その日が来る前に、
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#347 [愛華]
那佑はワンピースを着ていて
細い脚をだしていた。
ほそっ!!折れるぞ、あんなん…
とか冷静に思ってる自分がいた。
「長谷さんと会ってたの?」
「ん?あぁ。一昨日ロスから
帰国してな」
「どーせ暇つぶしに
呼んだんでしょ?長谷さん
疲れてるのに……」
:10/07/21 01:09
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#348 [愛華]
「出張だったっけ?」
「そ。半年前のこと話してた」
色々話したあと店をでて
少し歩いた。
退院したての那佑を気遣い、
その日は帰ることにした。
今日からいつでも会える。
会いに行けるんだ。
:10/07/21 01:13
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#349 [愛華]
横をゆっくり歩く那佑。
うまく歩調を合わせる。
凛と背筋を伸ばして歩く
那佑の姿はたまらなく
綺麗で……
正直、こんな綺麗だったっけ、
と思った。
ずっとこうして歩きたかったんだ
那佑とならんで。ふたりで。
影がかさなる。
冬が来て……
新しい日々が始まる。
:10/07/21 01:19
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#350 [愛華]
〜那佑Side〜
:10/07/21 01:20
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#351 [愛華]
久しぶりの外の世界。
景色が違って見えた。
ちょっとだけ
未来が明るく照らされた気がした
あたしには隆則がいる。
初めて親友と思えた梓もいる。
居場所はちゃんとある。
だから大丈夫。大丈夫だよ。
私はまだ……強くいられる。
:10/07/21 20:31
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#352 [愛華]
梓は
「タカの大切な人は
あたしにとっても大切なんだ。
あたしは那佑を支えたい」
そう言ってくれた。
隆則をまだ好きなことが
痛いほど伝わってきた。
だから精一杯生きようと思った。
隆則の笑顔のために。
:10/07/21 20:35
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#353 [愛華]
「ただいま」
「あ…那佑おかえり!!
今日はごちそう用意したの。
三人でお祝いしましょ?」
「那佑。席につきなさい」
……またか。べつにいーのに。
「いらないよ。あたし疲れたから
もう寝るね。明日学校だし」
「あ…そっか…おやすみなさい」
バタン!!
:10/07/21 20:40
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#354 [愛華]
あれから何も変わらない。
何も。
変わったのはあたしだけ。
お母さんとお父さんを拒絶
しつづけて……
ふたりの傷ついた顔も見飽きた。
傷つけばいい。
苦しめばいい。
あんたたちなんか、私が苦しんだ
何倍も………何十倍も。
:10/07/21 20:45
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#355 [愛華]
あんたたちが病気のあたしを
おいてアメリカに戻ったあと
あたしがどんなに苦しんだか
きっと一生わからないでしょ?
あの一年は……あたしにとっての
闇そのものだった。
助けをもとめても誰も
助けてくれない。地獄の日々。
あたしは真っ暗闇の道を
一人で歩いてきたんだ。
それを望んだのはあたし自身。
:10/07/21 20:52
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#356 [愛華]
あなたたちなんか頼らない。
絶対に……頼らない。
あたしの心にはまだ……
深い傷跡が残っていた。
でも隆則には言わない。
これはあたしが望んで
自分でつけた傷だから。
:10/07/21 20:56
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