明日の生き方。
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#1 [名前の無い雨。]
あらすじ
名門私立で担任を受け持っている新米女教師、凛【リン】はある日彼女とのキスを生徒に見られてしまう。
同性愛者だと知られたら社会的地位と教師の座が危ない!
凛はどうにかして生徒の口封じを行おうするが…。
教師vs優等生中学生、勝敗の行方は果たして。

⏰:10/09/04 00:40 📱:N904i 🆔:cxtbJ7bU


#2 [名前の無い雨。]
ラブコメディにしていけたらいいな、と思ってます
>>1-100
>>100-200
>>200-300
>>300-400
>>400-500
>>500-600
>>600-700
>>700-800
>>800-900
>>900-1000

⏰:10/09/04 00:42 📱:N904i 🆔:cxtbJ7bU


#3 [名前の無い雨。]
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4819/
感想スレッド

中傷は傷つくので止めて欲しいですが、感想、アドバイス、お待ちしてます。

⏰:10/09/04 00:44 📱:N904i 🆔:cxtbJ7bU


#4 [名前の無い雨。]
「先生…」
吐息混じりの声変わりしたばかりの少しかすれた低い声。
「うん?」
机の上の問題集から目を上げ、正面に座る生徒、小林の顔を見た。
季節は初秋を迎えたが夏の暑さは引きずったままだ。
小林の額にはじんわり汗が浮かび頬が紅潮しているようにさえ見える。
「僕のここ、見て」
(僕の?)
いぶかしく思うと同時にす、と小林が腰を上げ仁王立ちになった。
成長期で165はあるであろう、中学三年生にしては長身の彼が立つと、なかなか迫力がある。
その上気した顔をぼうっと見つめていた凛【リン】であったがある一点の変化を見、思考回路は停止した。
制服ズボンを破りそうな勢いでそそり立っている、それを見てしまったからだ。

⏰:10/09/04 01:02 📱:N904i 🆔:cxtbJ7bU


#5 [名前の無い雨。]
「え」
頭が真っ白になる。
そこから目が離せなくなる。
「ちょ、ちょっと小林君…?」
なんといっていいかわからないで軽いパニックに陥っている凛の顔を見て、小林の口元が、笑う。
「はあ…僕のここ、こんなになってるんですよ…」
待て待て。
ここは学校で放課後の教室で、凛達以外の人影は無いに等しい。
わからない問題があると泣き付いてきた小林に問題を教えるために、私はここに残った筈だ。
現に問題をちゃんと教えていた。
五分前までは。

⏰:10/09/04 01:15 📱:N904i 🆔:cxtbJ7bU


#6 [名前の無い雨。]
長い髪を書き上げ、微笑んでみた。
「お、落ち着こう?ね?」
冷静を装う声に震えが生じる。
こんな事になるなら居残り授業なんてさっと断って恋人の待つ家に帰るべきだったよ。
後悔先たたず。
どうすれば良いんだこの状況。
「落ち着いてます…はあ…はあ」
うそつけ。てめえ興奮してんじゃねえか。
小林は仁王立ちのまま動かない。
段々荒くなって行く息に背筋が凍った。

⏰:10/09/04 01:24 📱:N904i 🆔:cxtbJ7bU


#7 [名前の無い雨。]
沈黙。
小林の荒い呼吸だけが教室に響く。
(やべえ…逃げたい。)
教室のドアは閉まっているが鍵がかけてある訳では無いし、玄関も解放されているから逃げ出すのは難しく無い。
が、しかしこのままここに悩める(?)生徒を置き去りにしていいものか。
しかも担任を受け持っている生徒を。
「先生…」
色気絞り出しました的な残念声が懇願する。
「ここ、触ってくれませんか…?」
(キモい!)

「ごめんなさい!」

反射的に立ち上がり、自分の筆記用具を引っ掴んだ。

振り返らずそのままの勢いで教室をあとに玄関を出、校門を出、気が付けば自分の住んでいるマンションの前だった。

もうすっかり暗い時間、まだ頭の整理のついてない凛をあざ笑うかのように綺麗な満月が空を照らしていた。
「はあ…逃げちゃった」
ぼそっと呟く。

明日からどうすりゃいいんだ。

続く。

⏰:10/09/04 01:46 📱:N904i 🆔:cxtbJ7bU


#8 [名前の無い雨。]
「あれ、どうした?凛ちゃん顔色悪いよ」
出迎えてくれた円香【マドカ】はおかえりなさい、と言った後にそう続けた。
親友歴五年、付き合い始めてはや三ヶ月の相方に嘘は吐けないらしい。
「うん…ちょっとね」
先程の衝撃を全て正直に話してしまいたいところだが、円香の負担になることを考えると踏み切れない。
「なに?円香に言えないこと?」
小柄でふわふわのくせ毛、薄茶色の大きな瞳には不安の色が写る。
「や、話すよ話す」
(相変わらず小動物みたいだな…)
円香は隠し事が大嫌いだ。
そんなそぶりを少しでも見せようものなら泣き叫び出す不安定さを持っている。
ちなみに精神科に通院中の無職だ。

⏰:10/09/05 02:37 📱:N904i 🆔:I94p0k.c


#9 [名前の無い雨。]
散らかった居間に上がり、先程あった事をざっくりと話した。
「そんなことが…本当に大変だったね」
ひどく気の毒そうな顔で円香が嘆く。
次の瞬間愛らしい顔が歪み「凛ちゃんは円香のものなのに」と呟いた。
もの、という響きに背筋が寒くなる。
やたらと所有権を主張したがる円香に、たまについていけなくなる。
そう声に出すことで安心感を得ているのだろうけれど。

「凛ちゃん、お酒飲みいこうよっ」
俯いてた顔をぱっと上げ、明るい声で彼女はそう言った。
立ち上がって凛の腕を引く。
「嫌なことは飲んで全部忘れよーう」
とびきりの笑顔でそう言われたら断れたものじゃない。
彼女なりに励まそうとしてくれているのがひしひしと伝わる。
「…そうだね、付き合って貰おうかな」
つられて立ち上がり、そう返した。
明日は日曜日だし、思いっきり飲んじゃっても良いよね。

小林の紅潮した顔と下半身の記憶をかき消すために、凛達は夜の街に繰り出した。

⏰:10/09/05 02:53 📱:N904i 🆔:I94p0k.c


#10 [名前の無い雨。]
深夜一時。
繁華街。
きらびやかなネオンと客引きの声。謎のBGM。酔っぱらい達の合唱。ゲロ吐き大会。笑い声。声。声。声。
「円香、お水買ってくるね」
飲んだら真っ直ぐ家に帰る筈だったのだが千鳥足で植木に突っ込み、円香からのストップを受けて、凛は歩道端で体育座りをしていた。
(飲み過ぎたかな…)
まともな思考なぞ出来ませんって体が言ってる。
でも気持ちいいな。
何もしてないのに楽しい。
普段、名門私立の教師をしている凛は自分を抑えていることが多い。皆から良い先生と慕ってほしいからだ。
自分のリミッターを外せるのはアルコールしかない。
解放的な気分に自然と笑みが零れる。向こうにいるお兄ちゃん達がこちらを指差してニヤついてる。笑顔で手を振ってみる。振り返してくれる。急に芽生える仲間意識。
男の人とセックスしたい。
ふとそんな事を思った。

⏰:10/09/05 03:19 📱:N904i 🆔:I94p0k.c


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