その日が来る前に、
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#995 [○○&◆.x/9qDRof2]
「失敗だ。何もかも失敗だったんだよ」

目の前の男は、太郎だった。要するに太郎は洗面台で、鏡に写った自分自身に話しかけていたのだ。

「それじゃ、行くか」

⏰:22/10/20 06:36 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#996 [○○&◆.x/9qDRof2]
一次選考落選の通知をゴミ箱に捨てて、辺りを見回す。こういう時は、身の回りの整理をすればいいのだろうか。ぼんやりと色々考えた結果、太郎は1本の万年筆だけ持っていくことにした。とある賞の一次選考通過者全員にプレゼントされた品だ。それが唯一、太郎が一次選考を通過できた賞だった。

⏰:22/10/20 06:36 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#997 [○○&◆.x/9qDRof2]
安っぽい作りだが、太郎にとっては宝物だった。それをポケットに入れて、財布を持って家を出る。家の鍵はもう要らないし、かける必要もない。家を出ると、季節外れの涼しい風が顔を撫で上げた。半袖では少し肌寒いが、気にする程でもないし気にする必要もなかった。どこを見ても灰色しかない、コンクリートに塗り固められた住宅街に1歩踏み出す。

⏰:22/10/20 06:36 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#998 [○○&◆.x/9qDRof2]
足がやけに重く感じた。周囲の家を見渡すと、どこか物悲しくなった。カラッとよく晴れた過ごしやすい天気だったが、太郎の胸はコンクリートを詰め込んだように重かった。

「この風景も見納めか…」

⏰:22/10/20 06:36 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#999 [○○&◆.x/9qDRof2]
向かった先は、ショッピングモールにあるスポーツ用品店。
入ってすぐに、愛想のよい女性店員が笑顔を見せた。

「いらっしゃいませ」

「ロッククライミングをするんだ。命綱になるロープはあるかい?」

「それでしたらこちらに。何メーターほどご入用なさいますか?」

⏰:22/10/20 06:36 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#1000 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>90-120

⏰:22/10/20 06:37 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#1001 [我輩は匿名である]
このスレッドは 1000 を超えました。
もう書けないので新しいスレッドを建ててください。

⏰:22/10/20 06:37 📱: 🆔:Thread}


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