その日が来る前に、
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#146 [愛華]
できるかぎりの愛を君に。
できるかぎりの苦しみを君から。


クサいかもしんねぇけど。

これが俺にできるすべて。

⏰:10/06/29 20:39 📱:840SH 🆔:khB4iVoE


#147 [愛華]
あれから二日。
那佑はまだ病室に来ない。


……変だな。

昨日は純さんの誕生日だったはず

那佑なら、一目散に報告
してくるはずなのに……

⏰:10/06/29 20:45 📱:840SH 🆔:khB4iVoE


#148 [愛華]
……なんか……あったのか?

胸がざわつく。
嫌なかんじがする。


「スイマセン!!
聞きたいことあるんですけど」


俺は通りすがりの看護師の
腕をつかんだ。

⏰:10/06/29 20:48 📱:840SH 🆔:khB4iVoE


#149 [愛華]
那佑に出会って、
もうすぐ、一ヶ月。

いつのまに、こんなに
君のことを好きになったんだろ。


こんな時にも、桜は
綺麗に咲いていた。
それはそれは 綺麗に。

⏰:10/06/29 20:51 📱:840SH 🆔:khB4iVoE


#150 [愛華]
「……那佑」

今、なにを想ってる?


月が綺麗だった。

あの日も………こんなふうに
月と桜が綺麗な夜だったな。

なんとなく、那佑が泣いてる
ような気がした。

⏰:10/06/29 20:54 📱:840SH 🆔:khB4iVoE


#151 [愛華]
ふっと、窓の下をみた。

もしかしたら、また君が……

「……那佑」


俺は階段を下りていった。
松葉杖で、踏み外さないように
気をつけながら。
見つからないように
細心の注意を払って。

⏰:10/06/29 20:57 📱:840SH 🆔:khB4iVoE


#152 [愛華]
はやく、はやく行かなきゃ。
今度こそ。


近くに、従業員用の小さな
玄関があった。
その時、運よく近くには
誰もいなかった。
俺は迷わず、そこから出た。

⏰:10/06/29 21:01 📱:840SH 🆔:khB4iVoE


#153 [愛華]
こんなに簡単に抜け出せる
ものなのか
とか思いながら、
俺は中庭に急いだ。


「……那佑」


那佑は桜を見ていた。

………あの日のように。

⏰:10/06/29 21:18 📱:840SH 🆔:khB4iVoE


#154 [愛華]
「……あれ、隆則じゃん。
どーやってココに?」

那佑はゆっくり振り向いた。
目が少し赤かった。

「…泣いてんじゃないかって…
思って。」


「泣く……?私が?
……そっか、知ってるんだ。
……純さんが死んだこと」

⏰:10/06/29 21:30 📱:840SH 🆔:khB4iVoE


#155 [愛華]
「……」

俺は何も言わなかった。
…ううん。言えなかった。

那佑があまりにも悲しそうで
……美しかったから。

「……私……泣けなかった」

⏰:10/06/29 21:33 📱:840SH 🆔:khB4iVoE


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