢、すごっ…」
パンツに手をのばした龍紀は言った。 火が口からでるほど恥ずかしい。 でもキスをされると絡みつく体と体―…
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:10/05/24 05:44
:F02B
:mV7d2WvI
#127 [亜夢]
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ブラのホックを外される。
アタシは思わず両手で乳房を隠すけど、駄目だよ、と両手を剥がされて大きな手が代わりに包みこんでくる。
「やだっ…はずかしっ…」
アタシは手で顔を隠す。
「亜夢お願い…そのかわいい顔は見せて。」
熱い息をはきなから、龍紀の舌はアタシのすべてを這う。
「あっ…」///
-
:10/05/24 05:48
:F02B
:mV7d2WvI
#128 [亜夢]
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「…―」///
キスを何度も重ね、体中を味わわれ、何度も好きといわれ、
アタシは龍紀と初体験をした。
それは痛かったけれど、龍紀が優しくしてくれたのと、何度も愛撫してくれたからか、そんなに緊張もせずに結ばれた。
アタシは龍紀の腕に絡みつくようにして眠りについた。
ふたりとも裸のままで。
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:10/05/24 05:51
:F02B
:mV7d2WvI
#129 [亜夢]
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周りの子が言ってたのを思い出す。
体の関係になった瞬間に、相手のことをもっと独占したくなるって。 もっと相手が欲しくなるって。
そうかもしれない。
今龍紀がものすごく近くに感じる。
「ん…」
寝ぼけたまま、龍紀はごろっと転がるとアタシをぎゅうっと抱きしめた。
「あ―…む…」
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:10/05/24 05:54
:F02B
:mV7d2WvI
#130 [亜夢]
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ふたりが起きたのは昼すぎだった。
「おはよ…」
アタシはふにゃふにゃ言いながら、龍紀の胸元に飛び込む。
「亜夢…だめ…」///
男の子なんだから、ね?という龍紀。
「朝はたっちゃってるんだから…したくなるだろっ―」
龍紀はアタシの上に乗っかっていった。
ああ、そゆこと。 ///
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:10/05/24 05:57
:F02B
:mV7d2WvI
#131 [亜夢]
:10/05/24 05:59
:F02B
:mV7d2WvI
#132 [亜夢]
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昼に起きたのに、何度も愛しあって、お話して―…てしていると勝手に時間がすぎた。
「龍紀、そろそろ準備しなきゃじゃないの?」
「まだ大丈夫…どっかご飯でも食べにいこっか〜☆」
龍紀はキーと財布だけ持つとグラサンをかけて、行こうといった。
「アタシすっぴん…」
「これ貸しといたげる♪むしろあげる。」
ずっと欲しかったでかサングラス。
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:10/05/24 11:59
:F02B
:mV7d2WvI
#133 [亜夢]
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「…!!! 龍紀、だめだよ。 こんな高価なものいただけないよっ…」
結構いい値段するブランドだ。
「だってつけないもん。 俺のために使ってよ。 俺のもの、使うのはいや?」
龍紀はそういうとこやっぱりホストだ。
「ありがと…」
素直にお礼を言うと手を繋いで外にでた。
「うわっ…雨ふってる。」
ふたりでひとつの傘に入ってコンビニまで走る。
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:10/05/24 12:02
:F02B
:mV7d2WvI
#134 [亜夢]
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「あそこの喫茶店でランチするかっ!!!」
もう夕方。
でも寝起きでそんなにがっつり食べれるわけでもなく、そんなこんなでマンションの目の前にあるカフェでご飯。
「でも亜夢、化粧しててもスッピンでもかわいいんだけど…」///
龍紀はアイスコーヒーを飲みながら言う。
「やっぱり変わるよっ…」
「ささっとご飯食べて家送るよ。 出勤だろ?」
あ―…!!!
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:10/05/24 12:05
:F02B
:mV7d2WvI
#135 [亜夢]
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すっかり自分のこと忘れてしまってた。
あぶないあぶない…
「龍紀はしっかりしてるよね。 安心するよ…」
とため息をついて自分の情けなさを自覚する。
「おまえの面倒は俺がみるから大丈夫♪…てか実家出れるなら一緒に住もう?」
―…ドキン。
初キスで初体験、ちゃんとした初彼氏と初☆同棲てやつですかっ?!!!
展開はやくないっ?
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:10/05/24 12:08
:F02B
:mV7d2WvI
#136 [亜夢]
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「まあ…俺はいつでも一緒に住めるから、心と…体の準備できたらおいで?」
毎日こんな日が続くと思うと、体はもちそうにない。
「わかったよ…」///
アタシは頷いてサンドウィッチをほうばる。
「まだ余裕はあるから、急がなくていいんだよ。」
2つ上の男性てこんなに落ち着いてて、出来る人で優しいんだろうか?
アタシはある意味、龍紀のことを不思議におもえた。
-
:10/05/25 03:36
:F02B
:/lfQaG8k
#137 [亜夢]
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家の前まで送ってくれた龍紀は頬に軽くキスをして、後でな…と頭を撫でた。
「あっあとさ…」
ポケットから何もついてない鍵を渡される。
「?」
「これ俺ん家の鍵。 寂しいときや、会いたいとき…待っててくれるときは、これ使ってはいって。」
キュン―…
「わかったよ。」///
大事なありがとう、を言いそびれてアタシは車から降りた。
-
:10/05/25 03:39
:F02B
:/lfQaG8k
#138 [亜夢]
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結構ぎりぎりに出勤して、急いでタイムカードを切った。
「あっぶない―…」
はあはあ、と息を切らしながらアタシは店長に挨拶をする。
「…皐月クンも悪いひとだね…」
苦笑しながらバンドエイドを持ってきた店長。
―…?
「変な虫寄せ付けないようにか、たんに忘れてたかどっちかだけど。」
といって首もとを指さすマスター。
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:10/05/25 03:42
:F02B
:/lfQaG8k
#139 [亜夢]
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洗面所で自分の首筋を眺めると赤いシミみたいなのが2つも並んであった。
アリサが元彼のとき言ってた気がする―…
キスマークの話。
(昨夜彼氏激しくって首とか胸とかキスマークだらけで、ファンデで隠すの大変だったよお…)
「あ―…」///
店長から貰ったバンドエイドでうまく隠れた。
変な虫を寄せ付けないため…か。
だといいな。///
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:10/05/25 03:57
:F02B
:/lfQaG8k
#140 [亜夢]
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いつもまったり飲みにくるお客さん達が早い時間にくると、終電前にだいたいの常連さんは、帰宅する。
12時前に満卓だったのに、もう最後のお客さん。 彼も会計をカウンターに置くとまた、といってドアを出た。
「ありがとうございます。」
と言って頭を下げる。 頭をあげると龍紀が手をひらひらさせてカウンターの決まった場所に座る。
「あ…いらっしゃいませ。」///
なんか照れくさい。
-
:10/05/25 04:02
:F02B
:/lfQaG8k
#141 [亜夢]
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アタシはロックグラスに氷をカラカラと入れる。 そのうえからscotch whiskyを注ぐ。
「はい…」
ありがと、といつもの笑顔の龍紀。
「今日同伴だからココで待ち合わせ…」
そっか、とアタシは微笑む。 カウンターははさんでいるのに、―龍紀に触れたい…。
「こんな近くにいるのに触れたら駄目って、まじで鬼だよなあ〜カウンター嫌いになりそう。」
―…///
同じこと考えてるんだ。
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:10/05/25 04:05
:F02B
:/lfQaG8k
#142 [亜夢]
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「まあ亜夢が家に着てくれたら、そばで居れるからぜんぜんいいよ。」
毎日はでも無理だもんなあ〜…と龍紀はすねた子供になる。
「親に相談してみるよ。」
アタシはカウンターに両腕を置いてにっこり微笑むと龍紀の曇った顔も太陽に照らされる。
「ありがと…亜夢。」
このときはアタシは耐えれると思った。
彼の職業のことを絶対に受け止めれるとおもってた―…
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:10/05/25 04:10
:F02B
:/lfQaG8k
#143 [亜夢]
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同伴というと、普通1時に出勤なのに、遅くに店へ行けるという特権がある。
龍紀が同伴のときにココを使う理由は、ある程度飲ませておかないと、お金がないのにお酒を卸したりするからだそうだ。
ホストといえば、もちろん人気になればなるほど、忙しいときは時間をきっちり区切ってローテーションさせなくてはならない。
もちろん違う卓で女の子が龍紀にシャンパンを卸す。 ライバル意識で卸す子もいれば…
別卓にいかせたくないために、席を離れようとすると高価なものを卸したりする。
ちゃんとしたホストはその女の子の性格や発言で、どうなるかをインプットしてある。
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:10/05/25 04:15
:F02B
:/lfQaG8k
#144 [亜夢]
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もちろん嘘だってつく。 綺麗じゃなくても綺麗と言わなくてはならないし、会いたくなくてもきてもらわなくては困る。 …会いたいと言う。
その営業方法はいろいろだ。
色をかける(気を持たせるような素振りや発言をして相手をその気にする)や、枕(色プラス肉体関係で彼女である、や特別である、と思わせるやり方)
本営(一番彼女に近い存在。 一緒に住んでまるで彼女。 でもほんとはお金しかみず、用なくなればさよならする)
友営(友達みたいな感覚でただホストを楽しむだけ。 お互い厚い信頼関係でできている)
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:10/05/25 04:21
:F02B
:/lfQaG8k
#145 [亜夢]
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解釈の仕方を人それぞれなので、一色単にはいえない。
「今から来るお客さんは嫉妬すんなよ…」
携帯でメールを打つとパチンと閉じてそう言った。
チリンチリン♪
「さ〜つ〜き〜っ☆」
小柄でモデルみたいに細いお客さん。 うさぎみたいにピョンピョン跳ねてて、すごくかわいい。
「おはようのちゅ、は?」
-
:10/05/25 04:31
:F02B
:/lfQaG8k
#146 [亜夢]
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「ドンペリ卸してくれるならいいよ。」
「今日持ち合わせないも〜ん…皐月は未収させてくれないし〜…」
「金ないなら来るなよ…」
この子には凄く冷たい龍紀では…なく【響皐月】。
「ねえねえ、お姉さんど〜おもう〜?アズミに超つんつんしてない〜?」
「おいアズミ。」
「あんっ…皐月ちゅう〜…」
「もしもし?おお、どうした?」
-
:10/05/25 04:44
:F02B
:/lfQaG8k
#147 [亜夢]
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電話をとり、龍紀はすぐに店外にでていった。
「あ〜あ…どうしたら相手してくれるんだろう…」
ね、と苦笑しながらアタシはグラスを布巾で綺麗に拭く。
「アズミね〜…もう2年も皐月のこと知ってるけどねえ〜…キスしたことないの…」
しょんぼりしながらカルアミルクを飲む彼女は、大きなため息をつく。
「2年も片思いして、それから皐月には頑張って貰いたくて風俗いってるんだもん…」
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:10/05/25 04:47
:F02B
:/lfQaG8k
#148 [亜夢]
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「みてみてっ☆」
携帯の待ち受けにはキメ顔をしてる龍紀の顔とピースしたうさぎみたいな彼女。
「かあ〜いいでしょ〜♪」
嬉しそうにキラキラした目で待ち受けを見つめてる。
アタシ―…優越感、なんて思えなかった。
なんだか話を聞いてて切なくなってしまった。
「彼女いるなら…あきらめつくし、その子がいい子なら…否定しないんだけどなあ〜やっぱ居たらショックかなあ〜…」
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:10/05/25 04:52
:F02B
:/lfQaG8k
#149 [亜夢]
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「アズミ頑張るからっ☆ お姉さん応援してねっ!!!」
はい、と一応答えた。
龍紀がこのお客さんが必要なら、仕方ないのかもしれない。
「おまたせ。」
店いこっか、とジャケットをさっととる。
「いいよっ!!! 皐月のぶんも払うんだからっ〜♪」
ありがとうございました、の言葉とともにふたりは3Fにある店に向かった―…
-
:10/05/25 04:58
:F02B
:/lfQaG8k
#150 [亜夢]
:10/05/25 05:00
:F02B
:/lfQaG8k
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