その日が来る前に、
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#920 [愛華]
「……隆兄……」

……声がする。聞き慣れた声。



「………隆兄!!おきろよ!!」

「うぎゃあ!!」

頭に鈍い痛みが走る。
ベッドから落ちたと気づくのに
少し時間がかかった。


赤石隆則 13歳
いつもの朝をむかえている。

⏰:10/09/30 22:11 📱:840SH 🆔:ZSLVI95U


#921 [愛華]
「隆則、おはよう」

「おはよ母さん。父さんは?」

俺はトーストを食べながら聞く。

「父さん会議で早いんだって」

最近ずっとだな……
朝くらいしか顔見れないのに。

「隆兄、さみしいんだろ?」

「ちげーよばーか!」

俺は2つ下の弟、直純の頭を
軽く叩いた。

⏰:10/09/30 22:15 📱:840SH 🆔:ZSLVI95U


#922 [愛華]
直純は俺のことを『隆兄』と呼ぶ
最初は呼び捨てだったが、
そのうち『兄ちゃん』と呼ぶ
ようになり、いつからか
『隆兄』になっていた。

直純は人懐こく、小さい頃から
俺に懐いていた。
俺もそんな直純がかわいくて
仕方がなかった。

直純がいじめられていた時は
倍にして返してやった。

⏰:10/09/30 22:21 📱:840SH 🆔:ZSLVI95U


#923 [愛華]
「隆兄遅刻するよー!!」

「おー!!」

俺はリュックを背負って、
靴を靴箱から引っ張り出す。

「あ、母さん!!」

「なに?忘れ物?」

「父さんにさ、日曜日一緒に
キャッチボールしようって
言っといて!!」

「うん、言っておくね!」

俺はニカッと笑い、家を出た。

⏰:10/09/30 22:27 📱:840SH 🆔:ZSLVI95U


#924 [愛華]
「直純わりぃな!」

「遅いよー!俺が遅刻するよ!」

俺は直純と歩き始めた。

「宿泊研修土曜日までだっけ?」

「おぅ!土産買ってきてやるよ」

俺は今日から中学始めての行事
宿泊研修に二泊三日で行く。

ワクワクしないわけがない。

⏰:10/09/30 22:32 📱:840SH 🆔:ZSLVI95U


#925 [愛華]
「隆兄さーモテるのに好きな子
とかいないよねー なんで?」

直純が石を蹴飛ばしながら言う。

「……苦手なんだよ女子が」

いつからかはわからないけど
あまり女子と話さない俺。
目が合うと、黄色い声で騒がれる
それが耳障りで、気が付けば
女子は苦手の対象になっていた。

「ふぅん、もったいないのー」

⏰:10/09/30 22:37 📱:840SH 🆔:ZSLVI95U


#926 [愛華]
「べつにんなことねぇよ」

「隆兄らしいっちゃらしいけど」

兄としてのひいき目とかなしに、
直純はカッコイイと思う。
本人は全く思ってないみたいだ。


「じゃあ土産よろしくねー!」

「おーう!」

別れ道で直純と別れ学校へ向かう

いつもどおり。
どこにでもありそうな朝。

⏰:10/09/30 23:26 📱:840SH 🆔:ZSLVI95U


#927 [愛華]
しばらく歩くと、後ろから
ドンッとぶつかられた。

「いでっっ!!」

「おっはよタカ!!」

「おまえ背中いてぇよ……」

ぶつかってきたのは梓。
直純と同い年で、幼なじみ。
小さい頃から一緒にいるので
一部のやつからは、付き合ってる
と思われてるけど、実際
そんなことは全くない。

⏰:10/10/01 23:00 📱:840SH 🆔:8kcPpCes


#928 [愛華]
「直純もう行ったぞ?」

「今から追いかける!!
タカお土産よろしくね〜
ばいばーい」

そう言うと、梓は俺が歩いてきた
道を走っていった。
朝から騒がしいやつだな……


なんだかんだしてるうちに
学校へつき、宿へ出発。

⏰:10/10/01 23:03 📱:840SH 🆔:8kcPpCes


#929 [愛華]
バスの中では、友達である
達也(たつや)と話していた。

「俺、今回の研修で告るわ」

スルメを食べながら達也が言う。

「え、もう好きなやつできたの」

「うん。真理菜ちゃん。
めちゃかわいいだろ?」

かわいい?うーん。普通?
まぁ中の上くらい?
……って俺はどこの立場から
言ってんだ。ばかか俺。

⏰:10/10/01 23:08 📱:840SH 🆔:8kcPpCes


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