Love forever 〜Destiny〜U
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#201 [ゅぃ]
今思えば何で赤にしよう。
って思ったんだろう俺・・・。



その日の放課後。
俺は龍に髪を染めてもらうことになった。

やると決めたからには早速実行する俺。


「ただいま〜」
学校が終わって薬局で染め粉を買い、俺は龍と一緒に帰宅した。

⏰:10/09/15 23:13 📱:PC 🆔:☆☆☆


#202 [ゅぃ]
「おかえり、翔輝。龍君いらっしゃい」

玄関で出迎えたのはお袋だった。

「ただいま」

「おじゃましまーす」

お袋は20の時に俺を産んだ。
俺は長男で、兄弟が3人いる。
一人目は俺より3つ下の弟。もう一人が4つ下の妹。そしてもう一人が俺より14つも離れた妹。

⏰:10/09/15 23:24 📱:PC 🆔:☆☆☆


#203 [ゅぃ]
次男の翔司。長女の由羽。次女の美羽。
それから親父とお袋と俺。

近所では仲の良い家族。って言われてて有名だったりする。


「龍君、今日ご飯食べてかない?」

「あ、じゃあお言葉に甘えて♪」

・・・・お前、毎回ウチの飯食って帰るだろ。

⏰:10/09/15 23:32 📱:PC 🆔:☆☆☆


#204 [ゅぃ]
「今日はカレーよ〜♪」

お袋は機嫌良くリビングへ戻って行った。


「じゃー・・・染めるか」

「おう。」


夕飯の直前。俺は髪を赤に染めた。

⏰:10/09/15 23:35 📱:PC 🆔:☆☆☆


#205 [ゅぃ]


「ご飯できたよーっっ」

一階からお袋が俺らに声をかける。


「あー腹へった〜」

「翔輝ん家のカレーって美味いんだよな〜」

階段を降りて、俺らはリビングへやってきた。

ガチャ・・・

⏰:10/09/15 23:39 📱:PC 🆔:☆☆☆


#206 [ゅぃ]
リビングのドアを開けると・・・

「えっ!お兄ちゃん!?髪!髪!赤だ!」

「・・・・なんだその頭は」

俺の頭を見るなり皆が騒ぐ。

「・・・・染めた」

「翔輝・・・毎回毎回派手になってるんじゃない?」

「別に普通だって」

「・・・・・・・」
親父は少し呆れてたけど、特に何も言わない。

⏰:10/09/15 23:42 📱:PC 🆔:☆☆☆


#207 [ゅぃ]
「わ〜すごいね、お兄ちゃん。」
妹の由羽が言う。

「由羽も染めるか?」
龍が冗談交じりで由羽に言った。

「由羽はだめだ」

「えー何でだめなの?」

「だめだからだ」

「え〜なにそれ」

「はいはい、ご飯食べるよー」
そう言ってお袋がカレーを運んできた。

⏰:10/09/15 23:45 📱:PC 🆔:☆☆☆


#208 [ゅぃ]
「・・・・兄ちゃん、学校なんも言われねぇの?」
弟の翔司が言う。

「平気だって」

「ふーん・・・」



このとき、あそこん家の長男は何て頭してんだ。
って、近所の人達は思ってただろうな。

⏰:10/09/15 23:49 📱:PC 🆔:☆☆☆


#209 [ゅぃ]


次の日。いつも通り学校へ行く途中。
他の生徒からの視線を感じながら教室まで行った。

ガラッ

「・・・・はよーっ・・・す?翔輝?」

「はよっす」

「お前髪染めたんか!」

「おー。赤だ」

⏰:10/09/15 23:52 📱:PC 🆔:☆☆☆


#210 [ゅぃ]
「これまた目立つ色だな〜」

「お前らも金髪だろーが」

「いーな〜俺も赤にしてぇな〜」

クラスの友達が騒ぐ。


キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴って、教室に先生が入ってきた。

⏰:10/09/15 23:54 📱:PC 🆔:☆☆☆


#211 [ゅぃ]
「おはよう〜。・・・おい・・・矢吹か?」

「・・・・はよーございます」

担任は教室に入ってくるなり俺に視線を向ける。

「なんだその頭は・・・・」
呆れた顔して俺を見た。

「・・・・えー、とりあえず皆席へつけ〜」

みんなガヤガヤと席へつき始める。

⏰:10/09/15 23:56 📱:PC 🆔:☆☆☆


#212 [ゅぃ]


その日は授業の度に、先生が俺の事見ては呆れた顔してた。

別にどんな色しててもいーじゃねぇか。


「えー矢吹。お前このあと職員室こい」
最後の授業の後のホームルーム。担任にそう言われた。

「・・・・・・だりぃ・・・」

⏰:10/09/15 23:59 📱:PC 🆔:☆☆☆


#213 [ゅぃ]
「翔輝〜さっさと行ってこいよっ」

「駅前にいるかんな!!」

「・・・・おう」
俺は重い足取りで職員室へと向かった。


ガラッ

「矢吹。こっちだ」
俺が職員室に入るなり担任が俺を呼ぶ。

⏰:10/09/16 00:04 📱:PC 🆔:☆☆☆


#214 [ゅぃ]
「せんせー、何?」

「せんせー、何?・・・じゃないだろお前。なんだその頭は?」

「別に・・・・」

「別にじゃないだろ!全く・・・・それより矢吹、この間俺の授業サボったろ?」

「えーこないだ?」

「いい加減真面目に授業出ろ。課題出すぞ」

「は?無理無理無理」

「だったらちゃんと授業出るんだな」

⏰:10/09/16 00:06 📱:PC 🆔:☆☆☆


#215 [ゅぃ]
「・・・・・・・・」

「お前このままだと2年生になれないぞ」

「なれないってまだ俺入学したばっかじゃん・・・」

「だからこのままだとって言ってるんだ。分かったか?真面目に授業出る事」

「・・・・へーい」

「返事は『はい』だ!」

「・・・あい」

「・・・・・・・」

・・・睨むなよ。

⏰:10/09/16 00:10 📱:PC 🆔:☆☆☆


#216 [ゅぃ]
担任の説教が終わって、職員室から帰る時。

ガラッ
開けようとした目の前のドアがいきなり開いた。

「・・・・」
目の前に立っていたのは・・・・この間の美保って女。


「・・・・・・」
無言で俺を睨みまくってる。

・・・喧嘩売ってんのか?

⏰:10/09/16 00:12 📱:PC 🆔:☆☆☆


#217 [ゅぃ]
散々俺を睨みつけた後、美保は俺の横を通り過ぎて行った。


・・・・うぜぇ。

だから女って嫌なんだよ。
そんな事を思いながら俺は学校を後にした。

⏰:10/09/16 00:14 📱:PC 🆔:☆☆☆


#218 [ゅぃ]
今日はここまでです><

⏰:10/09/16 00:15 📱:PC 🆔:☆☆☆


#219 [ゅぃ]
確かあいつら駅前って言ってたよな。
いつものゲーセンに溜まってるんだろうな・・・

ゲーセンへ向かう途中・・・

「おい、お前なんだその態度」
「喧嘩売ってんのか?」

そんな声が近くから聞こえてきた。


・・・・・喧嘩か?

⏰:10/09/27 23:28 📱:PC 🆔:☆☆☆


#220 [ゅぃ]
辺りをゆっくり見回すと、そこには同じ学校の制服を着た奴が何人かいた。

一人の男を囲むようにして4人の男が集っている。

・・・あー、アレって1個上のヤツらじゃん。
真ん中にいるの誰だ?
そう思い中心にいる男に目を向けると・・・・・

そこに居たのは中学の頃仲が良かった友達だった。

⏰:10/09/27 23:31 📱:PC 🆔:☆☆☆


#221 [ゅぃ]
4対1。圧倒的に不利な状況にいるそいつ。

このままだとやべーな。

そう思った俺の身体は勝手に動いていて、今にも殴りかかりそうな男の手を掴んだ。

「・・・・1人相手に4人って・・・卑怯じゃねー?」

「あ?お前・・・・矢吹か?」

「そーだけど」

その男は俺を睨み付けてくる。

⏰:10/09/27 23:35 📱:PC 🆔:☆☆☆


#222 [ゅぃ]
「あ・・・・翔輝っ・・・」

「おう。」
友達は俺を見て少しほっとした表情になった。

「矢吹って・・・・1年のか?」

「俺さーお前とやり合ってみたかったんだよね」

そう言いながらニヤっと笑うソイツら。

⏰:10/09/27 23:40 📱:PC 🆔:☆☆☆


#223 [ゅぃ]
「ちょっ、翔輝は関係ねぇ!」

「うるせえよ!お前が喧嘩売ってきたのがわりぃんだろうが!?」

「まぁいいじゃねぇか。二人まとめてやっちまおーぜ」
そう言いながらポキポキと指を鳴らして、俺に近付いてくる。



でも・・・・わりぃけど、俺喧嘩強いから。

⏰:10/09/27 23:42 📱:PC 🆔:☆☆☆


#224 [ゅぃ]



「ありがとうな!翔輝。」

「いーよ。つーかコイツらマジ弱すぎだろ」

喧嘩売ってきた2年のヤツらは口ほどにもないヤツらだった。
一人目が俺を殴ろうとしてきて、俺はそれを交わして左頬にパンチを入れてやると、ソイツは一気によろめいた。

それを見ていた他のヤツらは弱気になってて、全く相手にもならなかった。

⏰:10/09/27 23:46 📱:PC 🆔:☆☆☆


#225 [ゅぃ]
結局1人ダウンさせると、あとの3人がソイツ担いで逃げてったんだよな。

「喧嘩にもなんなかったわ」
俺は首をポキポキと鳴らした。

「でもマジ助かった!俺一人じゃやられてたからさ・・・」

「いーって。・・・じゃ、俺約束あっから行くな」

「おう、じゃーなー!」

そう言ってその友達と別れた。

⏰:10/09/27 23:50 📱:PC 🆔:☆☆☆


#226 [ゅぃ]



俺が2年に喧嘩で勝った。
って言うくだらねぇ噂が学校に広まって、上級生が俺に喧嘩を売ってくる事が多くなった。

元々喧嘩好きだし、男なら強くいてぇし。
昔から喧嘩で負けた事がなかった俺は、相手が誰であろうと勝ちに行った。

⏰:10/09/27 23:54 📱:PC 🆔:☆☆☆


#227 [ゅぃ]
他校生から絡まれる事も少なくなかった。

誰にも負けたりなんかしなかった俺は、いつの間にか「赤髪の矢吹」って呼ばれるようになってた。

誰がそう呼ぶようになったのか知りもしねぇけど、短期間で俺の名前は随分広まった。



「・・・・髪戻す。」

⏰:10/09/27 23:58 📱:PC 🆔:☆☆☆


#228 [ゅぃ]
「え、なに、イキナリ」

「だから髪戻すって言ってんだ」

「赤やめんの?」


ある日、俺んちに皆が遊びにきてるとき何か突然、赤やめよ。って思った。

「何か、飽きた・・・」

⏰:10/09/28 00:02 📱:PC 🆔:☆☆☆


#229 [ゅぃ]
「なんかさー・・・翔輝はもう赤ってイメージ定着してねぇ?」

「いやなんつっても、赤髪の矢吹だからなぁー」

「だから飽きたんだって。」



結局その日、俺は赤髪から茶髪に染め直した。

⏰:10/09/28 00:04 📱:PC 🆔:☆☆☆


#230 [ゅぃ]



「あれ〜赤じゃなくなってる!」

「・・・戻した」

今日は土曜日。朝先輩から『ウチきなよ』って連絡あったから、先輩の家に遊びに来た。

「赤も結構良かったのになー」

「そうか?」

「あたし的にね♪」

⏰:10/09/28 00:07 📱:PC 🆔:☆☆☆


#231 [ゅぃ]
少し更新><
今日はここまでです。

⏰:10/09/28 00:08 📱:PC 🆔:☆☆☆


#232 [ゅぃ]
「ねー、何かさっ!」

「ん?」

「あたしたち昼間に会ってるのって珍しいよね!」

「あー確かに・・・」

「なんか急に会いたくなったんだよね」
先輩はニコっと笑って言った。

⏰:10/09/30 20:42 📱:PC 🆔:☆☆☆


#233 [ゅぃ]
・・・・「会いたい」か。

そういえば。橘から「会いたい」ってメールきてたけど、その日は皆と約束あったから「ごめん」って返したんだ。

そしたら「わかった。ごめんね」って返事が来て。
橘とはそれ以来。

学校で会っても、橘は少し気まずいみたいで俺と顔会わせないようにしてる。
俺にとっては別にたいしたことじゃないんだけど。

⏰:10/09/30 20:44 📱:PC 🆔:☆☆☆


#234 [ゅぃ]
「最近俺ら会ってなかったよね」

「本当だよ〜。テスト期間だったもんね。テストどうだった?」

「うーん・・・・どうだろ。やばいと思う」

「じゃあ今度からあたしが勉強見てあげるよ」

「・・・・先輩、無駄に頭賢くない?」

⏰:10/09/30 20:47 📱:PC 🆔:☆☆☆


#235 [ゅぃ]
「・・・・無駄って何かな?」

「冗談です(笑)ごめんなさい。」


先輩とは一緒にいても気使わねぇから、正直楽。
・・・つーかウチくる?って、先輩明らか誘ってんじゃん。


「先輩、エッチしよ?」

⏰:10/09/30 20:50 📱:PC 🆔:☆☆☆


#236 [ゅぃ]
「・・・・・うん」



先輩を抱きながら考えてた。
別に深く考えたわけじゃない。

ただなんとなく。

・・・俺っていつになったら恋愛するんだ?って。

⏰:10/09/30 20:54 📱:PC 🆔:☆☆☆


#237 [ゅぃ]


毎日何も考えずに、ただやりたいことだけやって過ごす。

気付けば、季節は冬になってた。


「龍ちゃーーんっ!!」

「なんだー」

「お願い、レポート見せて♪」

⏰:10/09/30 20:59 📱:PC 🆔:☆☆☆


#238 [ゅぃ]
「俺も見せて!」

「はぁ?お前らまたやってねぇの?」

「いや〜今日こそはと思ってたんだけどさぁ」

「いい加減自分でしろよな・・・」

「いいじゃん、いいじゃん!お・ね・が・い☆」

俺の真横でバカ丸出しな会話してる連れ。
いつもと変わんねー光景。

⏰:10/09/30 21:01 📱:PC 🆔:☆☆☆


#239 [ゅぃ]
「じゃあ今日ゴチれよな」

「うぇ〜俺今金穴なんだよ〜」

「じゃあ見せねぇ。」


〜♪

俺の携帯が鳴った。

誰だ?

⏰:10/09/30 21:03 📱:PC 🆔:☆☆☆


#240 [ゅぃ]
画面を見てみると、新着メール1件。

相手は先輩だった。
「今日話したい事あるんだけど、会える?」

・・・・話したい事?ってなんだ?

今まで先輩がこんな事言うことはなかった。

「会えるよ。何時?」
送信。

⏰:10/09/30 21:05 📱:PC 🆔:☆☆☆


#241 [ゅぃ]
俺が返信するとまたすぐに携帯が鳴った。

「7時に学校から一番近い駅で大丈夫?」

「了解。」
送信。


・・・・・7時、か。

⏰:10/09/30 21:09 📱:PC 🆔:☆☆☆


#242 [ゅぃ]


放課後。
皆とゲーセン行ったりマック行ったり、気付けば7時になろうとしていた。


やべ。ちょっと遅れるかも・・・

俺は急いで駅に向かった。

⏰:10/09/30 21:10 📱:PC 🆔:☆☆☆


#243 [ゅぃ]
・・・駅につくとすぐの所に、先輩は私服姿で立っていた。
コートの前を全部閉めて、マフラー巻いて、手袋してた。

「わりぃ、遅れた・・・っ」

「いいよいいよ。・・・歩きながら話せる?」

「・・・うん」
俺は荒くなった息を整えて言った。

⏰:10/09/30 21:13 📱:PC 🆔:☆☆☆


#244 [ゅぃ]
「ごめんねー、いきなり」

「いいけど・・・・何かあった?」

「うん・・・・・・実はね、子供できたんだ」


は?

「え、ちょ、それマジ?」

「マジだよ。」
先輩はお腹に手を当てて言った。

⏰:10/09/30 21:14 📱:PC 🆔:☆☆☆


#245 [ゅぃ]
「待って、それって・・・・お「違う違う」

先輩はすぐに俺の言葉を遮った。

マジ・・・びびった。
一瞬心臓止まったし。

「・・・・じゃあ、誰の?」

先輩は俺の顔を見て少し微笑んでから、
「あたしの好きな人の子供」。そう言った。

⏰:10/09/30 21:20 📱:PC 🆔:☆☆☆


#246 [ゅぃ]
「あたしねー・・・昔から色んな人と遊んでて・・・」
先輩はゆっくりと語り出した。

「まぁ翔輝もその一人なんだけどさ(笑)・・・何人くらいだったかなー。翔輝と会ってたりしてる時、2、3人かなぁ。他の男とも会ってたんだよね」

・・・・・俺よりやばいんじゃねぇの?

⏰:10/09/30 21:22 📱:PC 🆔:☆☆☆


#247 [ゅぃ]
少し更新☆

⏰:10/10/11 20:34 📱:PC 🆔:☆☆☆


#248 [ゅぃ]
「・・・それでね。1年ちょっと前くらいかな。その人と出逢ったんだよね。最初は何とも思ってなかったんだ。つい最近まで。何回も会ってる内に仲良くなって、・・・・あたし、いつの間にか好きになっちゃってた。」


「うん・・・・。」

先輩は嬉しそうに俺に話す。

⏰:10/10/11 20:36 📱:PC 🆔:☆☆☆


#249 [ゅぃ]
「・・・・なんかさっ、一人の男好きになるのも結構いいもんだよ♪」
先輩はとびっきりの笑顔で言った。

「前までめんどくさがってたけど・・・恋愛するのも、悪くないと思うなー。」


・・・・そう言った先輩の顔が幸せそうで・・・。
すっごく優しい顔で・・・。
恋愛するとこんな表情になるんだ。そう思った。

⏰:10/10/11 20:40 📱:PC 🆔:☆☆☆


#250 [ゅぃ]
「先輩、幸せそうだな」

「・・・だって、なんか幸せだもん。翔輝はさ?最初から思ってたんだけど、何かあたしと同じ匂いがするなーって。」

言われてみればそうかもしれないな。

「あたし、翔輝の事好きだよ!一人の人間としてね!」

「俺も。」
あぁ、そっか。俺は一人の人間として先輩を好きだったのか。

⏰:10/10/11 20:43 📱:PC 🆔:☆☆☆


#251 [ゅぃ]
「俺らセフレだったけど・・・友達だったら、もっと楽しかったのかな」

「・・・何いってんの?」

「え・・・?」

「何か変なの(笑)。これからあたし達友達じゃん?てゆーかあたしこれからは勝手に友達だーって思ってたよ(笑)。」

⏰:10/10/11 20:46 📱:PC 🆔:☆☆☆


#252 [ゅぃ]
「ははっ(笑)。そうだなっ!これからは友達だな。」

「そうだよ!」

そう言って俺と先輩は笑い合った。


・・・・・・・・・・・


「・・・・・・じゃあ、そろそろ帰ろうかなっ」

⏰:10/10/11 20:47 📱:PC 🆔:☆☆☆


#253 [ゅぃ]
「もうこんな時間か。先輩、駅だろ?」

「うん。てゆーか、彼氏迎えに来てくれてるって。」

「マジ?」

「うん、マジ。」

「俺と一緒にいるとこ見られて大丈夫か?」

「全然平気だよ〜。束縛とかする人じゃないしね。」

⏰:10/10/11 20:50 📱:PC 🆔:☆☆☆


#254 [ゅぃ]
適当に話しながら駅の方へ歩いて行くと、黒い車が俺たちの前で止まった。

ウィーーン・・・と車の窓が開いて、
「よっす」そう言って顔を覗かせたのはスーツを着た大人の男だった。

「ごめんねー迎えにきてもらって!この子翔輝だよ。」
先輩はそう言って彼氏に俺を紹介した。

「こんばんは」
俺は先輩の彼氏に挨拶をした。

⏰:10/10/11 20:54 📱:PC 🆔:☆☆☆


#255 [ゅぃ]
「どーも、こんばんは」
綺麗な歯を見せてそう言う先輩の彼氏は、正に大人の男。だった。

「じゃーね♪翔輝っ」

「うん。じゃーな。・・・・・おやすみなさい」

「おやすみ。翔輝君」

挨拶を交わすと窓がまたウィーーンと閉まり、先輩と先輩の彼氏は俺の前から去って行った。

⏰:10/10/11 20:57 📱:PC 🆔:☆☆☆


#256 [ゅぃ]
・・・先輩と先輩の彼氏の間には、絆があるんだな。そう思った。

「恋愛するのも、悪くないと思うなー」。
「なんか幸せだもん」。
先輩の言っていた言葉が俺の頭に残ってる。


恋愛すると、人って変わるんだな。

⏰:10/10/28 00:10 📱:PC 🆔:☆☆☆


#257 [ゅぃ]
俺も・・・恋愛してみてぇな。いつか。

そんな事を思いながら俺は家路についた。


・・・・・・・

それから俺はいつもと変わらない日々を送ってた。
毎日学校へ行って、連れと騒いで、バカな事やって。

・・・そしてその日は突然やってきた。

⏰:10/10/28 00:13 📱:PC 🆔:☆☆☆


#258 [ゅぃ]
その日、俺はいつも通り学校へ行って、適当に授業受けて、学校が終わって放課後みんなで遊んでた。

〜♪

マックで溜まっていると俺の携帯が鳴った。
着信の相手はお袋だった。

「もしもし?」

⏰:10/10/28 00:15 📱:PC 🆔:☆☆☆


#259 [ゅぃ]
「・・・翔輝・・・!」
電話に出るなりお袋はそう言って、

「お父さんが・・・!!」
震える声でそう言った。

「親父がどうした・・・!?」

「おとっおとうさんっ・・・あ、早く行かなきゃ!」

完全に取り乱しているお袋。
・・・・何があったんだ!?

⏰:10/10/28 00:17 📱:PC 🆔:☆☆☆


#260 [ゅぃ]
「お袋落ち着け!親父がどうしたんだ!?」

そう声を張り上げた俺に、周りにいたみんなは驚いた顔で俺を見る。

「ぉとうさんが・・・・・倒れたの」

「・・・・・え?」

一瞬、ほんの一瞬俺の視界が揺らいだような気がした。

「早く行かなきゃ・・・・病院!翔輝、病院に!」

⏰:10/10/28 00:19 📱:PC 🆔:☆☆☆


#261 [ゅぃ]
「分かった!どこの病院?」

「市立総合病院・・・!お母さんすぐ行くから、翔輝もくるよ・・・!?」

「あぁ、分かった!お袋落ち着いて!すぐ行く!!」

そうお袋に言って、俺は鞄とマフラーを持って立ち上がった。

「翔輝どうした?何かあったのか・・・?」
心配そうに俺を見つめて問うみんな。

⏰:10/10/28 00:22 📱:PC 🆔:☆☆☆


#262 [ゅぃ]
「親父が倒れた!!」

「え!?」

「わりぃ、俺病院行ってくるわ!!」

そう言い残して俺はその場から走り出した。

市立総合病院・・・こっからそう遠くねぇ。タクシーだ。
目の前を通過していたタクシーに手を挙げ、俺はそのタクシーに飛び乗った。

⏰:10/10/28 00:23 📱:PC 🆔:☆☆☆


#263 [ゅぃ]
・・・お袋、かなり取り乱してパニクってた・・・。
俺がしっかりしなきゃなんねぇ。
お袋支えてやんなきゃ・・・。

「運転手さん!急いで下さい!!」

焦ってどうしようもねぇ気持ちを、全身で感じた。

親父・・・・無事でいてくれ!!

⏰:10/10/28 00:25 📱:PC 🆔:☆☆☆


#264 [ゅぃ]
「着きました!」

「これでお願いします。釣りはいりません!」

俺は勢い良くタクシーから飛び降り、全速力で病院に入って行った。

親父・・・どこだ!?

俺は救急で運ばれてくる患者の受付口を捜した。

・・・・・こっちか!

⏰:10/10/28 00:29 📱:PC 🆔:☆☆☆


#265 [ゅぃ]
「すいません!俺の親父・・・矢吹翔平っていますか!?」

早口で受付の看護婦さんに問う。

「矢吹翔平さん・・・・はい、確かにいますね。ただ今手術中です」


・・・・・・手術中?


「え・・・・。・・・どこにいるんですか!?」

⏰:10/11/10 00:10 📱:PC 🆔:☆☆☆


#266 [ゅぃ]
「ついてきてください。」

手術中・・・って親父そんなに悪かったのか?
看護婦さんに案内されながら、俺の頭は不安だらけだった。


「こちらです・・・」

そう言われ頭を上げた俺の目の前にいたのは、泣き崩れているお袋と、そのすぐ側にいた翔司だった。

⏰:10/11/10 00:15 📱:PC 🆔:☆☆☆


#267 [ゅぃ]
「・・・兄ちゃんっ!!」

「翔司、お袋・・・・親父は?」

「・・・ッわからない・・・ヒッ・・・く」
泣き崩れているお袋を、翔司は力無く支えていた。

「兄ちゃん・・・・どうしよう俺・・・俺・・・・こえーよ・・・」

翔司が俺につぶやいた。

⏰:10/11/10 00:18 📱:PC 🆔:☆☆☆


#268 [ゅぃ]
・・・・その時、俺は思ったんだ。

俺何してるんだ?って。
泣き崩れているお袋、震えている翔司。
二人を見て思った。

・・・・・俺が皆の事支えてやんなきゃ。って・・・。

家族守らねぇと・・・。
俺が守らないで誰が守るんだ?

⏰:10/11/10 00:19 📱:PC 🆔:☆☆☆


#269 [ゅぃ]
「大丈夫だよ・・・親父なら・・・きっと大丈夫だ」

俺は自分自身にも言い聞かせるようにそう言った。


俺たちの目の前にある、「手術中」と光っているランプ。
今、このドアの向こうで親父は戦ってるんだ。

俺は親父が無事であることを精一杯祈った。

⏰:10/11/16 00:38 📱:PC 🆔:☆☆☆


#270 [ゅぃ]
大丈夫に決まってる。
大丈夫。絶対大丈夫。
そう何度も心の中で繰り返した。

俺と同じように、お袋と翔司もそう思ってたに違いない。



・・・・・どれくらい待ったんだろう?

⏰:10/11/16 00:39 📱:PC 🆔:☆☆☆


#271 [ゅぃ]
突然、パッと手術中のランプが消えた。
俺はハッとし、目の前のドアを見つめた。

・・・・・俺たちの前に現れたのは、担架に横たわっている親父の姿。



「ご家族の方ですか?」
医師の男の人が、そう言った。

⏰:10/11/16 00:41 📱:PC 🆔:☆☆☆


#272 [ゅぃ]
「は・・・い・・・。」

「そうです」
お袋に続いて俺もそう答えた。


「そうですか・・・・・手術は無事成功しました。」

「・・・・・っよかったぁ・・・・」
安堵の息を漏らす翔司。

俺もお袋も、その言葉を聞いてもの凄くホッとした。

⏰:10/11/16 00:43 📱:PC 🆔:☆☆☆


#273 [ゅぃ]
「あの、それで・・・少しこれからについての説明を・・・」

「・・・・はい?」

「・・・どうやら旦那さんは、午前中に車と接触事故に合っていたようで・・・。」


「接触事故・・・・」

「はい。」

⏰:10/11/20 16:48 📱:PC 🆔:☆☆☆


#274 [ゅぃ]
医師の説明によると、親父は午前中車と接触事故に合ったらしい。
少し衝撃は受けたものの、大丈夫だろうと思い、親父は仕事があったため職場へと向かった。

・・・・だけど、仕事中親父は倒れた。
どうやら脳に異常があったらしい。

幸い、医師による手術のおかげで親父は一命を取り留めた。

⏰:10/11/20 16:51 📱:PC 🆔:☆☆☆


#275 [ゅぃ]
だけど・・・・・・。


「・・・・後遺・・・症?」

「はい。旦那さんは今後、手足が麻痺したり、身体が思うように動かなくなってしまうかもしれません。」

・・・医師から告げられた現実に、目の前が暗くなった。

⏰:10/11/20 16:54 📱:PC 🆔:☆☆☆


#276 [ゅぃ]
「うそ・・・・そんな・・・・」

「ですが、その為にもリハビリという治療があります。私たちも全力を尽くさせて頂きます。」

「・・・・・ありがとうございます。お願いします。」

俺たちは医師に頭を下げた。

⏰:10/11/20 16:58 📱:PC 🆔:☆☆☆


#277 [ゅぃ]
「病室まで案内いたします。」
看護婦さんに従って、俺たちは親父の病室まで向かった。


よかった。
親父が無事でいてくれて。

親父が無事で生きているということを知り、俺は一安心した。

「あ」

⏰:10/11/20 17:00 📱:PC 🆔:☆☆☆


#278 [ゅぃ]
俺はあることを思い出して、
「なぁ、由羽と美羽は?」

「二人なら、家にいてもらってるの・・・。ほら、美羽が一人だから由羽に見てもらってて・・・」

「そっか・・・。じゃあ俺、家に電話かけてくるよ」

「うん・・・お願い。あと少し待っててって伝えておいて?」

⏰:10/11/20 17:04 📱:PC 🆔:☆☆☆


#279 [ゅぃ]
そう言われて俺は病室を少し離れて、家に電話をかけた。


プルルルル・・・

「はい!もしもし!」

「あ、由羽か?」

「・・・・翔輝お兄ちゃん?」

「そうだよ。二人ともちゃんと家にいるか?」

「うん、いるよ!ねぇ・・・お父さんは・・・?」

「親父なら大丈夫だよ。心配いらねぇ。」

⏰:10/11/20 17:07 📱:PC 🆔:☆☆☆


#280 [ゅぃ]
「本当!?よかったぁぁ・・・・」

「ごめんな。由羽と美羽だけ留守番してもらって」

「うん。平気だよ」

「俺らもう少ししたら帰るから、もうちょい待っててな」

「うん、待ってるね」

⏰:10/11/20 17:08 📱:PC 🆔:☆☆☆


#281 [ゅぃ]
電話をかけ終えた後、俺は再び親父の病室へ向かった。


病室の前に着いた時、ドアが開いてて中から会話が聞こえてきた。

「・・・・・ごめんな・・・父さんこんなになって」


それは、俺が初めて聞いた親父の弱々しい声だった。

「・・・・ごめんな・・・・ごめんな」そう繰り返してた。

⏰:10/11/20 17:13 📱:PC 🆔:☆☆☆


#282 [ゅぃ]
・・・・・少しその場に立ち尽くしていたけど、俺は病室に入って行った。

「・・・・翔輝。」

「親父・・・大丈夫か?」

「あぁ・・・大丈夫だ。ごめんな心配かけて」

「・・・・・」
俺は首を横に振って答えた。

⏰:10/11/20 17:14 📱:PC 🆔:☆☆☆


#283 [ゅぃ]
「早く治して、すぐに帰るから」

親父はそう言った。



・・・・・もうそろそろ、遅い時間になる。
親父と少し話した後、俺とお袋と翔司は家路についた。

⏰:10/11/23 00:02 📱:PC 🆔:☆☆☆


#284 [ゅぃ]
「良かった。父さん、無事で。」

「・・・あぁ。そうだな」



・・・・だけど、数日が経った日。
俺は学校帰り、親父の見舞いに病院へ寄ったんだ。

そこで・・・・俺はある決心をすることになる。

⏰:10/11/23 00:05 📱:PC 🆔:☆☆☆


#285 [ゅぃ]
特に手みやげ、なんて持たずに手ぶらで病室へ向かった俺。

病室の前につくと、何故かお袋がドアの前に立っていた。

「・・・?おふくろ・・・・」
すぐに駆け寄り、俺がそう声を掛けた瞬間・・・・

ドンッッ

・・・え?

⏰:10/11/23 00:07 📱:PC 🆔:☆☆☆


#286 [ゅぃ]
病室の中からは鈍い、何かを叩く音。

そっと病室の中を見ると・・・
そこには、ベッドの上で頭を抱えている親父の姿。


「くそッ!!・・・・動け・・・・動けよ・・・・!」
ベッドや自分の足を叩き付けている。


・・・・・親父。

⏰:10/11/23 00:09 📱:PC 🆔:☆☆☆


#287 [ゅぃ]
隣にいるお袋は、何も言わず、ただぼーっと立っているだけだった。



こんな親父、生まれて初めて見る。

・・・・いつも強くて、男らしい俺の親父。
親父の弱い所なんて、一回も見た事が無かった。
だけど・・・今こうして自分の動かない身体に対して、親父は必死にもがいている。

⏰:10/11/23 00:11 📱:PC 🆔:☆☆☆


#288 [ゅぃ]
・・・・・・もしかして、親父がこれからもずっと治らなかったら・・・。

そう考えてしまった。
・・・少しだけでも考えると、ずっとずっと悪い方に考えが行ってしまう。


「・・・お袋、ちょっとここ離れよう。親父今は一人の方がいい。」

「・・・・・うん。」

こういう時、男は誰にも見られたくない。知られたくない。
俺だって男だから、今親父が一人でいたいのが分かった。

⏰:10/11/23 00:13 📱:PC 🆔:☆☆☆


#289 [ゅぃ]
・・・・・

「はい」

「・・・ん、ありがとう」

俺とお袋は親父の病室を離れて、病院の購買に来た。
カチッと缶コーヒーの蓋を開けて、口につける。

苦い味が、俺の気持ちを少しだけ落ち着かせた。


「・・・・あのさ」

⏰:10/11/23 00:15 📱:PC 🆔:☆☆☆


#290 [ゅぃ]
「・・・・ん?」

「俺、働こうと思ってんだけど」

「え・・・・・・?」

驚いた声を出すお袋。
そりゃそうだ。突然こんな話。

でも俺は、親父が倒れた日から、ずっと考えていた。

⏰:10/11/23 00:17 📱:PC 🆔:☆☆☆


#291 [ゅぃ]
うちの大黒柱の親父が倒れた今、誰が家族を支えてやれるのか。
・・・・・それは間違いなく俺だった。
俺しかいねぇじゃねぇか。って。

お袋と翔司の不安そうなあの顔。
親父の弱った姿。

迷いなんて無く、すぐにでも働こうと決めた。


「でも・・・・・」

⏰:10/11/23 00:19 📱:PC 🆔:☆☆☆


#292 [ゅぃ]
「こんな事言いたくねぇけど・・・親父の身体がいつ良くなるかなんてわかんねぇじゃん。一ヶ月後には治ります、なんて保証があるわけでもねぇし。」

「・・・・・・・」

「俺学校辞めて働く」

「翔輝・・・・・」

「俺が皆守るから」

⏰:10/11/23 00:21 📱:PC 🆔:☆☆☆


#293 [ゅぃ]
「でも・・・・学校辞めるなんて・・・・」

「学校辞めて働く事、もう決めたことだから。自分で決めたから。」

「・・・・でも、後悔するよ?」

「後悔しない。」


俺の真剣な言葉を聞いたお袋は俺の顔をじっと見つめて、お袋も何か決意したような表情になった。

⏰:10/11/23 00:24 📱:PC 🆔:☆☆☆


#294 [ゅぃ]
「・・・・翔輝。分かった。私も働く。」

「・・・・・え・・・・」

「翔輝だけ働かせるなんて・・・私もいるんだから。私だって、皆を守っていく」

お袋は不安げな表情を出さずに、強い眼差しで俺にそう言った。

⏰:10/12/09 00:22 📱:PC 🆔:☆☆☆


#295 [ゅぃ]
・・・・・・・・もしかしたら全てはここから始まったのかもしれない。

・・・いや、きっとそうに違いない。


数日後。
俺は働きたいという意志を、親父に告げた。

「・・・・親父。おれ働く。」

⏰:10/12/09 00:26 📱:PC 🆔:☆☆☆


#296 [ゅぃ]
「・・・・・・・え?」

「俺、働く。」
もう一度同じ台詞を、ハッキリと口にした。

「・・・・働くって・・・お前。」

「もう決めたんだ」

「・・・・・翔輝・・・・。ごめんな本当。・・こんな情けない事になって・・・」
辛そうな顔で俺に言う親父。

⏰:10/12/09 00:28 📱:PC 🆔:☆☆☆


#297 [ゅぃ]
・・・・違うよ、親父。

「・・・違うんだ。俺今まで勉強もしないで、毎日ほっつき遊んで・・・チャラついててさ・・・親父が倒れてから気付いたんだ・・・・」

「・・・・・?」

「俺何してたんだろ。って・・・。こんな時に家族支えてやんのは俺なのに。その俺がこんなんじゃ駄目だって思った。」

「・・・・・・・」

⏰:10/12/09 00:31 📱:PC 🆔:☆☆☆


#298 [ゅぃ]
「なんつーか・・・俺バカだから上手く言えねぇけど・・・・家族の為にも自分の為にも、俺働きたい」

「・・・・・ありがとう。」


・・・・俺の親父は、決して多くを語る人ではない。
だけど本当は知ってるんだ。
誰よりも家族を愛して、守って、理解してくれる。

⏰:10/12/25 20:49 📱:PC 🆔:☆☆☆


#299 [ゅぃ]
今度は俺の番なんだ。


「うん」
俺は笑って答えた。



俺の仕事が決まったのはそれからすぐの事。
親父が倒れてから、俺の頭の中ではもう「この仕事する」って決めてたんだ。
思い立ったらすぐ行動する。そんな俺。

⏰:10/12/25 20:51 📱:PC 🆔:☆☆☆


#300 [ゅぃ]
当時俺には、‘ヤス君’っていう先輩がいた。
その先輩のしている仕事が‘鳶職’だった。

「・・・・ヤス君、ちょっとお願いあんだけど・・・」

俺はヤス君に相談した。
親父が倒れてから、働きたい。と思った事。

ヤス君はじっと俺の話を聞いてくれていた。

⏰:11/01/22 00:24 📱:PC 🆔:☆☆☆


#301 [ゅぃ]
「・・・ヤス君、俺働きたい。仕事・・・紹介してください」
俺はヤス君に頭を下げた。

「おい翔輝、顔上げろ?」

ゆっくり顔を上げると、ヤス君は笑って、
「お前がどれだけ働きたいかは、よーく分かったよ。本気なんだな」

「・・・・・うん」

⏰:11/01/22 00:27 📱:PC 🆔:☆☆☆


#302 [ゅぃ]
「学校は・・・辞めても後悔しないんだな?」

「うん」

「・・・・分かった。まぁ俺に任せろ。近々親方に話してくるから」

「・・・・ありがとう。」


・・・・それからすぐに、俺は高校を退学した。
辞める理由を知ってた皆は俺に何も言わなかった。
ただ「頑張れよ」って言ってくれた。

⏰:11/01/22 00:31 📱:PC 🆔:☆☆☆


#303 [ゆず]
感動しました
翔輝と幸せになって欲しい続き楽しみにしてます

⏰:11/01/22 21:06 📱:P03A 🆔:☆☆☆


#304 [ゅぃ]
>>303さん

ありがとうございます!
長いのにここまで読んでくださって感激です!!

頑張って更新していきます♪
愛読お願いします☆

⏰:11/01/29 17:56 📱:PC 🆔:☆☆☆


#305 [ゅぃ]
学校を辞める時、担任とも話した。

「親父が倒れたから、俺学校辞めて働く」

そう言った俺に担任は、
「・・・そうか。よく決断したな。・・・働く事っていうことはな、口では簡単に言えるけど、実際は辛くなったり、しんどくなったりするもんだ。」

⏰:11/01/29 18:00 📱:PC 🆔:☆☆☆


#306 [ゅぃ]
「お前・・・・守りたいものはあるか?」

静かに担任が俺に聞いた。

「・・・・・うん、ある。」
俺は大きく頷いて答えた。

「そうか。」
担任は少し笑って、
「だったら大丈夫だ。守りたいものがあれば、人はいくらでも強くなれるんだよ。」

⏰:11/01/29 18:03 📱:PC 🆔:☆☆☆


#307 [ゅぃ]
「それに、それなりの覚悟できてるんだろ?」

「うん、できてる。

「・・・まぁ、何かあったら言ってこいよ。頑張るんだぞ」

「・・・・ありがとう。先生」

⏰:11/01/29 18:11 📱:PC 🆔:☆☆☆


#308 [ゅぃ]
・・・・・・それからすぐの事だった。

ヤス君から電話がかかってきて「もしもし?親方に翔輝の事話したんだけどさ、今ちょうど時間空いてるから、顔出せにこれないか?って・・・」

そう言われて、「すぐ行く!」って言ったら、「じゃあ今から迎えに行くわ」って言って電話が切れた。

⏰:11/01/29 18:17 📱:PC 🆔:☆☆☆


#309 [ゅぃ]
俺が家の外で待ってると、一台の軽トラが止まった。
「ん、乗って」ヤス君に言われて俺は助手席に乗った。

「ここから少し走ったとこだから」

「・・・うん」

「お、緊張してるか?(笑)」

「・・・してるよ。」

「はははは!まぁ心配すんなって!」

⏰:11/01/29 18:21 📱:PC 🆔:☆☆☆


#310 [ゆず]
更新されててめっちゃ嬉しい毎回楽しみにしてます

⏰:11/01/29 19:56 📱:P03A 🆔:☆☆☆


#311 [ゅぃ]
>>310さん

コメントありがとうございます♪
更新率ほんと低くてすいません><

もしよかったら感想板にもコメントお願いします☆
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4776/

⏰:11/02/07 23:08 📱:PC 🆔:☆☆☆


#312 [ゅぃ]
「・・・・まぁー、俺も初めて親方に会う時は緊張したなぁ。親方、こえーし」

「え・・・マジ?」

「うそ(笑)」

「・・・・・・・」


・・・ヤス君が俺をからかっている内に、車はある大きな家の前で止まった。

⏰:11/02/07 23:11 📱:PC 🆔:☆☆☆


#313 [ゅぃ]
「ここ親方の家。行くぞ?」

「うん」

俺たちは車を降りて家のインターフォンを鳴らした。
・・・ピンポーン
インターフォンが鳴ると、「はい。どちら様ですか?」
中から女の人の声がした。

「ヤスです」
ヤス君がそう答えると、
「はいはいっ今開けます〜っ」そう言って、少しすると目の前の大きな扉が開いた。

⏰:11/02/07 23:14 📱:PC 🆔:☆☆☆


#314 [ゅぃ]
中から出てきたのは、30代くらいの女の人だった。

「こんにちは」

「こ、こんにちは」
ヤス君に続いて俺も挨拶した。

「あ、この子がそうなの?聞いてたよ。はい上がって!」
そう言われて俺たちは家に招かれた。

「こっちにいるから、ついてきて」

⏰:11/02/07 23:17 📱:PC 🆔:☆☆☆


#315 [ゅぃ]
でかい家の中には、これまたでかい廊下が広がっていた。
パタ・・・パタ・・・とスリッパの音が響く中、多分・・・親方の奥さんなんだろうけど、その女の人に導かれて、奥の部屋へと案内された。


コンコン
奥さんがノックすると、
「はい」
低い声の返事が返ってきた。

「あなた、ヤス君よ」

ガチャ・・・・・

⏰:11/02/07 23:20 📱:PC 🆔:☆☆☆


#316 [ゅぃ]
奥さんがドアを開けると、そこに居たのは、背が高く体格の良い男の人。

「おぉ、よく来たな。・・・ソイツか?」

「そうです」

「こんにちは。・・・矢吹翔輝です」
俺が深くお辞儀すると、

「翔輝だな。・・・まぁそんな堅くなるな!とりあえずこっち座れ。」

そう言われ、ソファに座るよう言われた。

⏰:11/02/07 23:23 📱:PC 🆔:☆☆☆


#317 [ゅぃ]
「お茶取ってきます」奥さんがそう言い、パタンとドアが閉まった。

「・・・翔輝、今いくつだ?」
親方がいきなり俺に質問した。

「っと・・・16歳です。」

「そうか。・・・初めに言っておくけどな、鳶職ってのは大変だからな」

「・・・はい」

「慣れるまでにちっと時間かかると思うけど、まぁ・・・ヤス。お前が面倒見てやれよ」

⏰:11/02/07 23:29 📱:PC 🆔:☆☆☆


#318 [ゅぃ]
「はい」

「・・・んーじゃあ・・・作業服発注しねぇとなぁ」


・・・その後俺は、いくつかの書類に名前を書いたりした。
ペンを走らせながら、いよいよ俺も働くんだなぁ。なんて事を思っていた。


「よし」

⏰:11/02/07 23:32 📱:PC 🆔:☆☆☆


#319 [ゅぃ]
「とりあえず今日はもういいぞ。・・・翔輝、明日から来れるか?」

「はい、行けます」

「よし。ヤス、明日はお前の作業服貸してやれ。場所はいつもんとこだ」

「わかりました」

「明日から頑張れよ、翔輝」

「はい、頑張ります。お願いします」
俺はもう一度頭を下げた。

⏰:11/02/07 23:35 📱:PC 🆔:☆☆☆


#320 [ゅぃ]
・・・・・・・・

翌日。

俺は朝早くに起きていた。
・・・鳶職は朝早くから仕事が始まる。今は朝の5時半。
ヤス君から借りた作業服を着て下に降りていくと、朝食の匂いがしてきた。

「あ、おはよう!」

こんなに朝早くから、お袋が朝飯と弁当を作ってくれてた。

「・・・はよ。悪ぃな、朝から」

⏰:11/02/07 23:38 📱:PC 🆔:☆☆☆


#321 [ゅぃ]
「何言ってんの!ほら早く食べて。お弁当これだからね!」

「ありがと」

こんな朝早くから俺のために起きてくれて、お袋に悪いなって思った。
そのためにも、今日からがんばんねぇとな。

俺は朝飯を口にかきこんだ。


「・・・・行ってきます!」

⏰:11/02/07 23:41 📱:PC 🆔:☆☆☆


#322 [ゅぃ]
「行ってらっしゃい!頑張って!」

お袋に玄関で見送られて、到着していたヤス君の乗る車に乗り込んだ。

「おはよ!」

「はよっす!行くぞ」


・・・・・・こうして俺の鳶職としての生活が始まった。

⏰:11/02/07 23:43 📱:PC 🆔:☆☆☆


#323 [ゅぃ]
〜心side〜

⏰:11/02/07 23:44 📱:PC 🆔:☆☆☆


#324 [ゅぃ]
「・・・・ねぇ亜美?」

「んー?」

リビングでソファに座る亜美に話し掛ける。

「あたし・・・明日・・・翔輝と会ってくるね」

「行ってらっしゃい〜・・・・えっ!本当??」

「うん、本当」
嬉しくてついつい笑顔で答えちゃう。

⏰:11/02/07 23:50 📱:PC 🆔:☆☆☆


#325 [ゅぃ]
あの出来事からもう随分と日が経っていた。

お見舞いに来てくれた翔輝。
何だかあの日を境に前より仲良くなれてる気がする。

たまにくるメール。
「ひさしぶり、元気?」「何してた?」
何気ないメールだけど、実はいつも期待してる。

会おうよ。って言われること・・・・。

⏰:11/02/07 23:54 📱:PC 🆔:☆☆☆


#326 [ゅぃ]
そしてついに昨日、会う事になった。

いつも連絡をくれるのは翔輝の方から。
なんだか翔輝ばっかりから悪いな・・・って思って、「明日ひま?」ってメールがきたとき、あたしは翔輝に電話をかけた。

「・・・もしもし」

低くて優しい声。
あたしは翔輝の声が好きだった。

「もしもし、あたし」

⏰:11/02/08 00:01 📱:PC 🆔:☆☆☆


#327 [ゅぃ]
「うん。どうした?」

「あのさ・・・明日ひま・・・だよ?」

「マジ?俺も明日ひまだったから、久々に会わねぇかなぁって思って。」

「うん!久しぶりだね」

「だな。どっか行きたいとこあるか?」

「うーん・・・・映画見たいなぁ・・・」

「分かった。映画な。じゃー・・・昼頃とかにどう?」

⏰:11/02/08 00:04 📱:PC 🆔:☆☆☆


#328 [ゅぃ]
「うん、大丈夫!」

「分かった。どんな映画見てーの?」

「あのね、最近公開されたやつなんだけど、盲導犬の話なんだぁ」

「・・・盲導犬?ちょい待って。俺そーゆー系絶対やばいんだけど(笑)」

「ほんとに?(笑)感動するから観ようよ!ね!」

そう言って決定した明日の予定。

⏰:11/02/08 00:09 📱:PC 🆔:☆☆☆


#329 [ゅぃ]
すいません今日はここまでです><

最近ずっと翔輝side書いてました。翔輝の過去のお話です☆
そしてやっと心sideまで辿り着きました(笑)

また近々更新したいと思います!

⏰:11/02/08 00:12 📱:PC 🆔:☆☆☆


#330 [ゅぃ]
「・・・・それって、デートじゃん!」

なんだか亜美が嬉しそうに言う。

「デート・・・だよね?どうしよう・・・明日何着て行こうかな!?」

翔輝と初めて二人で約束した時は、黒のニットにジーンズに、髪型はストレートだった。

・・・明日は髪の毛巻いて行こうかな?
最近買ったミニスカ着て行こうかな?

⏰:11/03/03 00:23 📱:PC 🆔:☆☆☆


#331 [ゅぃ]
・・・結局その日は眠る直前まで明日の着る服を考えていた。

そして当日。
悩んだ挙げ句、今日のコーディネイトは、淡いピンク色のブラウス、デニムのミニスカ、足もとは茶色いブーツを履いた。

メイクはとにかく丁寧にした。
少しでも綺麗に見てもらいたい。
チークはふんわりピンク。

・・・今日のあたしって気合い入りすぎ?

⏰:11/03/03 00:30 📱:PC 🆔:☆☆☆


#332 [ゅぃ]
「・・・・・できた!」

約束の時間まで、あたしは全身鏡の前でずーっとうろうろ。
変じゃないかな・・・?変じゃないよね!

朝、翔輝から来てたメール。
「おはよ。起きてる?十一時半頃に家迎えに行くな」

ドキドキしてて朝も早く目が覚めたあたし。

「おはよう、起きてるよ!ありがとう。待ってるね。」
そう返信した。

⏰:11/03/03 00:34 📱:PC 🆔:☆☆☆


#333 [ゅぃ]
もう少しで十一時半だ・・・。

あたしは鏡の前で最終チェックをして、ほんの少しだけ香水をつけた。

〜♪

あっ電話!

「もしもしっ」

「もしもし?家の前ついたよ」

「わかった、今から行くね」

わぁ〜・・・久しぶりで緊張するよう・・・・。

⏰:11/03/03 00:41 📱:PC 🆔:☆☆☆


#334 [ゅぃ]
あたしは急いで部屋を後にした。

マンションを出て小走りで外へ向かうと、すぐ外に翔輝がジーンズのポケットに手を入れたまま立っていた。

「翔輝っおまたせっ」

「おう。おはよ、久しぶりだな」

そう言って少し微笑んだ翔輝は、いつもと雰囲気が違うせいか凄くかっこよかった。

こういう格好もするんだぁ。

⏰:11/03/03 00:45 📱:PC 🆔:☆☆☆


#335 [ゅぃ]
その日翔輝が着てた服は、白いシャツにジーンズ。
シンプルで爽やかな格好で、すごく大人びて見えた。

って言っても、実際年上だけど・・・。

「久しぶり。・・・今日温かいね」

「だな。もう4月か。早ぇーな」

「ほんとだね〜。」

「・・・そろそろ行くか?」

⏰:11/03/03 00:51 📱:PC 🆔:☆☆☆


#336 [ゅぃ]
「うん」

翔輝は助手席のドアを開けてくれた。

「あ、ありがとっ」

「いえいえ。どーぞ」

・・・なんかレディーファースト?意外に紳士?(笑)

翔輝もすぐ運転席に座って出発。
翔輝の車の中は、やっぱり少し煙草の香り。

「なんかCD聞く?」
そういってCDケースを渡してくれた。

⏰:11/03/03 00:54 📱:PC 🆔:☆☆☆


#337 [ゅぃ]
「うわ〜CDいっぱい!あっあたしこの歌知ってる!少し前によく聞いてたな。」

「マジ?俺もその歌好き。」

わー共通点だなぁ。

「一緒だね!それにしてもCDめちゃ多いね〜」

「んー、趣味?色々集めてて気付いたら結構溜まってた」

「そっかぁ。音楽好きなんだね。」

⏰:11/03/03 00:58 📱:PC 🆔:☆☆☆


#338 [ゅぃ]
映画館が入っているショッピングモールに着くまで、あたし達はCDを聞いてた。

信号待ちのとき、音楽に合わせてハンドルをトントン叩く翔輝の指。
それを見ていたあたしの視線に気付いて、目が合う。

目が合うと微笑んでくれる。


そういう仕草、好き。

⏰:11/03/03 01:02 📱:PC 🆔:☆☆☆


#339 [ゅぃ]
ショッピングモールに着いて、車をパーキングに停めた。
二人で車から降りて、ゆっくり歩きながら映画館へ向かう。

並んで歩いていても、空いている距離が二人の関係を表している。


翔輝の手、おっきいな。
手・・・繋ぎたいな。

何て思うあたし。

「なぁ」

「えっ??」

⏰:11/03/03 01:05 📱:PC 🆔:☆☆☆


#340 [ゅぃ]
ぼーっとそんなことを考えていると、突然声をかけられた。

「朝飯食ってきた?」

「あ、ちょっとだけ・・・」

「丁度昼だけど、先に飯食っとく?」

「うん、食べよっかな。」

「じゃあ、先にチケット買ってから行こ?」

「そうだねっ」

⏰:11/03/03 01:06 📱:PC 🆔:☆☆☆


#341 [ゅぃ]
わー・・・ビックリした。
あんな事考えてたから余計に。


映画館に着いて先にチケットを買った。
あたしは自分でお金を払おうとしたけど「いい。俺出すよ」って翔輝がお金を払ってくれた。

「いいよ、自分の分だし!」そう言うと、「いいんだよ。気にするな?」そう言われた。

そんな風に、優しく言われたら何も言えないよ。

「心、何食べたい?」

「うーん・・・ドリアとか食べたいかも・・・」

⏰:11/03/03 01:10 📱:PC 🆔:☆☆☆


#342 [ゅぃ]
「分かった。」

映画館から移動してフードエリアに入った。
二人でぐるぐる回って、美味しそうなお店に入った。

「いらっしゃいませ!何名様ですか?」

「二人」

「はい。喫煙席か禁煙席、どちらにしますか?」

「禁煙で」

「かしこまりました。こちらへどうぞ!」

・・・あれ?

⏰:11/03/03 01:13 📱:PC 🆔:☆☆☆


#343 [ゅぃ]
「翔輝、煙草吸ってるんじゃなかったっけ?」

「え?あー・・・最近吸わねぇようにしてるから」

「そうなんだ?」


席へついてから、二人でドリアを頼んだ。

「翔輝もドリア食べたかったの?」

「うん。心が食べたいって言ったの聞いて、なんか俺も食べたくなった」

「そうなの?」

⏰:11/03/03 01:15 📱:PC 🆔:☆☆☆


#344 [ゅぃ]
話していると、ドリアがすぐに来た。

「いただきまーす」


あたしが「美味しいね」って言うと、翔輝は「うん」って笑ってた。

二人で一緒のご飯食べるのって嬉しいな。
翔輝、好き嫌いとかあるのかなぁ。・・・また今度聞いてみよう。

「ごちそうさまー。おいしかった♪」

「だな。そろそろ時間だし早めに行くか?
翔輝が腕に付けていた時計を見て言った。

⏰:11/03/03 01:18 📱:PC 🆔:☆☆☆


#345 [ゅぃ]
「うん、行こ行こ!」

遂に映画だ♪

「映画、楽しみか?」

「うん早く見たい!」

「そっか。」
そう言いながら伝票を持って立ち上がった翔輝は足早にレジへ向かって行った。

「すいません、お会計」

⏰:11/03/03 01:20 📱:PC 🆔:☆☆☆


#346 [ゅぃ]
翔輝はパパっと素早くお会計を済ませた。

「翔輝っお金!」

「だからいいって。気にするな」

またそう言って・・・ポンとあたしの頭に手を置いた。
その手はすぐにあたしから離れて、翔輝はお店を出て歩いて行く。

あたしは小走りに翔輝の後を追った。
・・・・今、少し身体が熱い。

フードエリアを出て、再び映画館へ向かった。

⏰:11/03/03 01:23 📱:PC 🆔:☆☆☆


#347 [ゅぃ]
「あたし、お手洗い行ってくるから、先に行っててくれる?」

「ん、分かった。」



「ふー・・・」
鏡の前で息を吐く。

さっきドキドキしたな。手、温かかった。

あたしは少しだけ化粧直しをして翔輝が待っている席へと向かった。

「お待たせ」

「おかえり。席、最高じゃねぇ?」

「わー本当だ。ど真ん中だね!」

⏰:11/03/03 01:26 📱:PC 🆔:☆☆☆


#348 [ゅぃ]
あたし達の席は、全体を通して画面が一番よく見える席だった。

「ラッキーだったね♪」

「だな。」

話していると丁度よく場内が暗くなった。
そして映画が始まった。



・・・・映画の内容。
それは盲導犬と、その盲導犬の訓練士さんの話だった。

⏰:11/03/08 17:46 📱:PC 🆔:☆☆☆


#349 [ゅぃ]
その主役の盲導犬は、盲導犬としての成績は中の下。
だけど、その犬と触れあう事で人々は自然と笑顔になっていた。

そしてその犬は訓練士さんと力を合わせて、試験を合格して正式に盲導犬として活躍することになった。

・・・だけどその犬の体に異常が見つかった。
治療の施しようがない難病がその犬を襲った。

その犬は県外の病院に入院することになった。
盲導犬として活躍していたため、離れて過ごしていた訓練士さんはその話を聞き、その犬に会いに行った。

⏰:11/03/08 17:51 📱:PC 🆔:☆☆☆


#350 [ゅぃ]
するとその犬は訓練士さんを見るなり、しっぽを振って嬉しい感情を表した。

だけど・・・そのすぐ後にその犬は亡くなってしまった。

「私が会いに来るのを待ってたんだね・・・」
訓練士さんのその台詞を聞いた時、あたしはもう涙が止まらなくなった。

ハンカチで顔を覆って泣きじゃくっているあたしの隣で、翔輝も若干鼻をすすっていた。(笑)

⏰:11/03/08 17:55 📱:PC 🆔:☆☆☆


#351 [ゅぃ]
______

映画が終わって、場内が明るくなった。

「っ・・・ズ・・っ」
あたしは感動のあまり涙がなかなか止まらない。

周りからも「もうやばい」「感動した」って言葉が行き交っている。

席を立ち上がったあたし達。
「・・・心、」
翔輝がそう言ってあたしが翔輝の方に振り向いた時、
「・・・・・ふはっ」

・・・・笑われた?

⏰:11/03/08 17:59 📱:PC 🆔:☆☆☆


#352 [ゅぃ]
「なっなに〜!」

「・・・よく泣いたなぁ。ほら、マスカラとれてる(笑)」
そう言ってあたしの下瞼に翔輝の指が触れた。

「だって、めちゃくちゃ感動したもん。・・・翔輝だって泣いてたじゃんか!」

「いや、まぁ。・・・うん。ちょっとな」

なんか・・・今のでちょっと涙止まったかな。

「コレ、DVD出ないかな?」

「また絶対泣くと思う(笑)」

⏰:11/03/08 18:05 📱:PC 🆔:☆☆☆


#353 [ゅぃ]
「泣く・・・かな。でも、そしたらまた一緒に見ようね(笑)」

「・・・おう」

あたしがそう言うと翔輝は笑って答えてくれた。
・・・また一緒に見ようね。って・・・・あたし、なんか誘っちゃったよ。

「これからどーする?どっか行きたいトコある?」
映画館を出て、翔輝があたしに言った。

「うーん・・・そうだなぁ。ちょっとぐるぐるしても良い?」

「いいよ。行くか」

⏰:11/03/08 18:09 📱:PC 🆔:☆☆☆


#354 [ゅぃ]
あたし達は特にあてもなくショッピングモールをうろうろした。
うろうろしていると近くにペットショップがあった
い、行きたい!

「翔輝、あたしペットショップ行きたい」
あたしはペットショップを指さして言った。

「え?何か飼うのか?え、飼ってんのか?」

突然そういったあたしにちょっと驚いてた。

「ううん、動物見たいの!」

⏰:11/03/08 18:12 📱:PC 🆔:☆☆☆


#355 [ゅぃ]
そう言ってペットショップに入っていった。


「・・・わぁ〜、可愛い可愛い可愛い!」
中に入ってみると、犬、猫、いっぱいいてあたしは興奮した。

「やっぱり柴犬って可愛い〜。欲しいなぁ」
でも動物飼った事ないしなぁ。

「あ!見て翔輝!レトリバーの赤ちゃんだよ!」
さっきみた映画で出てきたレトリバー。

「犬好きなんだな。」

⏰:11/03/08 18:16 📱:PC 🆔:☆☆☆


#356 [ゅぃ]
「うん好き♪けど一回も飼った事ないんだぁ。」

「そうか・・・俺ん家レトリバー飼ってるよ。」

「・・・・え!?翔輝の家ってペットオッケーなんだね!前行った時は見なかった・・・」

「違う違う、実家の方な(笑)」

「あ、なるほど・・・」

思いっきり勘違いしたあたしに翔輝は少し大げさに笑った。
・・・恥ずかし。

⏰:11/03/08 18:19 📱:PC 🆔:☆☆☆


#357 [ゅぃ]
「・・・名前なんていうの?」

「リール」

「ってことは女の子?」

「そ、女の子。」

「へぇ〜!」

そうやって話てたら店内を一週してて、「あ、ごめんね。急に入っちゃって」って言ってペットショップを出た。

そしたら
「いいよ。行きたいとこ全部回ろ?」

って言ってくれた。

⏰:11/04/06 22:00 📱:PC 🆔:☆☆☆


#358 [ゅぃ]
行きたいとこって特にないんだけどなぁ・・・。

そう思いながらまた二人で歩き出した。

少し歩くと、ショッピングモールの地図みたいなパネルがあって、二人でどんな所があるのかなって見てたら、「あ、ゲーセンある。」って翔輝が呟いた。

「ほんとだね。・・・・楽しそう」

「・・・・行くか?」

って、次はゲーセンに行くことになった。

⏰:11/04/06 22:04 📱:PC 🆔:☆☆☆


#359 [ゅぃ]
・・・・・・

「うわ、懐かし」

「わ、広い広い!」

ゲーセンの前に着いた途端、にぎやかな音が耳に入ってきた。
・・・ゲーセンなんか久しぶりだなぁ。ワクワクする!

「あたしゲーセンって久しぶり!」

「俺も。大人になってから全然行ってなかった」

・・・何か翔輝もワクワクしてるみたいで楽しくなってきた。

⏰:11/04/06 22:07 📱:PC 🆔:☆☆☆


#360 [ゅぃ]
「ね!ゲーム勝負しようよ!」

「・・・よっしゃ」

あたしが勝負を仕掛けるとニヤっと笑った翔輝。
こう見えても昔はゲーム上手だったんだから!!

「んーじゃあ・・・あれ!」

「おし、レースな」


・・・・・・・・

⏰:11/04/06 22:09 📱:PC 🆔:☆☆☆


#361 [ゅぃ]
5分後。


「あー!待って待って!抜かさないでー!!」

「ムーリ(笑)」

「ちょっと待って反則!」

「何も反則してねぇじゃん(笑)」


・・・結局、あたしは翔輝に負けた。

「・・・俺の勝ち♪」

「負けたぁー・・・。これだけは自身あったのになぁ・・・」

⏰:11/04/06 22:12 📱:PC 🆔:☆☆☆


#362 [ゅぃ]
「いや、俺もこれだけは自身あるよ(笑)」

・・・なんか翔輝笑いすぎだよ。
あたしそんなに面白い?・・・っていうか可笑しいの?


結局二人してゲームにはまってて、気付いたらもう2時間が経ってた。
2人だけでこんなに楽しんでるって、まだまだ若いなぁ。(笑)


帰り際に、「あ、あとコレだけ」って言って、翔輝がUFOキャッチャーにコインを入れた。

⏰:11/04/06 22:16 📱:PC 🆔:☆☆☆


#363 [ゅぃ]
中に入っている景品は、可愛いくて大きなくまのぬいぐるみ。

え・・・ぬいぐるみ?

「・・・そんなに大きいの取れる?」

「ちょっと待ってろよ。」

そう言って、失敗しては何度もコインを入れて挑戦する翔輝。



「・・・・・あ」

「・・・ほらな?」

⏰:11/04/06 22:19 📱:PC 🆔:☆☆☆


#364 [ゅぃ]
「うそ・・・・・」

絶対取れないと思ってたのに。

「ん。プレゼント」

「え、あたしに・・・?」

「心以外に誰がいるんだよ?(笑)」

「ありがとう・・・。」

あんなに真剣な表情で一生懸命に・・・それがあたしの為だったなんて。

⏰:11/04/06 22:23 📱:PC 🆔:☆☆☆


#365 [ゅぃ]
あたしはくまのぬいぐるみをギュっと抱き締めた。

好き。翔輝が大好き。

・・・・翔輝に触れることはできないから、‘この気持ち伝わって・・・’って想いを込めて。


「・・・気に入ったか?」

「うんっ♪ありがとね、翔輝!」

「いーえ。・・・そろそろ出るか?」

⏰:11/04/06 22:28 📱:PC 🆔:☆☆☆


#366 [ゅぃ]
ショッピングモールを出て駐車場に戻り、あたし達は車に乗り込んだ。

「・・・くま、うしろ置くか?」

助手席に座ってからも、未だにぬいぐるみを抱き締めてるあたしに言った。

「ううん、いい。」

「そーか?・・・もう6時か。腹減ってる?」

「・・・ちょっと空いてるかも。ちょっと遊び過ぎちゃったね」

ゲーセンで色んなゲームたくさんして、ずっと遊び回ってたからさすがにお腹空いた。

⏰:11/04/08 23:24 📱:PC 🆔:☆☆☆


#367 [ゅぃ]
「じゃあ、何か食いに行くか。」



・・・・・・

晩ご飯は、ちょっと高そうなイタリアンレストランで、翔輝がご馳走してくれた。

・・・今日は全部翔輝におごってもらってる。
翔輝に悪いなぁ。



「今日、楽しかったね♪」

⏰:11/04/08 23:28 📱:PC 🆔:☆☆☆


#368 [ゅぃ]
「な。また行こうな」

「うん、行こうねー♪」

帰りの車の中。
今日楽しかったねって翔輝と話していたら、車はあっという間にあたしの家の前に着いた。


楽しい時間ももう終わりだ。

あたしはもうバイバイなんだな。って思うと、急に寂しい気持ちになってきた。

⏰:11/04/08 23:33 📱:PC 🆔:☆☆☆


#369 [ゅぃ]
・・・まだ帰りたくない。
まだ一緒にいたい。

でも、彼女でもないあたしがそんな事言えない。


「・・・どうした?」

すでに停車している車から降りようともしないで、少し俯いてるあたしに翔輝が問いかけてきた。

「あっ、何でもない!さっきのご飯美味しかったなーって思ってたの!(笑)」

⏰:11/04/08 23:36 📱:PC 🆔:☆☆☆


#370 [ゅぃ]
あたしは適当な事を言って誤魔化した。

「・・・ふは。暇な時言ってきて。いつでも連れてってやるから」

「・・・ありがとう」


そう言った瞬間、あたしと翔輝の目が合った。

・・・・なんだか時間が止まったように、視線が絡まったまま。

緊張感で胸がドキドキ鳴ってる。

だめ。目、そらせないよ。

⏰:11/04/08 23:40 📱:PC 🆔:☆☆☆


#371 [ゅぃ]
そう思っていると、目の前の翔輝が、ハンドルに掛けてあった手をだんだんとあたしの方へと伸ばしてくる。

その手はゆっくりとあたしの後頭部に持ってこられて、数回あたしの髪を撫でた。


・・・夢心地、っていうのかな。

緊張で1ミリも動けないあたしに、翔輝の整った顔が段々近付いてきたと思ったら、おでこに柔らかい感触を感じた。

⏰:11/04/08 23:43 📱:PC 🆔:☆☆☆


#372 [ゅぃ]
え・・・・・キス?

静かに翔輝の手が動いてて、ただドキドキしているだけのあたしは気付いた時には、ぎゅっと抱き締められてた。


「・・・・・・」

「・・・っ・・・」

お互い何も言おうとしない。

・・・翔輝は今何を考えて、何を思ってるのかな。
あたしは・・・翔輝から離れたくないって思ってるよ。
このまま離してほしくない。

⏰:11/04/08 23:47 📱:PC 🆔:☆☆☆


#373 [ゅぃ]
微動だにできなかったあたしは、もっと抱き締めていてほしい。そう思って、翔輝の背中に腕を回そうとした。

・・・・だけどその時、翔輝のあたしを抱き締める腕の力が、段々と抜けてきてる事に気付いた。

ゆっくり、あたしから離れた翔輝。

・・・そしてもう一度あたしのおでこにキスを落とした。


「えっ・・・と、今日はほんとありがとっ!・・・おやすみ。」

・・・直後に押し寄せてきた恥ずかしさで、あたしは勢いに任せてそう言った。

⏰:11/04/08 23:51 📱:PC 🆔:☆☆☆


#374 [ゅぃ]
「・・・俺も。また連絡するから。おやすみ。」

少し焦ってるあたしの言葉とは対照的に、低くて静かで、優しい言葉が返ってきた。


バッグとくまのぬいぐるみを持って、あたしは車から降りた。
後ろを振り返ると助手席の窓が開いて、
「・・・風邪ひくなよ?」
そう言って、翔輝は静かに車を発車させて、帰っていった。

あたしは車が見えなくなるまで、ずっと見送ってた。

⏰:11/04/08 23:56 📱:PC 🆔:☆☆☆


#375 [ゅぃ]
・・・火照ってるけど、ふわふわしてる変な感覚の身体。


さっき、びっくりしたな。
あたしの胸の音、もしかしたら聞こえちゃってたかもしれない。
それくらいドキドキが凄かった。

・・・・でも、微かに感じた。
翔輝の胸もドキドキしてた。

これって、期待してもいいのかな。

なんて思いながら部屋に帰る。

/

⏰:11/04/09 00:00 📱:PC 🆔:☆☆☆


#376 [ゅぃ]
※報告です。

以前、一日の更新が終わる時は声をかけてほしいです。という意見を頂き、書き終わった本文の後に「今日の更新はここまでです」と書いてきましたが、小説の内容が途切れてしまったり、このスレがもしかすると1000を超えて、完結できないようならないために、これからは本文の最後に / を付けるようにしました。
 / この記号がある時、「今日の更新はここまでです」という意味です。

ご意見・コメントは感想板にお願いします。

ゅぃでした☆

⏰:11/04/09 00:11 📱:PC 🆔:☆☆☆


#377 [えりにゃん]
1>>100

⏰:11/04/15 17:43 📱:SH01A 🆔:☆☆☆


#378 [えりにゃん]
>>1-100

⏰:11/04/15 17:44 📱:SH01A 🆔:☆☆☆


#379 [えりにゃん]
>>100-200
>>200-300

⏰:11/04/15 17:45 📱:SH01A 🆔:☆☆☆


#380 [ゅぃ]
>>379さん
アンカーありがとうございます☆

今から少し更新です♪

⏰:11/04/19 23:37 📱:PC 🆔:☆☆☆


#381 [ゅぃ]
「・・・ただいまぁ〜」

あたしが帰宅すると浴室の方からシャワーの音が聞こえてた。

亜美、お風呂入ってる。

自分の部屋へ足を進める。
あたしは翔輝にもらったぬいぐるみをベッドの上に座らせた。


「・・・・・ふふふ」
今日あった事、思い出すだけで顔がにやける。

⏰:11/04/19 23:40 📱:PC 🆔:☆☆☆


#382 [ゅぃ]
あーなんか、本当に・・・スキ。

「〜〜〜っ」

なんだか無性に翔輝が恋しくなって、あたしはぬいぐるみに向かって思いきり抱きついた。

ベッドの上で足をバタバタさせる。

「あーっやばいよ、やばいよ〜っ」

「・・・心、何してんの?」

⏰:11/04/19 23:43 📱:PC 🆔:☆☆☆


#383 [ゅぃ]
独り言なんか言っちゃってると、後ろから亜美の声。

「わぁっ!ただいまぁ!!」

いきなりすぎてビックリしたのもあったし、さっきの自分がかなり恥ずかしい人に思えて、あたしは何故か語尾が上がった喋り方だった。

「えーっ、なーにーなにー!?」

ニヤけた顔で近付いてくる亜美。

⏰:11/04/19 23:46 📱:PC 🆔:☆☆☆


#384 [ゅぃ]
「・・・ってか亜美、服着なよ。風邪引いちゃうよ?」

お風呂上がりだった為、亜美は身体みバスタオルを巻いたままだった。

「上がったばっかだから熱いじゃん!で?その様子からすると、何かあったんでしょ!?話しなさ〜いっ!」

そう言ってあたしをくすぐり出す亜美。

「きゃーっ!言うから!それだけは勘弁〜っ!」

ハイテンションなあたし達。

⏰:11/04/19 23:49 📱:PC 🆔:☆☆☆


#385 [ゅぃ]
あたしは今日あった出来事を亜美に話した。

「・・・でね、帰りに車で・・・その、キス・・・されちゃった」

「えぇっホントに!?」

「あっでも口じゃないの!おでこにね!少しだけ!」

「まじかぁー・・・。抱き締められて、キスされて・・・好きとか言われなかったの?」

「・・・うん。言われてない。」

「もう、早く翔輝も好きって告白すればいーのに!」

「・・・ふぇ!?」

⏰:11/04/19 23:52 📱:PC 🆔:☆☆☆


#386 [ゅぃ]
「ふぇって(笑)」

「翔輝があたしに、告白・・・?」

「うん!翔輝、心にベタ惚れ!」

「ええぇぇっ」

「だって一登も言ってたもーん♪翔輝は心に惚れてるぞ!って!」

「・・・うそーん」

「うそーん、て(笑)」

⏰:11/04/19 23:57 📱:PC 🆔:☆☆☆


#387 [ゅぃ]
「まっ!翔輝が心に告白してくるのも時間の問題だよ♪」

・・・亜美はそう言ったけど、何年間も彼氏がいないあたしにとっては、付き合うって事が凄く凄く新鮮な事に感じた。

もちろん、翔輝とデートした事だって新鮮過ぎたんだけど。

あたしハタチにもなって、なんか中学生みたい?
でもそう思える程、あたしが翔輝に対する好きって気持ちは、純粋なんだなって。

自分で言うのもおかしいけど、そう思った。

⏰:11/04/20 00:02 📱:PC 🆔:☆☆☆


#388 [ゅぃ]
ある日。

「翔輝、一昨日から熱出して仕事休んでるんだって。」

朝から仕事だったあたしは、早めに仕事が終わって夕方には家でくつろいでいた。
丁度亜美も帰ってきて、その話を聞いた。


「・・・一昨日から?大丈夫かな・・・」

あれから相変わらずなあたし達。
たまに亜美や一登とも一緒に4人で飲んだり、二人きりで食事したり。

⏰:11/04/20 00:08 📱:PC 🆔:☆☆☆


#389 [ゅぃ]
二人きりの時、帰り際にまたおでこにキスをされてた。
でもそれ以上の事はなくて、「好き」って言われた事もない。

亜美は時間の問題だよって言ってたけど、もしかして翔輝はあたしの事好きとかじゃないのかな?なんて思ったりもしてた。


あたしから「好き」なんて言えるはずもなくて。


「・・・・あたし、お見舞い行ってこようかなぁ」

⏰:11/04/20 00:11 📱:PC 🆔:☆☆☆


#390 [ゅぃ]
前にあたしが風邪引いたときなんて、ゼリーとかジュースとかいっぱい買ってきてくれて、すごく心配してくれてた。

だから、あたしもお返しがしたい。

「きっと喜ぶよ♪」
亜美もそう言ってくれたし、あたしはこれからお見舞いに行くことにした。

あたしたちの家から翔輝が住んでいる所まで、電車で30分くらい。
前に一回亜美と行った事があったから、どこに住んでるのか知ってた。

コンビニ寄って何か買ってこ!

⏰:11/04/20 00:20 📱:PC 🆔:☆☆☆


#391 [ゅぃ]
あたしは早速、お見舞いへと繰り出した。

途中コンビニで、ジュース・冷えピタを買った。
一昨日から熱出てるなんて、ずっと熱下がってないってことだよね。


あたしは素早く駅に向かって、電車に乗り込んだ。

若干久々に会うし、なんて喋ろうかなぁ。
ご飯ちゃんと食べてるのかなぁ。

そんなことをボーっと考えていたら、あっという間に駅についた。

⏰:11/04/20 00:23 📱:PC 🆔:☆☆☆


#392 [ゅぃ]
確かこっちだったな・・・。
記憶を辿って翔輝の家を目指す。

あ、ここだ。

4階建てのアパートの2階の部屋。そこが翔輝の部屋だ。
ドアの前で少しだけ深呼吸してから、インターホンを押した。

ピンポーン

音が部屋で鳴っているのが分かった。

ドキドキ・・・
あたしは段々緊張してきた。

⏰:11/04/20 00:28 📱:PC 🆔:☆☆☆


#393 [ゅぃ]
「・・・誰?」

ゆっくりドアが開くと、そこにはおでこに冷えピタを貼って、目がトロンとしている翔輝がいた。

「えっ・・・心?」

「久しぶりっ!亜美から翔輝が熱出してるって聞いて・・・お見舞いきたんだけど・・・」

「え、あ、亜美から?あー今部屋散らかってるんだけど・・・上がって?」

そう行って部屋に通された。

⏰:11/04/20 00:30 📱:PC 🆔:☆☆☆


#394 [ゅぃ]
「お邪魔しまーす・・・」

前に来た時は玄関までしか上がってなかったから、翔輝の部屋に入るのはこれが初めてだった。

部屋の中は・・・沢山の服や雑誌で埋もれていた。(笑)

机の上にはコンビニ弁当にカップラーメン。

こんな散らかった部屋でこんな生活してたら、熱なんて下がんないよ!

「わりぃ・・・来るなら掃除したんだけどな」

そう言って机の上を片付け出す翔輝。

⏰:11/04/20 00:33 📱:PC 🆔:☆☆☆


#395 [ゅぃ]
「あっあたしがやるよ!翔輝はゆっくり休んでて?」

「いや、でも・・・」

「いいから!ねっ?」

「・・・・さんきゅ」

半ば強引にあたしは翔輝をベッドに寝かせた。
そして翔輝のおでこにある冷えピタと、買ってきたばかりの冷えピタを交換した。

翔輝の顔は赤くて、まだ熱があるみたいだった。

「・・・熱まだあるの?」

⏰:11/04/20 00:35 📱:PC 🆔:☆☆☆


#396 [ゅぃ]
そう聞くと、

「あー、朝計った時は38℃くらいだった・・・」

そう言ってモゾモゾと体温計を脇に挟んだ。


あたしはとりあえずこの散らかった部屋をどうにかしようと思い、「部屋、ちょっとだけ掃除してもいい?」と聞いた。

「うん・・・。」力なく答える翔輝。

あたしは机の上にあったゴミをゴミ袋にまとめて捨てた。
床に散らばっていた雑誌は一カ所にまとめて置いた。

⏰:11/04/20 00:39 📱:PC 🆔:☆☆☆


#397 [ゅぃ]
ピピピピピ・・・

「・・・あー、まだ下がってないわ」

そう言ってベッドに横になる翔輝。

「見せて?」
体温計を見ると、なんと38,6℃もあった。

コンビニで買ってきたジュースを翔輝に渡す。

「多分今、脱水症状起こしてると思う・・・」

「ありがと」
そう言って翔輝は一気にジュースを飲んだ。


/

⏰:11/04/20 00:43 📱:PC 🆔:☆☆☆


#398 [ゅぃ]
「・・・ご飯は?何か食べたの?」

「朝カップラーメン食べたけど、それから食ってない・・・」

「よし!あたし何か作るよ!台所借りていい?」

「いいよ。・・・助かるわ」

そう言って元気が無さそうに笑う翔輝。
これだけ熱があると辛いもんね。

「ご飯できるまで横になっててっ!」

⏰:11/04/21 23:06 📱:PC 🆔:☆☆☆


#399 [ゅぃ]
そう言ってよし!と気合い入れたのは良かったものの、台所にはたくさん食器が積み上げられていた。

・・・・まずは片付けからだね。うん。


_____

「翔輝〜ご飯できたよ?」

寝ている翔輝に静かに声をかける。
高熱のせいで、額にはうっすら汗をかいていた。

「・・・・ん、」

⏰:11/04/21 23:09 📱:PC 🆔:☆☆☆


#400 [ゅぃ]
もぞもぞと静かに起き出した。

「おかゆ作ったんだけど・・・食べれる?」

「ん、食べれる・・・・・ッ。」

「あっ熱かった!?大丈夫?」

「だいじょーぶ。・・・俺猫舌だから。」

「そうなの・・・?貸して?冷ますから」

あたしはおかゆをフーフーと息で冷ました。
それをじっと見つめてる翔輝。

⏰:11/04/21 23:13 📱:PC 🆔:☆☆☆


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